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【保存版】片麻痺・しびれで眠れない夜に|身体障がいと快適な眠りのための対策ガイド
身体障がい、特に麻痺を伴う方にとって、夜の「眠れなさ」は非常につらい問題です。しびれや痛み、体位交換の困難、寝具との相性など、眠るために乗り越えなければならない障壁は想像以上に多く存在します。 本記事では「麻痺によるしびれや痛みで眠れない」という悩みに焦点を当て、原因から具体的な快眠対策、福祉用具やサポート情報までを幅広く紹介します。眠りの質を少しでも改善し、毎日の生活に少しでも楽さを取り戻すヒントとなることを願って。 1. 麻痺と睡眠の関係|なぜ眠りにくいのか 麻痺のしびれ・疼痛が眠りを妨げる 麻痺のある方にとって、「しびれ=感覚が鈍い」と思われがちですが、実際にはジリジリ・ビリビリとした不快な感覚や痛みが続き、それが睡眠を大きく妨げる要因となります。これは「中枢性疼痛(ちゅうすうせいとうつう)」と呼ばれ、脳卒中や脊髄損傷の後遺症でよく見られます。 寝ようとするとかえって痛みやしびれに意識が集中し、リラックスが難しくなる。そんな悪循環を、多くの方が経験しています。 体位の自由がきかず、寝返りが難しい 健常な体であれば、無意識に寝返りを打つことで血流や筋肉の緊張を調整しながら眠れます。しかし麻痺があると、麻痺側に負荷をかけることが難しく、同じ姿勢が続いてしまうことが多くなります。 その結果、圧迫感や不快感が強まり、途中で目が覚めたり、浅い眠りしか取れなかったりします。 精神的ストレスや不安も睡眠を悪化させる 「また今夜も眠れないのでは」「横になるのが怖い」といった不安やストレスも、睡眠を妨げる大きな要因です。 こうした不安は脳の覚醒を高め、自律神経のバランスを崩しやすくなり、眠りが浅くなるという悪循環を招きます。 2. 医学的に見た「片麻痺としびれ」の仕組み 中枢性疼痛と末梢性疼痛の違い しびれや痛みには大きく分けて「中枢性」と「末梢性」の2種類があります。 中枢性疼痛:脳や脊髄に損傷がある場合。感覚が異常に増幅される。 末梢性疼痛:神経が圧迫・損傷されて起こる。ピリピリ、チクチクすることが多い。 片麻痺では、脳卒中などによる中枢性の感覚障害が多く見られ、治療が難しいこともしばしば。しびれがあるからといって「感覚が残っている証拠」と誤解されることもありますが、しびれや痛みは“回復とは関係ない苦痛”であることが多いのです。 参照:桑名眼科脳神経クリニック 中枢性神経障害性疼痛 自律神経と痛みの関係 痛みや不快感が続くと、自律神経が乱れがちになります。特に交感神経が優位になると、身体が「戦闘モード」になってしまい、睡眠に適した状態を作れません。 しびれを「気にしないようにする」だけでは解決しにくい理由はここにあります。 専門医に相談すべきタイミング しびれや痛みが強くなってきたり、眠れない状態が続いて生活に支障をきたしている場合は、ペインクリニックやリハビリ科の専門医に相談することが大切です。薬物療法・神経ブロック・運動療法など、多角的なアプローチが可能なこともあります。 参照:ペインクリニックとは 3. 快眠を支える工夫と対策 寝具を見直す マットレス・まくらの選び方 片麻痺がある場合、体圧分散型のマットレスが有効です。麻痺側への圧迫を減らし、寝返りをしやすくする構造になっているものを選ぶと、負担を大幅に減らすことができます。 まくらも、首と肩のラインに合った高さや硬さが重要。麻痺側を下にして寝ることが多い方は、左右で高さや硬さが違う「左右非対称の枕」も試してみる価値があります。 参照:THE PILLOW(左右非対称の枕) 姿勢サポート用のクッションや抱きまくら 横向きにしか寝られない、仰向けが苦しいという場合、身体の傾きを安定させるサポートクッションがあると非常に便利です。特に「抱きまくら」や「膝下に入れるクッション」などは、筋緊張を緩和しリラックスに役立ちます。 「体が沈みすぎない」「自然に支えてくれる」タイプを選びましょう。 しびれを緩和する温熱・冷却ケア 寝る前に温熱パッドや湯たんぽで麻痺側を温めることで、しびれが和らぐ場合があります。逆に、炎症や浮腫がある場合はアイスパックで冷やす方が楽になることも。 どちらが合うかは個人差があるため、症状や体調に応じて試してみるのがよいでしょう。 4. 日常生活からできる快眠習慣づくり 寝る前のリラックスルーティンを整える 眠る前にスマホやテレビを見ると脳が興奮し、眠りが遠ざかります。その代わりに、以下のような「寝る前習慣」を取り入れてみましょう! ゆっくりとしたストレッチ(可能な範囲で) 湯船につかって体を温める 好きな音楽やアロマでリラックスする こうした習慣が「眠るスイッチ」を自然と入れてくれます。 ▽オススメの寝る前ストレッチはこちら https://www.youtube.com/watch?v=prEz_P2Ytms https://www.youtube.com/watch?v=t-E3Eg4E92o カフェイン・アルコールの摂取を控える 意外と見落とされがちなのが、「飲み物の影響」。カフェイン(コーヒー、緑茶、エナジードリンク)は覚醒作用があり、しびれを強く感じさせることもあります。またアルコールも、眠りが浅くなり途中で何度も目が覚めてしまいます。 就寝前はカフェインレスのハーブティーや白湯などがオススメです。 参照:NELL(ネル)マットレス ハーブティーは安眠に効果あり?おすすめの飲み方や注意点を解説 日中の過ごし方が夜の眠りを左右する 昼間に体を動かさずずっと座っていると、夜の眠気がうまく訪れません。片麻痺があっても、少しのストレッチや軽い活動を心がけることで、体内時計が整いやすくなります。また、朝起きたら太陽の光を浴びることで、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が安定します。 参照:無呼吸ラボ 乱れがちな体内時計のリズムを保つ鍵は太陽の光にあり 5. 薬や治療に頼ることも選択肢に 神経痛や不眠に効果のある薬の活用 どうしても眠れない日が続く場合、医師の処方による神経痛緩和薬(プレガバリンなど)や睡眠導入剤の活用も視野に入れましょう。自己判断で市販薬を使い続けるのではなく、症状に合った薬を短期的に使うことで心身を整えることも大切です。 漢方やサプリメントも検討 西洋薬が合わない方には、漢方薬やハーブ由来のサプリなども選択肢になります。たとえば「芍薬甘草湯」や「加味逍遙散」は、筋緊張や自律神経の乱れに効果があるとされます。 ただし、体質によって効き方が異なるため、薬剤師や医師に相談のうえで取り入れるのが安心です。 通院だけでなく訪問診療や在宅リハも視野に 通院が難しい方は、訪問リハビリや在宅診療の仕組みもあります。理学療法士や作業療法士に来てもらって、寝具の見直しやストレッチのアドバイスを受けることで、快眠への近道となることもあります。 おわりに:「眠れる自分」を少しずつ取り戻すために 「しびれが強くて、今夜も眠れないかもしれない」そんな不安な夜を何度も経験している方にとって、眠りの質が生活のすべてを左右すると言っても過言ではありません。 完璧な解決策は見つからなくても、「少しでも楽になる方法を重ねていく」ことが未来の自分を支える力になります。無理をせず、自分にやさしく、今日できることをひとつずつ。 -
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【完全ガイド】身体障がいとバリアフリーな職場環境|働きやすさを実現するためにできること
はじめに:“働けるけど働きにくい”現実と向き合う 身体障がいのある人が「働ける能力」を持っていても、「働きやすい環境」が整っていなければ、その力は十分に発揮されません。 近年、障がい者雇用率制度の影響もあり、身体障がいのある人が職場で働く機会は増えつつあります。しかし実際には、移動・設備・コミュニケーションなど、多くの「バリア=障壁」が存在し、就労継続に苦労するケースも少なくありません。 この記事では、身体障がいを持つ方が働きやすい「バリアフリーな職場づくり」について、多角的に紹介していきます。ご本人だけでなく、企業や人事担当者の方、同僚や支援者の方にも役立つ内容を意識しています。 1. 身体障がいのある人にとっての“バリア”とは何か 「物理的バリア」はまだまだ多い 身体障がいのある人にとって、最もわかりやすいのが「物理的なバリア」です。たとえば、車いす利用者にとっては段差や狭い廊下、手の届かないスイッチなど。義足を使用している人にとっても、滑りやすい床材や長い移動距離は負担になります。 一見、何も問題がないように見える建物でも、「バリアフリー設計」がなされていなければ、日常的な困難に直面します。 情報やコミュニケーションの壁も 「バリアフリー」というと建物や設備の改善を思い浮かべがちですが、それだけではありません。 たとえば聴覚障がいを持つ方にとっては、口頭での指示や電話対応が大きな負担になることがあります。視覚障がいを伴う場合、文書の読み上げやデジタルデバイスのアクセシビリティも重要です。 職場における「情報のバリアフリー」もまた、非常に大切なポイントなのです。 心の壁、意識の壁が一番高いことも 物理的・情報的なバリアと同時に、見落とされがちなのが「意識のバリア」です。「配慮しすぎて何も頼めない」「できないと思ってしまう」「腫れ物に触るような対応をされる」など、無意識の偏見や遠慮が、職場における分断や孤立を生み出してしまうこともあります。 