【令和3年度報酬改定】地域定着支援
【令和3年度報酬改定】地域定着支援
令和3年度障害福祉サービス等報酬改定の地域定着支援の改定内容は、さらなる評価や加算の新設が主になります。
令和3年2月4日に発表された、障害福祉サービス等報酬改定の内容をまとめたので、ご参考ください。
地域定着支援の改定内容
地域定着支援の改定内容は以下になります。
・地域生活支援拠点の緊急時の対応をさらに評価
・日常生活支援情報提供加算の新設
・ピアサポート体制加算の新設
・居住支援法人などとの連携を評価
地域生活支援拠点の緊急時の対応をさらに評価
地域生活支援拠点等と指定されたサービス事業所が緊急時の対応をおこなった場合、「地域生活支援拠点等に係る加算」により評価されます。
緊急時対応加算、緊急時支援加算(Ⅰ)または緊急時支援費(Ⅰ)を算定すると、以下の単位がプラスされるようになります。
地域生活支援拠点等に係る加算・・・+50単位/回
日常生活支援情報提供加算の新設
日常生活支援情報提供加算は、利用者の同意を得たうえで、精神障がい者の安定した生活に必要な情報を精神病院などに提供したときに評価される加算です。
日常生活支援情報提供加算であたえられる単位数は以下です。
日常生活支援情報提供加算・・・100単位/回(月1回が限度)
ピアサポート体制加算の新設
ピアサポートは利用者の不安の解消などに効果があるとされています。そのため今回の改定ではピアサポートをすすめる動きが強くあり、「ピアサポート体制加算」が新設されました。
ピアサポート体制加算・・・100単位/月
以下の①~④が、ピアサポート体制加算の算定要件です。
①「障がい者ピアサポート研修(基礎研修・専門研修)」を修了した管理者またはピアサポーターと協働して支援をおこなう人が、常勤換算方法で0.5人以上いること。
※計画相談支援・障がい児相談支援・自立生活援助・地域移行支援・地域定着支援をおこなう事業所を併設しており、併設した事業所の職員を兼務している場合は、勤務先を含む業務時間の合計が0.5人以上であれば算定できます。
②研修を修了しているピアサポーターが、障がい者または障がい者であった、と都道府県や市町村が認めていること。
③ ①②の要件を満たしていることを公表していること。
④「障がい者ピアサポート研修(基礎研修・専門研修」を修了した管理者やピアサポーターが従業員にたいして、ピアサポートに関する研修を年1回以上、おこなっていること。
しかし、まだピアサポートは周知されていないため、令和6年度3月31日までは経過措置として算定要件が緩和されています。
「障がい者ピアサポート研修」ではなく、都道府県や指定都市、中核市が認めた研修を修了したピアサポーターを配置していれば、ピアサポート体制加算の要件を満たしている、と認められます。
居住支援法人などと連携したときに評価
居住支援法人や居住支援協議会との連携をすすめるため、「居住支援連携体制加算」と「地域居住支援体制強化推進加算」が新設されました。
居住支援連携体制加算・・・35単位/日
地域居住支援体制強化推進加算・・・500単位/回(月1回が限度)
居住支援法人や居住支援協議会との連携体制をとり、連携体制を公表していること。そして月に1回以上、居住支援などについて情報共有をしている場合、居住支援連携体制加算があたえられます。
地域居住支援体制強化推進加算は、利用者の住居の確保や居住支援といった課題を報告するなど、居住支援体制を強化する取り組みをおこなうことが算定要件になります。
まとめ
地域定着支援の令和3年度障害福祉サービス等報酬改定は、さらなる評価や加算の新設が中心であり、支援体制を整えることを強く求められています。
このほか全サービスに係る報酬改定の内容は別記事にまとめているので、ご覧ください。
【令和3年度障害福祉サービス報酬改定】全サービス
<<参考>>
令和3年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容(案)