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Newsみんなの障がいニュース
みんなの障がいニュースは、最新の障がいに関する話題や時事ニュースを、コラム形式でわかりやすくお届けします。
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“苦手”を武器に変える!発達障がいの人たちの仕事術と集中力の秘密
「集中しすぎて気づいたら夜中になっていた」「ミスを減らそうと頑張るのに、また同じところでつまずく」発達障がい(ADHD・ASDなど)をもつ人にとって、仕事の中での“苦手”は避けられないテーマです。けれど、その苦手を逆手にとって、独自の強みに変えている人たちがいます。 この記事では、発達障がいの特性を活かして活躍する人たちの仕事術や、集中力を味方につける工夫を紹介します。 発達障がいの特性は「マイナス」ではなく「個性」 発達障がいのタイプと特性の違い 発達障がいは大きく分けて次のようなタイプがあります。 ADHD(注意欠如・多動症):集中が途切れやすい反面、興味があることには強い集中力(ハイパーフォーカス)を発揮。 ASD(自閉スペクトラム症):こだわりが強く、細部への注意力や正確性が高い傾向。 LD(学習障がい):読む・書く・計算するなど、特定の領域に苦手さがあるが、他の分野では高い能力を発揮することも。 これらは「欠点」ではなく、脳の“特性”です。むしろその個性を理解し、環境を整えることで力を最大限に発揮できます。 参考リンク:厚生労働省「発達障害情報・支援センター」https://www.rehab.go.jp/ddis/ “苦手”を武器に変える仕事術 ADHDタイプ:思いつきを行動に変えるスピード戦略 ADHDの人は、アイデアが次々に浮かびやすく、瞬発的な行動力があります。ただし、飽きやすかったり、タスク管理が苦手な面も。そんな特性を活かすには「アイデアをすぐに形にできる仕組み」をつくるのが鍵です。 たとえば、 思いついたらすぐにメモで記録 「15分だけやる」と時間を区切って行動 チーム内でアイデア出し担当に回る 小さな成功体験を積み重ねることで、集中のスイッチを入りやすくできます。 参考動画:「ADHDの強み3つ【精神科医が9.5分で説明】発達障害|行動力|集中力|発想力」(こころ診療所チャンネル) https://www.youtube.com/watch?v=yszlpK0CISg ASDタイプ:こだわりを“品質力”に変える ASD傾向のある人は、「正確さ」や「ルールを守る」ことに強いこだわりを持っています。一見頑固に見えるその特性が、実は「品質を守る力」や「信頼を築く力」になることも。 たとえば 校正やデータチェックなどの“正確さを求める仕事”で活躍 こだわりを“仕組み化”に転換し、他の人もミスしにくい環境を作る コツコツ型の業務(経理、研究、製造管理など)で強みを発揮 「完璧にやりたい」気持ちは、適切な環境とサポートがあれば、企業にとって大きな価値になります。 参考リンク:大人の発達障害ナビ「発達障害(ADHD・ASD)のある人に向いている仕事」https://www.otona-hattatsu-navi.jp/how/forjob/ LDタイプ:得意分野を徹底的に伸ばす LD(学習障がい)の人は、苦手と得意の差が大きい特徴があります。そのため、「苦手を克服するより、得意を武器にする」ことが成功の近道です。 たとえば 読むのが苦手→音声読み上げソフトで情報をインプット 書くのが苦手→動画編集やデザインなど“感覚的な表現”で力を発揮 数字が苦手→人と関わる接客やサポート業務に活路 「苦手を補う工夫」より「得意を伸ばす設計」に視点を変えてみましょう。 集中力を味方にする3つの工夫 自分の“集中リズム”を知る ADHDやASDの人は、集中できる時間帯や環境が人より極端に偏ることがあります。朝の短時間だけ集中できる人もいれば、夜に静かな音の中で力を発揮する人も。「いつ・どこで・どんな条件で集中できるか」を記録してみましょう。 おすすめは「集中日記」を書くこと。どんな作業がスムーズだったかを可視化すると、自分の“集中リズム”が見えてきます。 ノイズキャンセリングと「ながら刺激」 発達障がいの人は、外の音や光など刺激に敏感なことが多いです。