2. バリアフリーな職場を実現するための基本視点 ユニバーサルデザインの考え方を取り入れる ユニバーサルデザインとは、「すべての人にとって使いやすい設計思想」のこと。障がいの有無に関係なく使える仕組みを最初から導入しておくことで、後から特別な配慮を必要とせず、自然と多様性を受け入れる職場になります。 たとえば、昇降可能なデスクや段差のないフロア、電子機器の音声読み上げ機能などは、誰にとっても便利で働きやすい工夫です。 参照:練馬区公式ホームページ 対話による「個別配慮」がカギになる 身体障がいといっても、その症状や影響は人それぞれです。同じく車いすを使っていても「移乗ができる人」「できない人」「長時間座位が困難な人」などさまざま。 だからこそ、本人との丁寧な対話を通して「何に困っているのか」「どこに配慮が必要なのか」を明確にしていくことが重要です。 マニュアル化ではなく、相手に応じた「個別の支援」が信頼関係を生み出します。 「合理的配慮」は法律で義務化されている 企業には、障がい者に対して「合理的配慮」を提供する義務があります(障害者差別解消法・障害者雇用促進法)。これは「できる範囲で柔軟に対応する」ことを意味しており、過重な負担とならない範囲での職場調整や制度整備が求められています。 参照:内閣府 3. 働きやすさを支える職場環境の工夫 出入り口・トイレ・共有スペースの整備 建物全体のバリアフリー化は、最初の大きな一歩です。自動ドアの設置、スロープの設置、多目的トイレの確保、エレベーターの点検など、基本的なインフラ整備は欠かせません。 また、会議室や休憩スペースも「動きやすい」「使いやすい」配置が重要です。物理的な移動のしやすさは、職場での自立を促します。 通勤やテレワークへの柔軟な対応 多くの身体障がいのある方にとって、通勤そのものが大きなハードルになることも。そのため、時差出勤・通勤支援・送迎制度の導入や、自宅から働けるテレワーク環境の整備が重要です。 テレワークであれば、体調に応じた働き方や、移動ストレスのない働き方が可能になります。 職場内でのIT活用による支援 ITツールを活用することで、さまざまなサポートが可能になります。たとえば、音声入力ソフト、拡大読書機能、チャットツールでの連絡、バーチャル会議など、身体的な制約をカバーできる手段は年々増えています。 「テクノロジーは障がいの壁を壊す鍵」と言われるように、働き方を変える大きな武器になるのです。 4. 実際の職場で見られる好事例と取り組み 大企業が導入するインクルーシブな制度 日本の大手企業では、身体障がいのある方の雇用を積極的に進めるところが増えています。たとえば、富士通では「特例子会社」を設立し、障がいのある社員が専門性を活かしながら働ける環境を提供しています。 バリアフリー設計だけでなく、キャリアアップ支援にも力を入れており、他企業のモデルケースとなっています。 参照:富士通ハーモニー株式会社 中小企業でもできる柔軟な対応 中小企業でも、創意工夫をもって対応する事例があります。あるITベンチャー企業では、身体障がいのある社員に対して、業務を完全リモート化し、週1回だけの通勤にすることで負担を大きく軽減しました。 コストをかけずとも、工夫と対話によって「働ける環境」は整えられるのです。 5. 身体障がいのある当事者が働く上で大切にしたい視点 遠慮しすぎず、自分のニーズを伝える勇気 職場での配慮は「伝えないと気づいてもらえない」ことが多くあります。我慢して働き続けるより、「こうしてもらえると助かる」と率直に伝えることが、長く安心して働ける職場づくりにつながります。 もちろん、伝え方やタイミングには配慮が必要ですが、「遠慮しない権利」も大切にしていきたいポイントです。 自分に合う働き方・職種を見つけていく 「働きやすい職場」は、設備面だけでなく「仕事内容との相性」にも大きく左右されます。たとえば、外回りよりもデスクワークの方が向いている、短時間勤務から始めたい、PC操作が得意…など、自分の強みや制限を整理することで、選択肢が広がっていきます。 就労移行支援事業所やハローワークの相談員などを頼りながら、少しずつ「自分に合った働き方」を探す姿勢も重要です。 6. 企業側ができること|本当の“共生”を目指して 研修・啓発による意識改革 どんなに制度や設備が整っていても、職場全体の「理解」がなければ共生は成り立ちません。定期的な障がい理解の研修や、ロールプレイを通したコミュニケーション訓練などを取り入れることで、「違いを自然に受け入れる職場文化」を育てていくことが可能になります。 「できない」ではなく「どうすればできるか」を考える文化 企業にとって大切なのは、障がいを理由に選別することではなく、「どうすれば一緒に働けるか」を柔軟に考えることです。バリアフリーは“設備”の話ではなく、“価値観”の話でもあります。多様な働き方を支える文化そのものが、企業の魅力や競争力にもつながっていくのです。 まとめ:誰もが活躍できる社会へ 身体障がいのある人が働きやすい職場づくりは、「障がい者のためだけの配慮」ではありません。それは誰にとっても優しい職場であり、将来的に誰もが必要とする“働きやすさ”の実現でもあります。 「困っている人がいたら、まずは話を聞いてみる」「制度や設備は完璧でなくても、改善の姿勢を持ち続ける」そんな一歩一歩の積み重ねが、バリアフリーな社会をつくっていく力になるのです。 関連記事 https://dekobokomura.net/column/asdwork/ https://dekobokomura.net/column/kitsuon/ https://dekobokomura.net/column/shintaichintai/ https://dekobokomura.net/column/iikatarennsyuu/ https://dekobokomura.net/column/asdcommunication/ -
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ドキドキするけど頼みたい!吃音でも安心して注文するコツ
飲食店やカフェ、コンビニでの注文。「食べたいものが決まっているのに、言葉が出ない」「店員さんに注目されるのがつらい」──吃音がある人にとって、注文の場面は日常の中でもハードルが高い場面です。 この記事では、吃音のある方ができるだけ安心して、スマートに注文をこなせる方法やコツ、心構えを紹介します。また、もしうまく話せなかったときでも落ち込みすぎないためのヒントも盛り込んでいます。 注文時に感じやすいプレッシャーと吃音の関係 注文=「スムーズに話さなければ」という思い込み 待っている人が後ろにいると焦る 注目されている気がして緊張する 噛んだり詰まったりするのが「迷惑」と思ってしまう 吃音がある人ほど「早く正確に話さなきゃ」というプレッシャーにより、かえって言葉が出にくくなる傾向があります。でも実際には、多少詰まっても気にしていない店員さんが多いですし、相手に伝われば大丈夫。完璧じゃなくてもいいんです。 吃音でも安心して注文するコツ 言いやすいメニューを先に選ぶ 吃音が出やすい言葉を避けるだけでも安心感が違います。 自分が比較的スムーズに言いやすいメニュー名を選ぶ 言いにくい「カタカナ語」や「語頭が詰まりやすい言葉」は避ける 迷ったときは「これください」と指差しでもOK! 注文文を“パターン化”しておく スクリプトを作って、脳内で練習しておきましょう。 「〇〇を、ください」 「〇〇、お願いします」 「テイクアウトで、〇〇ひとつ」 事前に「このお店ではこう言おう」と決めておくと、脳が“自動化”してくれて詰まりにくくなります。 ゆっくり・深呼吸・タイミングを意識 話す前の“間”をどう使うかが大切です。 並んでいるときに深呼吸でリズムを整える 自分の番が来ても一呼吸おいてから話し始める 焦らずゆっくり、息を吐くイメージで声を出す 「すぐに話さなきゃ!」と思うと、言葉はますます出にくくなります。“自分のペース”を取り戻すのがカギです。 メモやスマホを活用する 話す以外の伝え方を“堂々と”使ってみましょう。 事前にスマホのメモ帳にメニュー名を打ち込み、店員さんに見せる 紙に書いて渡す(アナログだけど確実) タブレット注文やモバイルオーダーを活用する 「話さなくて済む方法」は恥ずかしいことではありません。自分がラクに注文できる手段を選ぶことこそ、“賢い工夫”です。 「どもるかも」と言ってしまうのも手 打ち明けることで、プレッシャーが軽くなることもあります。 「ちょっと言葉が出にくいかもしれません」 「すみません、少し話すのが苦手で…」 一言伝えることで店員さんの理解が得られ、空気がやわらかくなることも多いです。話す前に言ってしまうことで、自分の緊張も少し和らぐ場合もあります。 うまく言えなかったとき、落ち込まないために 「詰まってもいい」「伝わればOK」という自分ルールを 他人はあなたが思うほど気にしていない 店員さんは「注文を聞き取る」のが仕事。多少詰まっても問題なし 落ち込んだら「注文できた自分、すごい!」と褒めてあげよう 吃音があると失敗をひとりで何度も反芻しがち。でも、うまくいかなかったことよりも「やった」という行動に価値があるんです。 まとめ:「自分なりのやり方」で食べたい気持ちを叶えよう 吃音があるからこそ、注文の場面はとても勇気がいります。でも、コツや工夫、心構えひとつで、気持ちのハードルは確実に下がっていきます。 言い方を工夫するタイミングをずらす話す以外の方法で伝える事前に準備する どれもあなたが「自分らしく、食べたいものを頼む」ための選択肢。無理せず、でもちょっとずつ挑戦できるように、一緒にコツを見つけていきましょう。 -
