気づいたら家計が赤字・・・発達障がい者の家計を守る方法とは?
気づいたら家計が赤字・・・発達障がい者の家計を守る方法とは?
そんなに使っていないはずなのに、気づいたら家計が赤字になっていたことはありませんか?ADHDで衝動性が強い方は、つい無駄遣いをしてしまいがちです。また計算障がいがあると、予算の立て方がうまくいっていなかったりします。気づいたら残高がない、貯金がない事態をふせぐためにできることをご紹介します。
発達障がい者が家計を赤字にしてしまう理由は?
- 現実的な支出の目安・予算が組めていない
- 使っている金額をイメージしづらい
- ストレスを買い物で発散しやすい
現実的な支出の目安、予算が組めていない
節約をしようとして予算を立ててみても、きつすぎる予算を立ててしまい、挫折した方は多くいるでしょう。まだ予算が残っていると思って大きな買い物をしてしまったり、少しぐらい超えてもいいだろうと考えてプチ贅沢をしてしまったりしたことも、あるかもしれません。プチ贅沢も回数を重ねれば、あっという間に予算を大幅に超えてしまいます。
さらに障がいの特性で、何に使ったのかも覚えていないことも多くあるでしょう。
現実的な支出の目安がわかっておらず、適切な予算が組めないので、赤字になってしまいます。
使っている金額をイメージしづらい
計算障がいの傾向がある方は、使った金額から、残りの予算をイメージすることがむずかしいです。残高が数千円になって初めて、お金を使いすぎたことに気づきます。
ストレスを買い物で発散しやすい
ADHD傾向が強い方は、お金を使うことに快楽を覚えやすい特性があります。
買い物は、お金を払えば、ほしいものがすぐに得られます。ADHD特性の方が強く感じる「今すぐやりたい」「思い通りにしたい」というこだわりをすぐに解決してくれるので、お金を使うことに、もっとのめり込みやすくなっています。
また「自分へのご褒美」という大義名分もできます。ストレスを感じるたびにお金を使っていると、家計を黒字化することはむずかしくなります。
家計の赤字どうしたら防げる?
収入の1割、2割は貯金にまわすことや、家賃は収入の3分の1以下であることが適切だといわれています。
収入が少なかったり、無駄遣いが多かったりして、これらができていない場合は、まずは家計の黒字化を目指しましょう。
- 特性ごとに予算の分け方を変える
- 支出の「見える化」をする
- 自分の買い物傾向を知る
特性ごとに予算の分け方を変える
ADHD特性が強い方は、おおまかに予算を分けるほうが向いています。
たとえば、予算を「食べる」「暮らす」「遊ぶ」の三つの項目に分けます。
「暮らす」・・・家賃や光熱費など
「遊ぶ」・・・交際費や趣味、習い事など
「食べる」は全体の20%、「暮らす」は50%、「遊ぶ」は20%で分けましょう。
または、「消費」「投資」「浪費」の三つの項目に分けるのも良い方法です。
「投資」・・・資格の勉強などキャリアアップに必要なものや生活を楽しむもの
「浪費」・・・買ったけど使っていない、買わなくてよかったと後悔したもの
「消費」は全体の70%、「投資」は20%、「浪費」は10%を目安に考えて、予算を組みましょう。
fa-arrow-circle-right手取り18万円の場合
自閉症傾向が強い方は、あいまいさがない方が続けやすいです。家計アプリの項目を参考に、細かく予算項目をつくることをおすすめします。
予算が立てやすく、続けやすいと思う方法をえらび、「使用したのが何かわからないお金」をなくすことを最初の目標にしましょう。
支出の「見える化」をする
予算ごとに現金を袋に分けて入れて、袋の中からお金を使っていく方法をすると、自分がいくら使ったのかわかりやすく、予算の残高もイメージしやすくなります。計算障がいのある方やADHD傾向が強い方に向いています。
「袋の中にたくさんお金があると、油断して一気に使ってしまう」と不安な方は、週ごとに予算を決めて、週の分の予算を袋に入れるようにしましょう。
普段クレジットカードで支払いをしている方は、毎月の支払いが決まっているものや固定費以外は、なるべく現金にして、「お金をつかった」感覚を知るほうが良いですね。「クーポンがあるし、ポイントが貯まるからカード払いがいい」と思うかもしれませんが、ポイントが貯まることでプチ贅沢も発生している可能性があります。カードを使う前に、その商品はクーポンがなくても買うものか、一度考えましょう。
またはカード払いでも、現金をカードにチャージできるタイプであれば、予算の分だけチャージして利用すると、残高を意識することができます。
自分の買い物傾向を知る
項目を分けて記録していると、「遊ぶ」や「浪費」が多いことに気づくかもしれません。
たとえば「投資」のつもりで始めた習い事が続かず、「浪費」になっていたり、良いと思って買ったものを使わなくなり、「浪費」になっていることもあります。
「浪費」や「遊ぶ」項目が多いと感じた方は、自分の買い物傾向がわかっていないのかもしれません。
浪費になったものを買うとき、お金を払うとき、どんな気分で買うことが多いですか?
・ストレスが溜まっているとき
・疲れているとき
・仕事で失敗したとき
・人間関係が悪くなっているとき
以上のような状況で買い物をしてしまうことが多くありませんか?
発達障がいの特性があると、負の感情から切り替えができず、「すぐにどうにかしたい」という衝動から、浪費してしまうことがよくあります。しかし、そうしてストレス発散のつもりが、結局「お金がない」という新たなストレスを生んでしまいます。
だからといって、まったく買い物をしないというのもストレスがたまるので、「浪費は収入の10%まで」を守るようにしましょう。
そのほかストレスや悲しみを感じた時に、お金を使う買い物とは別のストレス発散する方法を見つけることも、家計の赤字をふせぐ大事なポイントになります。
まとめ
「そんなに使っていないつもりなのに・・・」家計が赤字になってしまう状況は、発達障がいをもつ方に起こることが多いです。
自分が続けやすい目標や予算を立てたり、お金の使い方を工夫したりして、まずは家計の黒字化を目指しましょう。
参考