完全な静寂より、「自分に合った音」を取り入れる方が集中しやすいケースもあります。 たとえば ノイズキャンセリングイヤホンで外音をカット 香りや手触りなど、感覚を落ち着けるグッズを使う YouTubeの「作業用環境音」動画を利用 https://www.youtube.com/watch?v=2qIyQeXXi24 感覚を整えることは、心の安心にもつながります。 「完璧」ではなく「進んでいる」を見る ASDやADHDの人は、「これができない」「間違った」と自分を責めがちです。でも、仕事は“完璧”よりも“進んでいる”ことが大切。 毎日のToDoに「今日できたことメモ」を残して、「進んでいる自分」を見える化すると、達成感が得やすくなります。 職場や社会の理解を広げるために 発達障がいの特性は、周囲の理解があるほど力を発揮します。企業でも近年、個性を尊重した働き方が広がっています。 パーソルダイバース株式会社 ミラトレhttps://mirai-training.jp/ LITALICOワークスhttps://works.litalico.jp/ こうした支援機関を利用しながら、「自分らしい働き方」を一緒に模索することができます。 まとめ:“苦手”があるからこそ、誰かを助けられる 「みんなと同じようにできない」ことは、決して欠点ではありません。むしろ、苦手があるからこそ、工夫や共感が生まれ、人を支える力にもなります。 発達障がいの特性を知り、受け入れ、活かしていく。それが、社会全体をやさしく変えていく第一歩です。 発達障がいの特性は「個性」 苦手を克服するより、得意を伸ばす 環境とリズムを整えれば、集中は最大の武器になる 支援機関やツールを活用して、自分らしい働き方を あなたの“苦手”が、誰かの役に立つ日がきっと来ます。 -
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助けてもらう勇気こそ、前を向く力——支え合いが生むやさしい社会へ
「人に迷惑をかけてはいけない」 そう教えられて育った私たちは、つい「自分ひとりで頑張らなきゃ」と思ってしまいます。でも、少し立ち止まって考えてみてください。本当に、助けてもらうことは「悪いこと」なのでしょうか? むしろ、「助けて」と言えることこそが、人を信じる勇気。それは決して弱さではなく、前に進むための大切な力です。 この記事では、障がいのある人・ない人の垣根を越えて、「支え合うことの価値」と「助けてもらう勇気」がどんなに大切かを考えていきます。 「助けを求める」ことへの罪悪感を手放す 日本社会の“がまん文化”が生む孤立 日本では「我慢」「自己責任」「人に迷惑をかけない」が美徳とされがちです。その結果、誰かに頼ることに罪悪感を持つ人が多いのです。 障がいのある人の中には、「サポートをお願いしたいけど、申し訳ない」と感じてしまう人も少なくありません。しかし、助けを求めることは“他人に負担をかける”のではなく、“人と人をつなぐ”行為です。 たとえば、NHKのドキュメンタリー『バリバラ「助けてと言える社会に」』(https://www.nhk.jp/p/baribara/ts/D8M72R7P7Z/)では、「助けて」と声を上げられない人が孤立していく現実が描かれています。そこには、「弱さを隠す文化」が生み出す苦しみがありました。 助けを求めるのは「信頼の証」 もしあなたが「助けて」と言われたら、きっと“信頼されている”と感じるはずです。だからこそ、自分が頼る側になったときも、相手を信じてお願いしていいのです。 「支えられること」は、「支えられる関係性がある」という証。それは、人間関係の中で最もあたたかい循環のひとつです。 小さな「助けて」が社会を変える 手を差し出す側にも“成長”がある 「誰かを助ける」という行為には、“助ける側の成長”があります。心理学者アルフレッド・アドラーも「人は他者への貢献によって幸福を感じる」と説いています。 障がい当事者が「助けて」と言うことによって、周囲の人が“支える経験”を得る。それは社会全体に思いやりの連鎖を生み出します。 実際にあった“支え合い”のエピソード 東京メトロでは、視覚障がい者の方が駅員に「案内をお願いします」と声をかけると、必ずスタッフが改札からホームまで安全に誘導してくれます。