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夏の暑さ対策 障がい者でも安心な外出グッズ&工夫集
身体障がいの有無にかかわらず、暑さや熱中症への対策は外出の安心につながります。特に身体の体温調節に不安がある方や、車いす・バギーを使う方には、専用グッズや工夫があると快適さ・安全性がぐっと上がります。 この記事では、実用的で使いやすいアイテムを厳選し、外出時に役立つポイントを詳しくご紹介します。 便利な外出グッズ 送風付きクールアイテムで“風”を感じる快適さ 暑さ対策の基本は「風を感じること」。送風グッズは、はっきりとした涼感と不快感の軽減につながります。 🔹 おすすめアイテム一覧 車椅子用送風ファン(クリップ&羽なしタイプ) 抱っこファン(ネックストラップ型) 扇風機付きクールシート(送風+冷感マット) ポイント説明 クリップ型の羽なし扇風機は、安全性と軽量さを兼ね備え、背中や脇に風を送れて快適です。実際に使っている方は「地面の熱を背中に感じにくくなった」「汗による不快感が減った」と高く評価。 ただ、気温が高すぎると熱風を送ることになり、熱中症のリスクが上がるため注意が必要です。体を濡れタオルや汗拭きシートで拭いてから風を当てるようにしたり、冷却プレートが付いているものを選ぶようにしましょう。 参考:夏の日に!車椅子の暑さ対策6つのヒント(京都きものサロン創夢) 保冷系グッズで体を内部からしっかり冷やす 日差しや送風だけでは足りない時は、体を冷やすグッズも効果的。特に首筋や脇の下など太い血管付近を冷やすと全身に涼しさが広がります。 🔹 実用アイテム一覧 首掛け保冷剤ポーチ(フィルム式・ジェル式) 冷感タオル・UVカットブランケット(吸水性・通気性あり) 保冷パッド・ジェル入りクッション(車椅子座席用) ポイント説明 冷感タオルは、濡らすだけで数時間持続し、重ねて使えばゲリラ豪雨のような激暑にも対応できます。また、座席用クッションは地面からの輻射熱を防ぎ、体表温度を安定させる効果も。 参考:暑さ対策におすすめの人気冷却グッズ徹底解説!(MY KITCHENCAR) 日差し対策グッズで“温度そのもの”を防ぐ 直射日光は体温を上げる最大の原因です。UVカットグッズは見た目以上に重要です。 🔹 おすすめアイテム UVカット日傘(遮光率99%・軽量タイプ) 通気性帽子や広めつば帽子(通気孔付き) 車椅子用日よけサンシェード(UPF50+) ポイント説明 日傘は自立姿勢でも使用できます。帽子は首まで影ができる設計を選ぶと、日焼け対策にも有効。車椅子に付ける遮光シェードは、日陰のような安心空間を創り出すアイテムとして人気です。 参考:熱中症対策に効果のある日傘・帽子は? 水分と塩分補給の“持ち運び”アイテム 外出中は"体の中から冷やす"ことも忘れずに。携帯できる飲み物や補給グッズがあると安心です。 🔹 ポイント 経口補水液(OS-1など) ミニ水筒入りスポーツドリンク 塩飴・塩タブレット(1粒タイプ) ポイント説明 OS-1などの経口補水液は即効性があり、脱水の初期段階に効果的だと厚労省も推奨しています。また、スポーツドリンクはポーチで常に手元に。塩飴はバッグやサコッシュに忍ばせておくと便利。 参考:塩分補給と水分補給について(厚生労働省) 外出前・外出中にチェックしたい5つのポイント 夏のお出かけは、**事前の準備と「気づく力」**が大きな安心につながります。以下の5つのポイントを意識しておくと、突然の体調不良や不安な場面でも慌てず対応しやすくなります。 1. 定期的な水分補給 20分おきに少しずつ、こまめに水分を摂ることが大切です。のどが渇いたと感じた時には、すでに軽度の脱水状態になっていることも。携帯しやすい小型のボトルやストロー付きマグなど、自分が飲みやすい容器を選んでおくとスムーズに補給できます。甘いジュースよりも、水や経口補水液、塩分を含んだ飲料がおすすめです。 2. 体感温度を測る 首や背中を手で触れて、汗の量や皮膚の温度をこまめに確認しましょう。特に車椅子使用時は、背中に熱がこもりやすいため注意が必要です。背中が熱くなっていたら、いったん止まって送風ファンを当てたり、保冷パッドで冷やすようにすると効果的。周囲に比べて自分の体が熱いと感じたら、無理せず涼しい場所へ移動しましょう。 3. 風の通り道を確保 リュックと背中の間、座面などに冷却シートや通気素材を挟むと、熱のこもりを防げます。とくに背もたれや座面に体が密着していると、空気の循環がなくなり体温が上がりやすくなります。メッシュ素材のクッションや、ジェルパッド入りの冷却マットを使うと通気性と快適さがアップします。車椅子やバギーの場合は、背面に取り付ける送風ファンとの併用もおすすめです。 4. 日陰を探す 日差しの強い日は「どこで休憩するか」も計画のうちに入れておきましょう。ベンチや建物の陰、駅ナカの広場、バス停の屋根の下など、休めるスポットを見つけたら迷わず活用を。公園などでレジャーシートを広げて休む場合も、必ず木陰やテントの中を選んでください。長く移動する時は、「次に休める場所までの距離」を常に意識して行動すると、疲れや熱中症のリスクを軽減できます。 5. 緊急時の移動動線確認 もしもの時に備え、「どこに避難できるか」「誰に頼れるか」を知っておくと安心です。最寄りのコンビニ、公衆トイレ、自販機、福祉対応施設など、休憩や避難に使えそうな場所を事前に地図で確認しておきましょう。スマホの地図アプリ(Googleマップなど)に「休憩」「バリアフリー」「日陰」などのキーワードを保存しておくのも便利です。万が一体調が悪くなった時に、短い距離で涼しい場所にたどり着けるようにするのがポイントです。 これらのチェックポイントを習慣化しておくことで、夏の外出に自信が持てるようになります。日々の生活の中で少しずつ取り入れながら、自分に合った対策を見つけていきましょう。 まとめ 安全に外出を楽しむための暑さ対策には、 “風を送る”グッズ、 “冷やす”保冷アイテム、 “遮る”日差し対策、 “補給”用飲み物・塩分、 “使いやすさ”を工夫する小物 の5要素を組み合わせることで、安心して外出できる環境が整います。特に身体的な負担が大きい方にとって、これらのグッズは命を守る大切なサポートになります。 ぜひ、活用してみてください! 関連記事 https://www.minnanosyougai.com/article1/kannkakukabinnodekake/ https://www.minnanosyougai.com/article1/oshikatsu/ https://www.minnanosyougai.com/article1/jibunnniyasashiku/ https://www.minnanosyougai.com/article1/amekansetsu/ https://www.minnanosyougai.com/article1/kannkakukabinnodekake/ -
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好きなことが見つからない人へ|やりたいことの探し方入門
「自分の好きなことがわからない」「やりたいことがないまま年齢だけ重ねてしまった」と感じていませんか?実は、そうした悩みは年齢や立場に関係なく、多くの人が一度は抱えるものです。 「やりたいこと」はある日突然空から降ってくるわけではありません。大切なのは“見つけ方を知る”こと。 この記事では「好きなことが見つからない」と感じるあなたに向けて、自己理解のワークや向き・不向きの整理方法、実践的な行動ステップをご紹介します。 「やりたいことが見つからない」本当の理由 原因①:自己理解が浅い 子どもの頃から「周りの期待」や「社会的な正解」に合わせて生きてきた人ほど、自分自身の本音に鈍感になりがちです。何が好きか、何が嫌いか、本当はどうしたいのか。そこに向き合う機会がないまま大人になっていることがよくあります。 原因②:選択肢が多すぎて迷ってしまう SNSやネットの発達で、世の中には魅力的な「やりたいこと」が溢れています。しかし、その分「本当に自分に合っているのか」「他の方が良いのでは」と迷いが生じやすいのも事実です。 原因③:理想が高すぎて行動できない 「これが本当にやりたいことなのか確信が持てない」と悩み、行動できずにいる人も多くいます。でも本当は、「完璧な正解」を求めすぎてしまっているのかもしれません。 自己理解ワーク ①あえて「嫌いなこと」を書き出す やりたいことを探すためには、「やりたくないこと」を明確にするのもひとつの手段です。 たとえば以下のような問いを、自分に投げかけてみてください。 人と接するときに苦痛に感じるのはどんなとき? 仕事や勉強で「うんざり」したのはどんな瞬間? どんな作業や状況にストレスを感じる? これらを洗い出していくことで、逆に「自分に向いている働き方」や「大切にしたい価値観」が浮かび上がってきます。 ②「好き」「得意」「価値観」の3つを整理 やりたいことは、次の3つの重なりにあります。 好きなこと=興味がある・やってみたいと思うこと 例:文章を書く、料理、動画編集、人と話す など 得意なこと=自然にできること、他人より苦労せずこなせること 例:整理整頓、タイピング、聞き上手、分析力 など 大切にしている価値観=生き方や選択に関係する心の軸 例:自由、安心感、成長、社会貢献 など この3つをワークシートで書き出し、「重なる部分」に注目することで、自分にとって自然体でいられる「やりたいことの種」が見えてきます。 ③診断ツールと他己分析 自己診断ツールを活用する 厚生労働省が提供する「職業興味検査」など、無料で受けられる診断ツールが多数存在します。科学的な手法に基づいた診断は、主観だけでは見えない特性を発見する助けになります。 適職診断ツール(ミヅカラ) ④他己分析で「他人からの自分」を知る 自分で気づけない“強み”や“魅力”は、案外まわりの人が知っていたりします。「私ってどんな時にイキイキして見える?」「向いていそうな仕事ってある?」といった質問を、親しい友人や家族に聞いてみましょう。 ステップアップ 行動ベースで試す 自己理解を進めたら、「やりたいかも」と思ったことを小さく試してみるステップへ。重要なのは、いきなり転職したり習い事を始めたりすることではなく、「体験」してみること。 例えば…… 動画編集が気になる → YouTubeで無料講座を見る カウンセラーに興味 → noteで心理学コラムを読む カフェ経営が夢 → 週末に店主インタビュー記事を読む 行動に移してみると、「やっぱり違った」と気づくこともあります。それも大切な収穫。頭だけで考えず、まず一歩踏み出すことがカギです。 向き・不向きの判断軸を持つ 行動を重ねたあとは、「自分に合っていたかどうか」を振り返る時間が必要です。 向いているサイン やっていて時間を忘れる 疲れても充実感がある 自分らしさを発揮できる 不向きのサイン 毎回苦痛を感じる ミスが多く、改善も難しい 自分の価値観とズレがある 習慣化と集中力の工夫で継続力UP 「やりたいこと」は、一度見つけたからといってすぐ軌道に乗るわけではありません。日常生活の中で小さく取り組み続ける「習慣化」が重要です。 スマホの使用時間を制限する 1日15分だけでも続ける 週末に振り返りノートを書く 特に現代では「集中力の低下」がやりたいことの発見・継続を妨げる大きな障壁。デジタルデトックスや朝の静かな時間を使うなど、環境整備もポイントです。 まとめと次の一歩 「やりたいこと探し」は、自分の内面を見つめる旅でもあります。以下の5ステップを順に踏むことで、誰でも“本音”に近づくことができます。 やりたくないことを整理 好き・得意・価値観を見える化 診断・他人の声で客観視 行動で体験・検証 継続的に振り返る習慣 完璧な答えを求めすぎず「まずは動く」ことが何より大切です。 参考リンク・書籍 やりたいことがわからない原因と対処法(THE PORT)苦手・ストレスから考える適職(キャリアパーク)世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方やりたいことの見つけ方とは?自分がほんとうにしたい仕事を見つける方法(はたらくティブ)向き不向きの判断軸と適職の見つけ方(認知科学コーチング研究所)集中力を高める実践的な10の方法(みんチャレブログ) 関連記事 https://www.minnanosyougai.com/article1/oshikatsu/ https://www.minnanosyougai.com/article1/kitsuon/ -
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障がい者グループホームの選び方
「ひとりで暮らしてみたいけれど、サポートも必要」そんな想いを抱える障がいのある方にとって、グループホームは“自分らしく暮らす”ための有力な選択肢です。 本記事では、グループホームの基本知識から、タイプごとの違い、入居までのステップ、費用の目安、実際の選び方まで詳しく解説します。実際に制度を利用する人だけでなく、家族・支援者にとっても参考になる内容です。 「安心できる場所で、自立を目指したい」――そんな願いを叶えるための第一歩として、ぜひこの記事を読んでみてください。 グループホームの種類と特徴 ① 介護サービス包括型 主に夜間・休日に食事・入浴・排せつ支援あり。 利用者数・事業所数とも最多で、軽度〜中等度の障がいの方に多く選ばれます ② 外部サービス利用型 主に夜間に相談や日常生活上の援助を提供。身体介護は外部の居宅介護サービスに委託。 比較的軽度の方に向いており、費用は場合により高くなることも。 ③ 日中活動サービス支援型 平日昼間もスタッフ支援あり。医療的ケアや短期入所対応が特徴。 重度の障がいがある方にも対応可能になった新型サービス。 ④ サテライト型住居 グループホーム近くのアパートやマンションで生活。定期巡回支援あり。 将来の一人暮らしを見据える人に適しており、利用期限2年。 最新トレンド情報 動物との共生型ホーム 犬や猫と暮らすことで、情緒安定やQOL向上につながると報告例あり。 全国で60カ所以上が確認されています。 IoT・見守り技術の導入 転倒自動検知センサー、健康状態の遠隔モニタリングなどで安心感がアップ。 オンライン医療連携 医師との遠隔相談や服薬指導が可能で、通院負担も低減されています。 利用者にとってのメリット ①「ちょうどいい距離感」で暮らせる安心感 一人暮らしの自立性と、実家暮らしの安心感。グループホームは、その“ちょうど中間”のような存在です。 食事や掃除などを自分でやりながら 必要なときはスタッフに助けてもらえる 他の入居者との関わりも、自分のペースでOK ②「少しずつできることが増える」自信につながる 日常生活そのものが、生活スキルのトレーニングになります。 ゴミ出し、洗濯、買い物などを練習できる スタッフが必要なところだけそっと支援 簡単な料理や金銭管理にも挑戦しやすい 自分のペースで“できること”が増えるたびに、自信が育っていく。一人暮らしへのステップアップを目指す人にもぴったりです。 ③ 経済的な負担が少ない暮らし方 公的制度を活用することで、費用の不安を抑えられます。 サービス利用料:原則1割負担(上限あり) 家賃補助(1〜2.5万円)で実質家賃が下がる 食費・光熱費も定額制で管理しやすい 地域によって補助の内容が異なるため、市区町村の福祉課で事前確認がおすすめです。 選び方のステップガイド STEP 1|自分のニーズを整理しよう まずは「自分がどんな暮らしを望んでいるか」を具体的に言葉にしましょう。支援者や家族と一緒に整理するのもおすすめです。 夜間もスタッフにそばにいてほしい? 食事や入浴に介助が必要? にぎやかな環境より静かなほうが落ち着く? 将来は一人暮らしを目指している? どのくらいの距離で家族・支援者と関わりたい? 自分に合う支援のタイプを知ることが、ミスマッチを防ぐ第一歩です。 STEP 2|支援区分と類型を確認しよう 障がい支援区分(0〜6)は、どの類型のホームを利用できるかに影響します。 ホームの種類 こんな人におすすめ 介護サービス包括型 生活全般にわたって支援が必要な人 外部サービス利用型 生活は自立しているが、相談や見守りが欲しい人 日中サービス支援型 日中の見守り・支援が必要な人 サテライト型 将来の単身生活を目指す人、静かな環境を希望する人 STEP 3|費用の見通しを立てよう グループホームの費用は、場所・支援の内容・家賃補助の有無で差が出ます。 月額の目安(全国平均) 費用項目 相場(概算) 備考 サービス利用料(1割負担) 5,000〜15,000円 障害福祉サービス費の1割 家賃 30,000〜50,000円 家賃補助により実質負担減可 食費・光熱費等 25,000〜35,000円 定額制のところも多い 特定障害者特別給付費(補足給付)家賃のうち上限1〜2.5万円まで国が負担。さらに市区町村で独自の助成がある場合も! STEP 4|複数のホームを見学・体験しよう パンフレットや写真だけでは分からない“雰囲気”や“肌感覚”を確かめましょう。 見学時のチェックポイント 室内のバリアフリー化(段差、手すり、トイレの広さなど) スタッフの対応は丁寧か?急かすような態度はないか? 利用者の様子は落ち着いているか?年齢層や性別構成は? 食事は手作り?外部委託?内容・栄養バランスは? 緊急時(発作、転倒など)の対応体制は? 可能であれば「体験入居」をしてみましょう。数日でも過ごしてみると、生活の合う・合わないがよく分かります。 STEP5|サービス等利用計画を作成しよう 正式に利用するには、「サービス等利用計画」が必要です(※相談支援専門員が作成します)。 内容に含まれるもの: どのような暮らしを望んでいるか(将来像) グループホームでどのような支援を受けたいか 医療・就労・日中活動などとの連携方針 「自分の想い」をなるべく具体的に伝えましょう。支援内容に反映されやすくなります。 STEP6|契約・入居準備をしよう 契約前に「重要事項説明書」を受け取り、内容をよく読みましょう。施設によっては保証人や身元引受人が必要になる場合もあります。 入居前に準備するもの 印鑑(実印)と本人確認書類 生活用品(衣類、寝具、日用品など) 医療・服薬関係の情報(お薬手帳、通院記録) 緊急連絡先や支援機関の連絡表 STEP7|入居後の振り返り 入居後は6か月ごとに支援内容を見直す「モニタリング」があります。スタッフや相談支援員と一緒に、現状を振り返って改善点を話し合いましょう。 モニタリングで確認すること スタッフの支援内容は十分か 他の利用者との関係でストレスがないか サテライト型や単身生活への移行希望はあるか? 不満や困りごとは遠慮せず伝えましょう。状況に応じて、別のグループホームへの変更も可能です。 よくある質問 Q. 支援区分が「非該当」でも入居できますか? A. はい、制度上は可能ですが、実際には断られることが多いです。 制度上、「非該当」や「区分1〜6」の人すべてがグループホームの利用対象です。 