2022.10.04

障がいを隠して転職。クローズ就労はバレる?解雇される?クローズ就労するのに必要な準備は

クローズ就労をするには?

障がいを隠して転職。クローズ就労はバレる?解雇される?クローズ就労するのに必要な準備は

障がいがあることを開示して就活したけれど、就職先が決まらない。もう障がいを隠して就労するしかないのではないか。障がいの程度も軽いから、クローズ就労でもできるかもしれない。多くの障がい者が就職でぶつかる悩みですね。

障がいを隠して転職する「クローズ就労」はバレるのか。クローズ就労がバレたら解雇されるのか、クローズ就労で上手く働くために必要な準備についてご紹介します。

 

障がいを隠して就職してもいいの?

そもそも、障がいを隠して就職するのは悪いコトではないのかと、悩んでしまいますね。発達障がいの特性がある方は、嘘=悪いことのように強く感じる方が多いのではないでしょうか。

 

働く上での必要条件を満たしていれば問題なし

障がいを公表しないことは義務ではなく、違法でもありません。

ただし、会社には「安全配慮義務」があります。

労働契約法第5条には、会社は従業員の「個人の健康について情報を得て、必要な配慮をおこなわなくてはいけない」とあります。

障がいを隠す場合は、障がい者自身も、健康を損なわず、就労時間に業務をしっかり遂行する能力が求められるという事です。

働く上での必要条件を満たしていれば、問題はありません。障がいを隠すというよりも、プライバシーを守るというように考えましょう。

 

障がいについて面接で言われることは少ない

障がいを公表しないで就活をすると、障がいについて言われることは少ないです。自分から公表する、または挙動不審な様子が見られるとき、障がいの有無を聞かれるかもしれません。

また、職歴に空白期間があると、空白期間に何をしていたかは聞かれるでしょう。

空白期間が半年以内であれば、「転職活動のため」で問題ありません。転職活動にかかる月数の平均は1~3か月程度といわれています。

半年以上になる場合は、「資格取得の勉強」「アルバイト」などが、悪印象をふせぐ理由になります。

 

 

障がい者のクローズ就労はバレる?バレたらどうなる?

障がい者のクローズ就労がバレることはあります。会社の経理から知られることになり、人事など会社内で話が広がると、障がいの有無を聞かれる可能性があります。

障がい者のクローズ就労がバレるときや、バレたらどうなるのかを見ていきましょう。

 

障がい者のクローズ就労がバレるとき

  • 住民税や所得税の変動
  • 障がい者控除の申請

住民税や所得税は前年の収入から計算して金額が決まります。そのため、もし半年以上病院に通っていて、収入が少ない年があったとき、住民税が課税されていないと、その年はどのようにしていたのかを確認され、障がいがバレてしまうことがあります。

また、障がい者控除の申請から、障がいがバレるケースが多いです。障がい者控除とは、障がい者手帳をもつ障がい者が受けられる制度であり、所得税や住民税が安くなります。税金が安くなったことが会社に通知されるようになっているので、この通知で障がいについて伝える必要が出てきて、バレることが多いです。

そのため、障がい者控除の申請をしない方が良いでしょう。

障がい者控除を受けたいときは、自分で「確定申告」をおこない、申請する必要があります。

 

クローズ就労で解雇されることはある

企業は障がいだけを理由に解雇することは、労働契約法により認められていません。

労働契約法 第16条
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用(らんよう)したものとして、無効とする。

ただし、企業には「安全配慮義務」があります。従業員が業務をできていない、業務に支障をきたしている場合は、安全配慮義務をおこなえないとして、解雇になることがあります。

就労規則にも注意が必要です。解雇に関して「精神または身体の障がいにより業務に耐えられないとき」などと書かれていると、障がいにより解雇されるケースもあります。

 

 

障がい者がクローズ就労するために必要な準備とは

クローズ就労をした障がい者の職場定着率は、オープン就労よりも低いです。

  • 障がいに関して配慮してもらえない
  • 健常者と同じだけの期待や仕事量を受けなくてはいけない

体調が安定しなくても配慮してもらえず、一定の仕事をこなさなくてはいけなくなります。

コミュニケーションの問題が出てきても、「障がいだから」を理由に配慮してもらうことができません。

さらに、障がいによって体調が安定せず、休みをとりすぎていると、解雇につながるおそれもあります。デメリットは覚悟して、就職に臨みましょう。

 

医師の診断に従って無理のない範囲で働く

薬を飲む必要がある方は、医師の診断のとおり投薬時間を守って、体調管理をしましょう。

診断に従わず、無理をしすぎると体調を崩してしまうかもしれません。

うつ病の方や、発達障がいの「過集中」の特性がある方は、自分の体調に気づかず、業務をし続けてしまうことがあります。仕事に支障が出ない範囲で、適度に休憩を挟むことをおすすめします。

体調管理を徹底して、仕事に影響が出ないようにしましょう。

 

働く環境は慎重にえらぶ

職場に定着するために、事前に働く環境をきちんとチェックしましょう。

  • 福利厚生が充実しているか
  • 社員のメンタルケアに関するサポートは備わっているか
  • 職場の雰囲気が自分に合っているか
  • 業務に余裕はあるか
  • 通いやすい距離にあるか

福利厚生が充実していたり、メンタルケアに関するサポートがあったりすると、いざという時に安心して休んだり、サポートを受けたりすることができます。

職場の雰囲気、業務量、通いやすい距離は、長く働くために欠かせないコトです。

職場が常に忙しく、慌ただしい印象だと、まわりにも余裕がないため、仕事で求められるレベルが高くなります。

うつ病になりやすい方は許容量を超えてがんばってしまう方が多いです。あまり余裕のない仕事環境は避けた方が良いでしょう。

 

まとめ

クローズ就労をするのは違法ではありません。業務に支障が出なければ、なんの問題もなく、就職できます。また障がいがバレたとしても、障がいだけを理由に解雇することはできません。

業務をしっかりおこなうためには、医師の診断にしたがって体調管理を徹底すること、自分に合った職場をえらぶことが重要です。

参考

クローズ就労のメリット、デメリット、就職先の選び方を徹底解説!

クローズ就労は会社にバレる!?【実体験をお伝えします】 | I AM ZUBORA!

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