(参考:https://www.tokyometro.jp/safety/barrierfree/support/index.html) また、ろう者の方がスマホのメモアプリを使って店員に注文を伝えると、店員が笑顔で応じ、「また来てくださいね」と返した——。そんな“日常の中の支え合い”は、特別なことではなく、少しの勇気と優しさで実現できます。 SNSでも広がる「助け合い文化」 SNSでは、「#助けてって言っていい」「#一人じゃない」などのハッシュタグが広がっています。X(旧Twitter)やInstagramでは、障がい当事者や支援者が日々の気づきを共有し、「助けを求めることの大切さ」を発信しています。 このような情報発信が、孤立しがちな人たちにとって「声を上げてもいい」と思えるきっかけになっています。 「支え合う社会」はどうつくれるのか? 福祉=特別な人のため、ではない 「福祉」と聞くと、“自分には関係ない”と思う人も多いでしょう。しかし、福祉とは「すべての人が安心して生きられる社会」のこと。つまり、障がいがある人だけでなく、誰もが必要とする社会の基盤です。 内閣府の「共生社会づくり推進本部」(https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/index.html)では、「共に支え合い、誰もが自分らしく生きる社会」を目指す施策が進められています。 この動きの中心にあるのは、「支える人」と「支えられる人」を分けないという考え方です。どちらの立場にもなる可能性があるからこそ、助け合いは“対等な関係”なのです。 日常の中でできる「支え合い」の一歩 支え合いは、特別なことをする必要はありません。・席をゆずる・困っている人に声をかける・障がいのある同僚に「何か手伝えることある?」と聞く こうした小さな行動が、社会全体をやさしく変えていきます。やさしさは「制度」ではなく、「人の心」から始まります。 助けてもらう勇気が、誰かの希望になる 誰かが「助けて」と言えた瞬間、それを見た別の人が「自分も頼っていいんだ」と思える。その連鎖が、社会をやさしく包み込みます。 「助けてもらう勇気」は、自分のためだけじゃなく、他の誰かのためにもなるのです。 おわりに:支え合うことで見える「本当の強さ」 人はひとりでは生きられません。でも、それは「弱いから」ではなく、「人として自然なこと」だからです。 「助けてもらう勇気」は「人を信じる力」「自分を許す力」そして「明日を生きる力」でもあります。 支え合う社会は、完璧な人が作るものではありません。不器用でも、迷っても、お互いに手を差し伸べ合う心があれば十分です。 今日、ほんの少しでも誰かに「助けて」と言える勇気を持てたなら、あなたはすでに“優しい社会”の一部になっています。 🔗参考リンク・動画 「助けて」という弱い言葉の強さ ttps://www.shinmai.co.jp/feature/ayashiitv/2020/05/post-55.html 東京メトロ バリアフリー案内https://www.tokyometro.jp/safety/barrierfree/index.html YouTube「「助けて」が言えないあなたへ〜発達障害の息子が教えてくれたこと〜」 https://youtu.be/PAfvQtzBA34?si=SUUWo5v_nXagdLNC -
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障がいを笑って語ろう!——ちょっと不便で、かなり楽しい日常エピソード集
「障がい」って聞くと、つい真面目な話になりがち。でも、当事者の中には“笑いのネタ”として語る達人もたくさんいます。今回は、そんな「ちょっと不便だけど、かなり楽しい」障がい当事者たちの爆笑エピソードを紹介します。どれも「こんなこと、あるある!」と笑って共感できるはずです。 信号待ちをしていたら…… 視覚障がいのAさんが信号待ちをしていた時のこと。知らないおじさんに話しかけられたそうです。 おじさん「それ、かっこいいスティックですね!護身用ですか?」Aさん「いえ、視覚障がい者用の白杖です(笑)」おじさん「あっ……(気まずそうに去る)」 一瞬で訪れる気まずい沈黙。でもAさんは笑顔で言います。「確かに護身用にもなるかもしれませんね!」