ただし、ホーム側は国からの報酬(給付費)を収入源とするため、「非該当」や「区分1」の場合、報酬が少なくなるため、入居を断られることがあります。 また「区分なしでも利用可能だが自己負担が高額になる」(区分認定されていないとサービス利用料が利用者負担になる)という実態もあります 参照:障がい福祉専門の税理士事務所 Q. ASD・ADHDなど発達障がいだけでも利用できますか? A. はい、発達障がいのみでも問題なく利用できます。 発達障がい(ASD・ADHD・LD含む)単独で入居できるホームは増えており、「発達障がい専門グループホーム」も存在します。 実際、重度の発達障がい者も対応可能な「日中活動支援型ホーム」などもあり、単なる施設入所より柔軟な選択肢があります。 参照:株式会社キズキ 発達障害のある人のグループホーム利用まとめ Q. 支援区分が高すぎても入居できない場合がありますか? A. 支援区分が高すぎると、サポートが不足する場合があります。 ホームによって受け入れられる支援区分に上限があり、高度な支援(例:区分6など)が必要な場合は、対応できるスタッフ数やスキルを備えていないケースもあります。 こうした場合は、「日中サービス支援型」や「介護包括型」、「施設入所支援」など高支援体制の類型を選ぶ必要があります。 参照:しゃふくさん Q. 医療的ケアが必要でも利用できますか? A. できますが、ホームの選び方が重要です。 日中サービス支援型や、医療連携が可能なホームであれば、看護師巡回やオンライン診療などで対応できます。 医療依存度が高い場合、「施設入所支援(障がい者支援施設)」も含めて複数の選択肢を検討するのが望ましいです。 参照:SMILE HOUSE まとめ:理想の暮らしを形にするために 自分の「欲しい生活」を明確に 類型の違いを理解し、マッチするものを選ぶ 見学で「肌感覚」を確認 支援計画と費用の見通しをしっかり持とう グループホームは「暮らしの安心」と「自立支援」の両方を可能にする住まいです。見学や関係機関との相談を重ね、あなたらしい毎日が送れる居場所を見つけてください。 関連記事 https://www.minnanosyougai.com/article1/shintaichintai/ -
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「感情が爆発してしまう」もう自分を責めないための、怒り・悲しみとの付き合い方
感情が爆発するのは「弱いから」じゃない 「また怒ってしまった…」「泣きたくないのに涙が止まらない」そんなふうに自分を責めてしまうこと、ありませんか? 感情があふれてしまうのは、気持ちをうまく出せなかった積み重ねが原因であることがほとんどです。特に、発達障がい・精神障がい・HSP(繊細な気質)などがある方は、感覚や感情に振り回されやすく、感情の調整(セルフコントロール)が難しいと感じることがあります。もちろん、健常者の方でも、強いストレスや人間関係の摩擦が続くと、同じような経験をします。 この記事では、「感情が爆発する仕組み」と「自分を守るためのセルフケア」を紹介します。 感情が爆発するメカニズム 小さな我慢の積み重ねが「大爆発」を引き起こす その場では我慢した でも心の中では納得していない それが何度も重なる↓ある日、ささいなことで怒りや涙が止まらなくなる このようなケース、非常によくあります。これは**「感情のバケツ理論」**と呼ばれ、心の中にたまった感情があふれ出すイメージです。 脳の仕組みと「暴走モード」 怒りや恐怖などの感情は、脳の「扁桃体(へんとうたい)」という部位が関係しています。強いストレスを感じると、この部分が“非常警報”を鳴らし、理性をつかさどる前頭葉の働きが弱まってしまうのです。 結果として… カッとなって暴言を吐く 涙が止まらない 自分を傷つけたくなる といった自分でもコントロールできない行動が出てしまうのです。 こんな人は要注意|セルフチェックリスト 怒ると手が震えたり、物にあたってしまう 「怒りたくないのに止められない」と感じる 気づいたら涙が止まらなくなっている 頭の中で過去のことを何度も繰り返し考えてしまう 「自分の感情がわからない」と感じることがある 些細な言葉に必要以上に傷つく 人前で感情を出すことが恥ずかしいと思っている 感情を見せたあと、強い自己嫌悪に襲われる →3つ以上当てはまる場合、感情のコントロールに関するケアやスキルが有効です。 感情があふれそうなときの対処法 「今、自分は怒ってる/悲しんでる」と言葉にする 感情の“ラベリング”はとても大切です。自分の今の気持ちに「名前をつける」だけで、脳が落ち着くという研究があります。 「今、私はすごく怒ってる」 「悲しくて涙が出そう」 「悔しさで胸が痛い」 → 感情を“外に出す”だけで、意外と落ち着いてきます。 10秒の「間」を意識する 感情が湧いた瞬間、すぐに言い返したくなることもありますが、**「10秒間、黙って呼吸する」**ことをルールにしてみてください。 息をゆっくり吐く 壁や空を眺める 手をぎゅっと握ってから開く → それだけで怒りのピークが少し収まり、「冷静に反応する力」が戻ってきます。 “安全な場所”を決めておく 感情が爆発しそうなときに「ここに行けば落ち着く」という場所をあらかじめ決めておくと安心です。 自分の部屋 トイレの個室 ベランダや公園のベンチ カフェや図書館の静かな席 → その場を“避難”して落ち着く時間を持つのは、とても有効な対処法です。 感情コントロールを育てる日々のトレーニング 「自分の気持ちノート」をつけてみる 今日の気持ちを簡単にメモするだけでも、自分の感情パターンが見えてきます。 「今日は〇〇にイラッとした」 「でも、そのあと〇〇して少し落ち着いた」 → 書くことで客観視ができ、自分を責めすぎることが減ります。 「自分を守る言葉」を持っておく 怒りや悲しみが湧いたときに、自分にかける言葉を準備しておくと安心です。 「今はそれだけつらいんだね」 「怒って当然だよ」 「落ち着いたら考えよう」 → 自分の感情を否定しない声かけが、コントロールにつながります。 専門家と一緒に整えるという選択肢も 「感情のコントロールが本当に難しい」と感じる場合は、精神科医やカウンセラー、支援機関との連携も大切です。 特に以下のような場合は、専門的なサポートを受けることで大きな改善が期待できます 自傷・他害がある 日常生活が回らなくなるほどの情緒不安定 フラッシュバックやパニックが起きる →「治す」というより、「自分らしく生きるための道具」として相談機関を活用してみましょう。 おすすめ本 『「怒り」がスーッと消える本』(和田秀樹/PHP文庫) 「怒りっぽい性格を変えたい」「小さなことでイライラしてしまう」――そんな悩みを持つ人に向けた、“怒り”の仕組みと対処法をやさしく解説した一冊。感情を押さえつけるのではなく、「怒りの背景にある本音」を知ることの大切さが語られています。事例も豊富で、精神論ではなく実践的な考え方や言い換えの工夫が満載。怒りに振り回されずに過ごしたい人の、入門書としておすすめです。 『「自己肯定感低めの人」のための本』(山根洋士/アスコム) 心理カウンセラーとして8000人以上の相談実績がある著者が、「自己肯定感の低さ=心のクセ」を見つけ直す方法を教える一冊。心のクセを見つめ直し、毎日を楽にするヒントが満載。“自分の気持ちがわからない” を少しずつ取り戻したい人におすすめです。 『感情的にならない本』(和田秀樹/新講社ワイド文庫) 怒り・不安・嫉妬・落ち込みなど「感情に振り回される自分がつらい」と感じている人に向けた、感情マネジメントの実用書。精神科医ならではの視点で「感情は抑えるより、“距離をとる”方がうまくいく」という考え方を提案します。小さなコツや考え方の転換が多数紹介されており、日常の中で実践しやすい内容になっています。 まとめ:感情があふれるのは「心が正直」だから 怒ってしまった。泣いてしまった。それは、あなたが「感じる力を失っていない」証拠でもあります。 感情は、敵ではなく、あなたの味方です。ただ少しだけ、扱い方を練習する必要があるだけ。誰にでも爆発する日があるからこそ、今日からできるケアを始めてみませんか? 関連記事 https://www.minnanosyougai.com/article1/jitakyoukai/ https://www.minnanosyougai.com/article1/iikatarennsyuu/ https://www.minnanosyougai.com/article1/jibunnniyasashiku/ -
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【障がい者の自助会とは】孤独を癒し、心を支える「仲間とのつながり」