ユーモアで場を和ませる姿に、周囲の人も思わず笑顔に。 手話でケンカしたら…… 聴覚障がいのBさんは、手話を使ってパートナーと話します。ある日、ちょっとした言い合いになった時、ふと気づいたそうです。 「声を荒げないから、ケンカしても静かなんですよね(笑)」 手話でのケンカは、見た目は迫力があっても音はゼロ。「怒鳴り声が出ない分、冷静になれる」とパートナーに言われ“音のない世界”の新しい発見をしたそうです。 自動ドアとの戦い Cさんがスーパーに行くとき、よくあるのが“自動ドアが開かない問題”。センサーが車いすの高さを認識しないことがあるんです。そんなときのCさんの対処法は—— 「上半身をめっちゃ伸ばしてアピールする!」 それでも開かないときは、近くの人が開けてくれる。「ありがとう!」と言うと、なぜかみんな笑顔になる。「ドア1枚でちょっとした交流が生まれるんです」とCさんはうれしそうに語ってくれました。 忘れずに手帳に書くぞ!……のはずが ADHDを持つDさんは、スケジュール管理が苦手。「よし、ちゃんと手帳に書こう!」と意気込んで買ったものの 「手帳をなくしました」 ADHDあるある過ぎる展開。しかも、その手帳には「手帳をなくさない」って書いてあったそう。「結局スマホにメモするのが一番」だと笑うDさん。 ちなみにスマホも家の中でさえよくなくすそうです。 飛行機の保安検査で…… 空港での出来事。義足を使うEさんが保安検査を通ると——ピーピー!金属探知機が反応。 検査官「お客様、金属の所持は?」Eさん「脚です」 一瞬、検査官が固まる。でもすぐに「なるほど!」と笑顔で対応。「最初は恥ずかしかったけど、今はよくあることと思っています」とEさん。 「できない」ことを笑える強さ どのエピソードにも共通しているのは、「できないこと」を笑いに変える力。障がいを“個性の一部”として受け止め、工夫やユーモアで日常を豊かにしています。 白杖で誤解されても、笑って説明する 障がいあるあるをおもしろエピソードに ドアが開かなくても、助けてくれる人がいる そんな“ちょっとした笑い”が、毎日の中にあふれているのです。 笑いがつなぐ——社会と当事者のあいだ 障がいを笑って話せる人がいると、周囲の空気もやわらぎます。それは、当事者だけでなく、社会にとっても大切な一歩です。 「笑って話す=軽く扱う」ではなく、「笑って共有する=お互いを理解する」こと。 笑いには、偏見を溶かす力があります。誰もが「違い」を受け入れ、自然に笑える社会——そんな未来を目指して、今日もユーモアと一緒に生きていきましょう。 参考リンク NHK「バリバラ」公式サイト:https://www.nhk.jp/p/baribara/ バリアフリーバラエティーをテーマにした人気番組。障がい当事者のリアルと笑いが満載! YouTube「あそどっぐチャンネル」:https://www.youtube.com/@asodog/featured お笑い芸人界で初の寝たきり障がい者。障がいを笑いに変えるエネルギーを感じられます。 note:https://note.com/ 障がいを持っている人たちの、共感と笑いのストーリーがたくさん見つかります。 最後に 障がいのある生活は、不便もあるけれど「笑えるネタの宝庫」でもあります。泣いた日も、転んだ日も、全部あとで笑い話になる。そんな強さと明るさを、これからも一緒に分かち合っていきましょう。 -
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みんなと違うを力に変えて——障がい者の起業家が拓く道
障がいは社会の中で時に「制約」として見られることがあります。 しかし、近年ではその経験や特性を逆に「強み」として活かし、起業家として道を切り拓く人たちが増えてきました。 従来の「障がい者=支援される側」という一面的なイメージを覆し、自らビジネスを立ち上げる姿は、多くの人に勇気を与えています。 この記事では、障がいを持ちながら起業に挑む人々の事例や背景、そこから学べるヒントについて紹介します。 障がいを強みに変える起業家たち 経験を事業の原点にする 障がいを持つ人の中には、自らが直面した課題を解決するためにビジネスを始めた人が少なくありません。 たとえば、移動の不便さを経験した車椅子ユーザーが、バリアフリーな旅行サービスを立ち上げる。あるいは、発達障がいの特性を活かして、ITやデザインなどの分野で独自のサービスを展開する。 こうした事例は「必要は発明の母」という言葉を体現しています。 当事者だから生まれる共感 自らが障がい当事者であることは、顧客の気持ちを深く理解する強みになります。 例えば聴覚障がい者が手話を使ったオンライン教育サービスを運営する場合、利用者にとって「分かってもらえる安心感」が大きな魅力となります。 参考リンク:起業家インタビュー 誰かの「行きたい」のために 情報の力でバリアを越える 「WheeLog」代表・織田友理子さん 起業の背景にある社会の変化 障がい者雇用から起業へ 日本では法定雇用率によって障がい者雇用が進められていますが、「働きたい分野での仕事がない」「能力が活かせない」と悩む人も少なくありません。 そんな中で「自分で仕事をつくる」という発想が注目されるようになりました。 ICT技術が拓く可能性 インターネットやクラウドサービスの普及により、障がいがあっても在宅でできる仕事やオンライン事業が広がっています。 ECサイトでの販売、SNSを使った集客、オンライン講座の提供など、場所に縛られない働き方が起業の追い風になっています。 参考動画:発達障害・うつ 仕事を入社4か月で退職。企業したら楽になった話 https://youtu.be/Q0kF5_t4psY?si=m9FBZSPVHRQsXv4J 実際の起業事例 1. カフェ経営で地域とつながる 聴覚障がいを持つ人が経営する「手話カフェ」では、手話が使える環境を提供しながら一般客との交流を生み出しています。 地域にとっても新しい文化の交流拠点となり、ビジネスとしても持続的に成長しています。 2. eスポーツでの挑戦 発達障がいの特性を持つ若者が集まり、eスポーツチームを立ち上げた例もあります。 集中力や得意な分野を武器にしながら、スポンサーやイベント出演を通じて事業化するケースです。 3. アートやデザインを事業に 知的障がいを持つ人が描いた絵を商品化し、グッズやアパレルとして販売する事業所も注目されています。 独自の感性は他にない魅力となり、ファンを獲得しています。 起業を支える仕組みと支援 補助金や制度 障がい者が起業する際には、補助金や融資、活用できる制度があります。 起業支援制度「県女性・若者・障害者創業支援融資」(茨城県) 創業支援等事業者補助金 小規模事業者向け融資(日本政策金融公庫) ものづくり補助金 障がい者に特化した助成金はありませんが、個人事業税が減免、または非課税になる可能性があります。 参考リンク:起業したい障害者に向けた助成金制度はある?利用できる制度を紹介 民間のサポート団体 NPOや起業支援団体も、障がい当事者の起業を応援しています。 ビジネスプラン作成の支援や、クラウドファンディングのサポートを行う団体もあります。 参考リンク:創業・ベンチャー支援センター 障がいを持つ起業家に学ぶ生き方のヒント 「できないこと」より「できること」に目を向ける 白黒思考ではなく、自分にできる範囲や得意分野を活かすことで、新しい可能性が開けます。 「違い」が強みになる 「みんなと同じ」ではなく「みんなと違う」からこそ見える視点があります。 そこに価値を見出すことが起業家精神につながります。 社会とつながる勇気を持つ 起業を通じて地域や顧客とつながることができます。 それが自分の自信を育て、さらに事業の発展につながるのです。 おわりに:みんなと違うからこそ拓ける道 障がいを持つことは「ハンデ」だけでなく「個性」であり、起業の大きなエネルギー源となり得ます。今後さらに、障がい者起業家が増えることで、多様性を受け入れる社会が加速していくでしょう。 もしあなたが「やりたいことがあるけど不安」と思っているなら、先輩起業家の事例や支援制度を参考にして、一歩を踏み出してみませんか? 参考資料:障害者による創業・起業 -
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ADHDが仕事をするための便利アイテムと活用術