「わかってもらえる場所」は、誰にとっても必要です。 障がいがあると日常の中で「自分だけが苦しんでいるのではないか」「誰にも理解されないかもしれない」という孤独感が強まることがあります。 そんなとき、自助会(ピアサポートグループ)は「同じ経験をした人と安心して話せる居場所」として、多くの人に“心の支え”になっています。 自助会とは?支援機関とはちがう「共感の場」 自助会の特徴 同じ障がい・経験を持つ人が集う 対等な関係で語り合える 医療や福祉と違い「支援者と利用者」の関係ではない 支援機関との違い 比較項目 自助会 医療・福祉機関 関係性 対等な仲間同士 支援者と利用者 目的 共感・感情の共有 生活支援・治療・就労 雰囲気 自由・自主性重視 専門性・契約ベース 費用 無料~低額 有料・保険適用あり 自助会は「話を聴いてくれる人」ではなく、「わかってくれる人」に出会える場です。 自助会の種類・障がい別に見る特色 自助会は障がいの種別ごとや目的ごとに特色や雰囲気が異なります。自分の状態に近いグループを探すことが大切です。 発達障がい系(ASD・ADHDなど) 感覚過敏・こだわり・対人困難などの悩みを共有 沈黙があっても気まずくない、非言語重視の会も オンライン開催も多く、全国から参加できるケースも 精神障がい系(うつ・双極性障害など) 「病気の波」に共感が得られやすい WRAP(元気回復行動プラン)や認知行動療法を取り入れる会も 定期的に通うことで、気持ちのリズムが整いやすくなる 身体障がい・難病系 バリアフリー・福祉制度・介護の情報を共有 ALS、脊髄損傷、難病などの特定疾患に特化した会もあり 地域や医療機関と連携して開催されることも 自助会に参加するメリット 孤独感がやわらぐ 「自分だけがつらいんじゃなかった」と気づくことで、心が少し軽くなります。他人の体験を聴くだけでも、共通点や共感を見つけやすく、孤立感が和らぎます。 例:「イヤーマフを使ってるって話を聞いて、私だけじゃないんだと思えた」 自己肯定感が育つ 自分の体験が誰かの役に立つ 「ありがとう」と言われることで、自分の存在価値を実感できる 支える側に回ることで、生きる力が育つ 情報収集・制度活用のヒントが得られる 福祉制度・障害年金・就労支援の情報交換 「こんなふうに生活してるよ」という当事者ならではの工夫 病院・福祉事務所では聞けないリアルな声を聞ける 自助会の探し方・選び方 探し方 地域の障害福祉課や支援センターに問い合わせ ネット検索(例:「○○市 発達障害 自助会」) SNS・YouTube・noteなどで活動を紹介している当事者団体 選び方のポイント 話さなくても参加できる雰囲気か 年齢層や障がい種別が自分と近いか 自分が「安心できる」と感じる場かどうか 「続けなきゃ」と思う必要はありません。いくつか試して、自分に合う場所を見つけましょう。 参加時の注意点 自助会も“人が集まる場所”なので合う・合わないがある 話しすぎて疲れてしまうこともあるので「今日は聴くだけ」でもOK トラブルがあれば距離を取る、自分を守ることを優先 「自助会だから全部話さなきゃ」と思う必要はありません。無理せず、自分のペースで参加しましょう。 自助会と支援制度の併用で広がる可能性 医療や就労支援など、公的制度で支えられる部分も多い 一方で、制度の隙間を埋めるのが自助会の「つながり」 生活面は制度で、心の面は自助会で支える――そんな補完関係が理想です まとめ:安心して“自分”を出せる場所が自助会 自助会は「何かを治す場」ではありません。自分の弱さや不安を出してもいい「安心していられる場所」です。 無理に頑張らなくていい。空気を読まなくてもいい。沈黙が続いても大丈夫。 そんな場所があると、人生が少しだけ楽になります。ぜひ、自助会という選択肢をあなたの「生きるヒント」として知ってください。
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みんなの障がい動画は、障がいに関する基礎知識などを、動画でわかりやすくお伝えしていきます。
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【大人の障がい】躁鬱とは?動画で詳しく解説!
躁鬱とは? 躁鬱とは「双極性障がい」とも呼ばれておりうつ病とはまったく違う病気です。うつ病のような症状も出ますが逆に「躁」という活発的で無敵な状態になることもあり日や月によって正反対の自分になってしまうので「双極性」といわれています。 なぜこのような症状が起こるのかは、いまだ解明されていません。一つの可能性としては、脳内にある様々な情報を受け取って反応する機能が生活習慣の乱れやストレスにより正しく機能しなくなることが考えられています。 また躁鬱になる人には「肥満型」「循環型性格」が多く見られます。BMIが30以上になると認知機能が低下し脳構造も変化することが確認されているためです。循環型性格とは「おとなしい」とよく言われるような性格のことです。 ストレスを上手く外に発散できずため込みやすい方が躁鬱になりやすいといえます。人口の0.4~0.7%といわれており約1000人に4~7人とそれほど多くない障がいです。けれど、超ストレス社会と言われている現代この割合はふえていくかもしれません。 主な症状 その日や月、または年によって、とても活発的になる症状と、逆に動けなくなり自己反省的になるという真逆の症状が見られることが特徴です。活発的な「躁」の状態になると、つぎのようになります。 寝なくても元気で活動できる 初対面の人にも知人のように話しかける 電話やメールをたくさんしてしまう 人の話を聞けず、自分の話をたくさんする 頭がさえわたり、アイデアが多く出てくるが、最後までやり遂げられない 何でもできそうな気がする 買い物やギャンブルに莫大な金額をつぎ込む 性的に奔放になる 意欲や活動が低下する「鬱」の状態になると、つぎのようになります。 疲れやすく何もやる気が起きない 好きなことにも興味がなくなる 眠れない、または逆にどれだけ寝ても眠気がとれない 自分に価値がないと思う 鬱の状態になると、躁の状態のときに自分がやってしまったことも思い出して後悔に苦しめられます。躁のときはまわりを傷つけたり振り回したりしてしまいますが鬱のときは自分を傷つけてしまうので、早期治療が大事です。 ただ活発的な「躁」のときは、自分が「双極性障がい」だと気づけないのでまわりが声をかけて気づかせることが必要になります。 治療方法について 躁鬱とうつ病はまったく治療方法が異なるのでうつ状態が「躁鬱」の「うつ」によるものなのか、「うつ病」の「うつ」によるものなのか、見極めが重要になります。 躁鬱の治療には、症状に合わせて心理的な療法と薬物治療の2つが並行しておこなわれます。うつ病のような症状がひどく、あまりに自己反省的になる場合は「認知行動療法」をおこない、物事の受け取り方を正していきます。 また病気を受け入れ、コントロールできるように「眠りと気分の記録表」などをつかって、自分の精神の状態を正しく理解する「心理教育」をおこなうこともあります。 薬物治療では、症状を抑えるために気分安定薬と抗精神病薬を使用します。双極性障がいはとても再発しやすい病気なので多くの方は規則正しい生活を送るように心がけながら長期にわたって薬と付き合い続ける必要があります。 -
【大人の障がい】境界性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
境界性パーソナリティ障がいとは? 境界性パーソナリティ障がいは、「強いイライラ感」という神経症のような症状と、「現実が冷静に認識できない」という統合失調症のような症状があります。「神経症」と「統合失調症」の境界にある症状が現れることから、「境界性」と名前がついています。 境界性パーソナリティ障がいの患者は、一人でいることがむずかしく、人の気を引くために、自殺のそぶりをしたり性的に誘惑したりするなど、自己破壊的な行動が見られます。原因は明らかになっていませんが、遺伝的な要因と環境的な要因が考えられています。境界性パーソナリティ障がいの方は、もともと傷つきやすく繊細な気質なことが多く、さらに悪い環境が重なると、発症率がとても高くなります。 境界性パーソナリティ障がいは人口の約2%と少なくはない障がいで、若い女性に多いとされています。 主な症状 気分が急に変わること、感情のブレーキが効かないといった神経症的な症状と、自分が何者かわからないような空虚な気持ちをもつ統合失調的な症状が主にあります。この症状があると、つぎのようなことが起こります。 癇癪を起こす 自殺のそぶりや自傷行為をくりかえす 薬物やアルコールなどに依存しやすくなる 見捨てられることに強い不安を感じ、見捨てられないように必死に努力する 幸せを感じにくい 急に強い怒りを感じたり不安になったりする 強いストレスがかかると一時的に記憶がなくなることがある 治療方法について 治療方法は主に2つです。一つは、カウンセリングなどの精神療法と、症状を抑えるための薬物治療になります。精神療法は「認知行動療法」が主に使われます。まず行動面では、基本的な生活習慣を整えることから始めます。 認知面ではストレスや不安を感じた出来事をカウンセラーと話し合って、物事の受け取り方を変え、ストレスや不安への反応をへらしていきます。 あまりに症状が強い場合、症状を抑えるために薬物治療をおこないます。不安やストレス、睡眠障がいなど症状に合わせて、抗不安薬や気分安定薬が使われます。また最近では、オメガ3脂肪酸を含む栄養補助食品を服用することで、気分安定効果が得られ、症状が抑えられたことが確認されています。 -
【大人の障がい】回避性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