ADHD(注意欠如・多動症)の特性を持つ人にとって、仕事の場面での困りごとは少なくありません。 「集中が続かない」「整理整頓が苦手」「時間の管理が難しい」など、日常の小さな課題が積み重なると大きなストレスになりやすいのです。 しかし近年は、こうした困りごとを支える便利なアイテムやデジタルツールが増えています。単なる補助ではなく「自分の強みを活かすためのサポート」として活用すれば、仕事の効率を上げるだけでなく、心の安心感にもつながります。 この記事では、日本で実際に手に入るアイテムやサービスを交えながら、ADHDに役立つ仕事環境づくりについて紹介します。 集中力を保つためのアイテム タイマーで時間を見える化 ADHDの人にとって「時間感覚」が曖昧になりやすいのはよくあることです。集中しすぎて休憩を忘れたり、逆にダラダラと作業が進まなかったりすることがあります。 そんな時に役立つのが「ポモドーロ・タイマー」。25分作業+5分休憩のサイクルでリズムを作ることで、無理なく集中を続けられます。 日本でも人気があるのは「Time Timer(タイムタイマー)」という製品です。残り時間が色で見えるため、直感的に把握できるのが特長です。 公式サイト:タイムタイマー Youtubeにもポモドーロ動画が沢山あるので、一度検索してみてもいいかもしれません。 https://youtu.be/jChKQOPBEhI?si=aEcRSjyTYXog6dOG ノイズキャンセリングイヤホンで外部刺激を遮断 オフィスやカフェなどで周囲の音に気を取られてしまう人には、ノイズキャンセリング機能のあるイヤホンが強い味方になります。 たとえば「Sony WF-1000XM5」や「Bose QuietComfort Earbuds」は、日本国内でも評価が高いモデルです。音楽を流さなくても“静けさ”をつくれる点が、集中力維持に効果的です。 シンプルなデスク環境を整える 机の上が物で溢れると、視覚的な刺激で集中が途切れてしまいます。必要最低限のアイテムだけを置き、整理しやすいデスク環境をつくることが大切です。 最近では、IKEAや無印良品からシンプルで使いやすい収納グッズが多く販売されています。ラベルを貼ればさらに迷いを減らせます。 情報やタスクを整理するデジタルツール Todo管理アプリでやることを一元化 ADHDの人は「頭の中にタスクを抱えすぎる」と混乱しやすいもの。そこで役立つのがタスク管理アプリです。 代表的なのは「Todoist」や「Google Keep」。一度書き出して可視化することで、安心して仕事に取り組めます。 Todoist公式サイト:https://todoist.com/jaGoogle Keep:https://keep.google.com/ カレンダーアプリで予定を忘れない 紙の手帳よりもスマートフォンやPCのカレンダーアプリを使うと、リマインド機能で予定を忘れにくくなります。 特にGoogleカレンダーは無料で使え、繰り返し通知も設定可能です。「10分前に通知」「前日に通知」など細かい設定をすることで、“つい忘れる”を防ぎやすくなります。 メモを写真で残す 紙の資料や思いついたアイデアをすぐにメモできない時は、スマホのカメラで写真を撮るのも有効です。 クラウドに保存できる「Evernote」や「Notion」なら、どのデバイスからもアクセスでき、探す手間が減ります。 Evernote:https://evernote.com/ja-jpNotion:https://www.notion.com/ja 片づけと整理整頓を助けるアイテム 収納ボックスで“置き場所の固定化” ADHDの人が片づけに苦労する原因のひとつは「物の住所が決まっていないこと」です。 収納ボックスやトレーを活用し、「ここに戻す」とルールを決めることで散らかりにくくなります。 見える収納で迷わない 中身が見えないケースは、「何がどこにあるか忘れる」という不安を招きやすいです。 そのため、透明なケースやラベル付きの収納が役立ちます。無印良品やニトリの収納シリーズは、シンプルで使い勝手がよいと評判です。 掃除機ロボットで“完璧にやらなくてもいい” 「片づけ=全部自分でやらなければならない」と思うと負担が大きくなります。 ルンバなどのロボット掃除機を導入すれば、“きれいを維持する”というストレスを軽くできます。 気持ちを整えるリラックスアイテム アロマや香りで気分を切り替える 集中しすぎて疲れたときや、不安が強まったときに役立つのが香りの力です。 ラベンダーやベルガモットなどのアロマオイルは、心を落ち着ける効果があるといわれています。 