回避性パーソナリティ障がいとは? 回避性パーソナリティ障がいとは、人や社会との関わりに不安を感じ、すべて避けようとする障がいです。米国の調査によるとこの障がいを診断されている人は全体の2,4%とされており、男女による違いはありません。回避性パーソナリティ障がいは社交不安障がいやHSPとも似ていますが、大きな違いがあります。 まず、最も症状が強く、仕事や社会生活すべてに影響が出ているのが、「回避性パーソナリティ障がい」です。とくに、「すべてに不安を感じる」という大きな特徴があります。 社交不安障がいやHSPには、不安を感じる特定の人物や場面があります。 たとえば、「会議が不安だから避けたい」「今している仕事の、○○の部分が不安に感じる」「あの人から何か嫌な印象を受けるから避けたい」などです。 回避性パーソナリティ障がいは、「人生」「すべて」「今日あること全部」「会社にいる人全員」など、特定の場面や人物がありません。「自分以外はすべて敵」のように感じ、引きこもりがちになったり、その他の心の病にかかったりして、社会で生きづらくなります。 主な症状 障がいを診断する基準であるDMSー5には、つぎのような症状のうち4つ以上に当てはまると、回避性パーソナリティ障がいの疑いがあると診断されます。 批判や避難されたり、人から拒絶されることを怖がって、仕事に必要なことでも避ける。 相手に好かれていると確信できないと、仲良くできない。 恥をかかされたり笑われたりすることが苦痛で、家族や友達にもどこか遠慮する 人との関わりのなかで、一番に「相手に批判や拒絶されること」を考えてしまう 「何をしても無理だろう」と思い、人と関係をつくりたがらない 社会不適合だと感じたり、人よりも劣っていると思う。 失敗して恥をかくかもしれないと思って、新しいことをするのを異常なほどに避ける。 とくに、人との接触を回避しようとする「回避行動」がよく見られることが特徴的です。 治療方法について 自己愛性パーソナリティ障がいの治療は、人との関わりに対する不安や恐怖をへらし、自尊心を高めることが大切です。治療法には、「個人療法」と「集団療法」が用いられます。 個人の精神療法では、「精神分析的心理療法」が役立つことが多いです。精神分析的新療法は、カウンセラーと一対一でおこないます。 患者はカウンセラーにまず、なんとなく心に浮かんだことを何でも話します。今感じている悩みだけではなく、無意識に自分が何を感じているかを分析するためです。この一対一の療法を長期間ゆっくり繰り返して、自分の無意識の部分を知ったり、問題の解決策を見つけたりします。ただ、効果を感じられるのに、人によっては数年単位になることもあります。 つぎに、「集団療法」では、同じ障がいをもった人たちで話し合い、自身の障がいに気づくことから始まります。障がいによって起こっている悩みや問題を共有し、他人への共感力を身につけることも目的の一つです。 また、回避性パーソナリティ障がいで気分障がいやうつ傾向が見られるときは、症状を抑えるための薬物療法もあわせて、治療をおこないます。 -
【大人の障がい】自己愛性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
自己愛性パーソナリティ障がいとは? 自己愛性パーソナリティ障がいとは、「自分は誰よりも重要な存在である」と信じすぎて、 人間関係が上手くいかなかったり、生きづらく感じたりする状態のことです。この障がいと診断される人のうち、50~75%が男性だとされています。 他人に共感することができず、何よりも自分が特別で大切であると思っていることが大きな特徴です。自己中心的な行動をして、社会で上手く生きることができず、心の病にかかってしまう方もいます。 自己愛性パーソナリティ障がいの原因は、「生まれつきの気質」と「幼少期の環境」が考えられます。生まれつき自己愛が強く、共感性が低い気質であるお子さんはよくいますが、このような気質は大人になるにつれて落ち着く傾向があります。 けれど、子どものとき、何をしても怒られない環境や、逆に親が厳しく不自由すぎる環境、虐待を受けていたなど問題があった場合、自己愛性パーソナリティ障がいの発症率が高くなります。 主な症状 自己愛性パーソナリティ障がいは、「無感情型」と「過敏型」の2種類があります。無感情型は、周りの意見など全く気にせず、何を言われても、「自分は誰よりも特別だ」と考えて行動します。たとえば、仕事の営業成績で悪い結果が出たとしても、一番をとったかのようにふるまいます。さらに、自分以外の人を二番以下だと思い、見下す傾向があります。 そのため、周りからは「自己中」「威張っている」「虚言壁」と言われてしまうこともあります。過敏型は、周りの意見を気にしすぎて、行動することができません。けれど、過敏型も同じく、心の奥底では「自分は誰よりも重要な存在だ」と思っており、理想の自分がいます。 その理想の自分と現実の自分との違いに苦しみ、自己嫌悪することが多いです。また自分の意見を反対されることや、傷つくことを極端に避けようとします。「感情を表に出さない」「恥ずかしがり屋」「他人の反応に敏感」といった特徴が見られます。 治療方法について 自己愛性パーソナリティ障がいの治療法は、「個人精神療法」と「集団療法」があります。個人の精神療法では、「精神分析的心理療法」を使うことが多いです。 精神分析的新療法は、カウンセラーと一対一でおこないます。患者はカウンセラーにまず、なんとなく心に浮かんだことを何でも話します。今感じている悩みだけではなく、無意識に自分が何を感じているかを分析するためです。この一対一の療法を長期間ゆっくり繰り返して、自分の無意識の部分を知ったり、問題の解決策を見つけたりします。 つぎに、「集団療法」では、同じ障がいをもった人たちで話し合い、自身の障がいに気づくことから始まります。障がいによって起こっている悩みや問題を共有し、他人への共感力を身につけることも目的の一つです。 また、自己愛性パーソナリティ障がいで気分障がいやうつ傾向が見られるときは、症状を抑えるための薬物療法もあわせて、治療をおこないます。 その他特筆事項 自己愛性パーソナリティ障がいの治療には、ご自身が、「もしかしたら自己愛性パーソナリティ障がいかもしれない」と気づいていること、治したいと思っていること、「どのような自分でも受け入れる覚悟」が大事です。 -
【大人の障がい】演技性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、演技性パーソナリティ障がいについて詳しく紹介します。 演技性パーソナリティ障がいとは? 演技性パーソナリティ障害は、劇の役を演じているように感情や考え方を過剰に強く示したり、外見をつかって自分に注目を集めようとしたりするなどの特徴が見られる障害です。有病率は全体の2%以下となっており、発症のしやすさに男女の違いはありません。 演技性パーソナリティ障害の原因は明らかになっていませんが、「子どもの頃に家族から十分な愛情を得られなかった」「演技性パーソナリティ障害の家族がいる環境で育った」 など、養育環境が原因のひとつではないかと考えられています。 演技性パーソナリティ障害は、注目を集めるために、自殺未遂や脅迫をおこなうことがあり、危険が多い障害です。身体症状やそのほか精神疾患を合併している確率も高く、早期治療が必要です。 主な症状 演技性パーソナリティ障害は人の注目を集めるための行動が特徴的です。「ふしだらな格好をして人を誘惑・挑発する」「いつも特徴的な恰好をする」「自分に注目が集まっていないと不機嫌になる」「中身がないような話を重要なことのように話す」「作り話をする・出来事を誇張して伝える」「自分から騒動を起こそうとする」などの症状が多く見られます。 自己愛とは違っており、演技性パーソナリティ障害の患者は注目のされ方にこだわりがありません。自己愛が強い方は、人から賞賛されたい、人に好かれたいという欲求があります。 演技性パーソナリティ障害の患者は、批判されても嫌われていても、注目されていればいい、と考えて行動します。 また、人との関係が実際よりも親密だと思っていることが、ひとつの特徴です。具体的には、「知り合って間もない人を、かけがえのない親友と呼ぶ」「知り合い程度の関係でもハグをする」「何度か話しただけで、相手の職業や立場に関わらず下の名前で呼ぶ」このように、すぐに人と親密になろうとしますが、新しい人間関係に飛びつく傾向があり、親友と呼んだ人とでも人間関係が長続きしません。 治療方法について 演技性パーソナリティ障害は、自分の本当の感情に気づくことがないため、まず精神療法をつかって、自分の内面を正しく把握させる治療が中心になります。医師と患者のあいだで何度もカウンセリングをおこない、自分の本当の感情と劇的な行動が合っていないことに気づかせたり、劇的な行動をとらなくてもコミュニケーションをとれるように学習したりして、演技性パーソナリティ障害の症状を消失させます。この精神療法はじっくりと時間をかけておこなうため、治療が年単位になることがよくあります。 -
【大人の障がい】スマホ依存症とは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、スマホ依存症について詳しく紹介します。 スマホ依存症とは? スマホ依存症とは、心身に異常が起きているにも関わらず、スマホを手放せず、スマホに精神的に依存している状態のことをいいます。 「スマホが近くにないと不安を感じる」「着信や通知が気になって何度も画面を確認する」「人との関わりよりもスマホを優先する」「スマホに夢中になって睡眠がとれていない」以上に当てはまる方は、スマホ依存症の可能性が高いです。 スマホは依存しやすい性質を多くもっています。「知りたい情報をすぐに知ることができる」「着信や通知など反応がある」「飽きない」「どこでも気軽に持ち運びができる」という4つの要素が深く関係しています。 また、スマホ依存症は他の依存症とちがって、ずっとスマホをさわっていても罪に問われません。通勤中も食事中もスマホをさわっている人が多く見られるため、危機感なく、自覚もなく依存してしまいます。 主な症状 スマホ依存症の主な症状は、「脳疲労による機能の低下」と「体の発達や体調への悪影響」の2つです。スマホは深く考えることなく、大量に情報をインプットできるので、長時間スマホにふれると脳が疲れます。 脳が疲れると脳の情報処理機能全体が低下します。情報処理機能が低下すると、簡単に得られる快楽に流されやすくなるので、ますますスマホを見てしまい、脳疲労が激しくなるという悪循環が起きます。 脳疲労が激しくなり、前頭前野の働きが悪くなると、「うっかりミスが増える」「判断力・思考力・集中力が低下する」「感情をコントロールしづらくなる」などが症状として現れます。 「体の発達や体調への悪影響」としては、スマホを見ながら同じ姿勢を維持し続けることで、「肩こり」「腰痛」「猫背・巻き肩・ストレートネックなど姿勢の崩れ」が起きたり、 スマホの画面を見つめることで「ドライアイ」「眼精疲労」「スマホ老眼」など目の疾患にかかりやすくなったりします。 さらにブルーライトという強い光を浴びつづけることで、体内時計が狂い、睡眠が適切にとれない「睡眠障害」や、体調不良が続いて「うつ病」になる危険もあります。 治療方法について スマホ依存症は、「発達障害」や、そのほかの精神疾患が関わっていることもあります。そのため、スマホ依存症で病院を受診するときは、まず発達障害や精神疾患がないかを検査します。 発達障害や精神疾患が原因となっている場合は、原因の改善に向けて心理療法や薬物療法をおこないます。スマホ依存症への治療は、「認知行動療法」という心理療法を用いてスマホへの意識の改善、医師の指導による生活習慣の改善の2つを主におこないます。 スマホ依存症が重症の場合は、入院治療をおこなうことがあります。スマホから離れた環境で過ごし、規則正しい生活習慣を身につけたり、現実での人とのコミュニケーションを練習したりします。 その他特筆事項 スマホ依存症を治すには、スマホ依存を自覚し、治したいという強い意思をもつことが大切です。スマホに依存しているかどうかを確認するには、iphoneユーザーは「スクリーンタイム」 androidユーザーは「Digital Wellbeing(デジタル ウェルビーイング)」を設定から開いてみましょう。スマホの日・週・月ごとの使用時間や、アプリの使用時間を知ることができます。予想以上にスマホを使用していることに気づくかもしれません。 スマホ依存に気づいたら、「スマホ依存対策アプリの活用」「通知をオフにする」「少しずつスマホを使わない時間をふやす」「スマホ以外のストレス発散法を見つける」などで対策しましょう。 -
【大人の障がい】パニック障がいとは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、パニック障害について詳しく紹介します。 パニック障がいとは? パニック障害とは、理由もなく急に動悸やめまい、吐き気や手足の震えなどのパニック発作が起こり、日常生活に支障をきたす障害のことです。日本人の100人に1人が経験しており、男性より女性の方が発症しやすいことがわかっています。 パニック障害の原因は、「遺伝的要因」と「環境的要因」の二つが大きく関係しています。 強いストレスや不安、激しい疲れ、睡眠不足など不規則な生活習慣、遺伝的要因、性格などが原因となって、脳内の伝達物質の働きに異常が起こり、パニック障害が起こると考えられています。 パニック障害になりやすいといわれている人の特徴は、「ストレスをためこみやすい」「内気で人見知りが激しい」「まじめで完璧主義」「神経質でこだわりが強い」など、 もともと不安やストレスを感じやすい性質をもつ人です。 パニック発作は、就寝前などリラックスしているときや、寝ているときにも起こることがあり、パニック障害の患者は「いつ発作が起きるのか」という恐怖にも苦しみます。その恐怖や不安から、他の精神疾患を引き起こしたり、外出できなくなったりなど、社会生活に大きく影響します。 主な症状 パニック障害の主な症状は、「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」の3つです。「パニック発作」は、極度の恐怖や不安を感じると起こる体の反応のことであり、だれでも特定の場面でパニック発作を経験します。しかし、パニック障害のパニック発作は、恐怖や不安を感じない場面でも体が反応します。 「動悸や息切れ」「めまい」「異常な発汗」「手足の震え」「自分は死ぬのではないかという不安」「逃げなくてはいけないと感じる本能的恐怖」などが症状として現れます。 パニック発作の症状は頻度によって「中等度」と「重度」に分かれて診断されます。「中等度」は少なくとも月に4回以上のパニック発作がある状態、「重度」は週に4回以上パニック発作がある状態です。 「予期不安」とは、このような体の反応が「また起こるのではないか」「いつ起こるのだろうか」「次はもっと苦しいかもしれない」「今度こそ死んでしまうかもしれない」と、 発作が起きていないときにも強い不安を感じるという症状です。この症状が原因で仕事をやめたり、引きこもりになったりするなど、環境に変化が現れることも症状のひとつです。 「広場恐怖」は、発作が起きた状況や場所、発作が起きても逃げ出せないような状況を極度に避けるという症状です。「同じ場所でまた発作が起きるのではないか」「この場所で発作が起きたら逃げられない」「この場所で発作が起きると誰にも助けてもらえない」 広場という言葉が使われていますが、広場だけではなく、一人の外出、自家用車やバスの乗車などにも過度な恐怖を感じるので、外出恐怖や空間恐怖とも呼ばれます。パニック障害の患者の全体の4分の3が「広場恐怖」を経験するとされており、広場恐怖の症状があると外出をおそれ、引きこもりがちになります。 治療方法について パニック障害の治療は、精神科や心療内科で「薬物療法」と「心理療法」がよく併用されます。 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、抗不安薬、抗うつ薬を使って、パニック発作を抑えることができます。 これらの薬の服用と一緒に心理療法をおこなうことが重要と考えられています。 心理療法では「認知行動療法」や「曝露療法」の効果が認められています。 薬を服用しながら、恐怖や不安を感じる場面をあえて経験し、発作が起こらないことを学習して、不安や恐怖がなくなることを目指します。 その他特筆事項 パニック障害は慢性化しやすく、再発しやすい障害のため、自分で予防することも大切です。「休養をとる」「生活習慣を整える」「適度の運動」「アルコールやカフェインを摂りすぎない」アルコールやカフェインは脳を刺激し、不安感を強めます。 ストレスや不安をためこんだり、不規則な生活を送ったりしていると、自律神経が乱れ、発作が起きやすくなります。心や体の調子を整えて、パニック障害を予防しましょう。 -
【大人の障がい】離人症とは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、離人症について詳しく紹介します。 離人症とは 離人症とは、解離性障害の一種であり、自分の意識や体が自分の物ではないように感じたり、物事がすべて現実ではないように感じたりする状態のことです。 離人症は人口の約2%に発生するといわれており、男女の割合は関係なく、10代から20代の発症が最も多いです。強いストレスや不安、激しい疲労、うつ病など精神疾患、違法薬物の使用などから引き起こされます。 脳科学の観点では、脳内のドーパミン物質の分泌が少ないと、離人症の症状につながりやすくなることがわかっています。離人症の症状は数時間で治まるものから、数日、数か月、重い場合は数十年にもわたって悩まされる方もいます。 主な症状 離人症の主な症状は「外界の見え方の変化」「感情の喪失」「自分の体への意識の変化」の3つです。 「外界の見え方の変化」の症状の現れ方は人それぞれであり、物や人が色あせて見える、物や人がぼやけて見える、ベールのように薄い膜ごしに物や人を見ているように感じる、夢を見ているように感じる、などです。 「感情の変化」は、感情が無くなったように思い、何かをしたりされたりしても、その意味をとらえることができなくなるという症状です。「自分の体への意識の変化」は、自分の体が自分の物ではなく、ロボットのように感じる、身体がまひしているように思う、自分の体の大きさや形がちがって感じる、自分のことを遠くから観察しているように感じる、などの症状があります。 これらの症状がありながらも、離人症の患者は「自分はおかしい状態だ」と気づくことができます。意識の混濁などはなく、妄想と現実の区別がしっかりついていることが、離人症の大きな特徴です。 治療方法について 離人症の根本的な治療法は確立されていません。そのため、精神科や心療内科では、「原因の除去」「心理療法」「薬物治療」などをおこない、離人症の症状を緩和することを目的とします。 強いストレスが原因の場合、ストレスを感じているものや環境から離れる、または問題の解決法を見つけることで、離人症の症状の改善を目指します。また、うつ病などその他の精神疾患から起こっているときは、うつ病など精神疾患の治療をおこないます。 心理療法には、認知行動療法や曝露療法などが用いられます。認知行動療法とは、物事のとらえ方を変えて、ストレスへの耐性を高める療法です。曝露療法とは、不安を感じる場面をあえて体験し、不安感に慣れていく療法です。 まずはカウンセラーと一緒に、不安を感じる場面を小さなことから体験し、少しずつ不安感をへらしていきます。しかし、離人症が心理療法で改善されることはむずかしく、多くは薬物治療が有効になります。薬物治療は、抗不安薬や抗うつ薬が主に使われます。"
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