ストレスボールや小物で手を動かす 会議中や考え事の最中に手を動かしていたいタイプの人には、ストレスボールやフィジェットトイ(無限プチプチなど)が役立ちます。 余分なエネルギーを発散しながら、思考に集中しやすくなります。 動画や音声で気持ちを整える YouTubeには、ADHDや発達障害に関する情報を発信している日本人クリエイターが増えています。 たとえば「お話しタイムの鈴木さん」は、日常の工夫や体験談をわかりやすく紹介しており、同じ悩みを持つ人にとって安心材料になります。 https://youtube.com/shorts/8wlhDsn2SHE?si=DvRi6iIR3din8cOu 職場で活用できる工夫 周囲に伝える工夫 便利アイテムを活用することに加え、職場で自分の特性を理解してもらう工夫も大切です。 例えば「会議中にメモを取るのが苦手なので、後で資料を共有してほしい」と伝えるだけで、負担が減ります。 在宅勤務と相性が良い ADHDの人は在宅勤務を選ぶことで、周囲の刺激を減らし、自分に合った環境を整えやすくなります。 テレワークの普及に伴い、在宅勤務を認める企業も増えています。 支援制度を利用する 日本では、障害者雇用促進法に基づく合理的配慮の提供が進んでいます。 就労移行支援事業所や発達障害者支援センターなどを利用しながら、自分に合った働き方を模索することも可能です。 厚生労働省「発達障害者支援ポータルサイト」:https://hattatsu.go.jp/ddnp/person_family/social_participation/ おわりに ADHDの特性は「困りごと」として語られることが多いですが、便利アイテムや工夫を取り入れれば、むしろ“自分らしい働き方”をつくるチャンスにもなります。 タイマーやイヤホン、収納グッズ、デジタルツールなどは、日々の小さなストレスを減らし、エネルギーを本当に大切な仕事に注ぐためのサポート役です。 「うまくできない自分」を責めるのではなく、「工夫して環境を整える自分」を誇れるように、一歩ずつ実践してみてください。 -
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障がいがあっても夢を叶える!特色のある就労支援事業所
かつての就労支援事業所といえば、「封筒にチラシを入れる」「シールを貼る」といった単純作業が中心でした。もちろんそれらも大切な仕事ですが、「もっと自分の興味を活かしたい」「夢や特技を伸ばしたい」という声に応える形で、近年は 特色ある就労継続支援事業所や就労移行支援事業所 が増えています。 この記事では、農業・カフェ・プログラミング・デザイン・eスポーツなど、さまざまな分野で活躍できる実際の事業所を紹介します。 障がいがあっても「楽しく働き、一般就労を目指す」ための選択肢を知っていただければと思います。 クリエイティブに働ける就労支援事業所 記事制作・動画編集に挑戦できる「ぺんぎんクリエイツ」(大分県) ぺんぎんクリエイツ は、大分市にある就労継続支援B型事業所です。 記事の執筆や編集、動画制作、SNS運用といった クリエイティブ業務 に特化しています。在宅リモートにも対応しており、体調に合わせて働ける点も大きな魅力です。 Web制作スキルを学べる「ユメグミ」 ユメグミ は、プログラミングやWebデザインを本格的に学べる事業所。 現役のクリエイターが指導する環境で、IT業界に挑戦したい人に最適です。未経験から始めた利用者も多く、在宅ワークにもつながります。 イラストや音楽を仕事にできる「ラシクラボ川崎」 神奈川県川崎市の ラシクラボ川崎 は、イラスト・音楽・動画編集・ハンドメイドなど、多彩なクリエイティブ活動を支援。コンセプトは「じぶんラシクはたらこう」。 個性を活かした仕事に取り組みながら、一般就労へのステップを踏めます。 農業に取り組める就労支援事業所 自然と働く「ONENOUEN(ワンノウエン)」(群馬県伊勢崎市) ONENOUEN では、野菜づくりを中心とした農業を行います。 土に触れ、季節の移り変わりを感じながら働けるのは、心身の安定にも効果的。食品衛生や出荷作業の経験も積めます。 いちごの栽培で笑顔をつくる「アグリガーデン」(長野県) アグリガーデン は、長野県駒ヶ根市にある就労継続支援A型事業所。 いちご栽培を通じて農業スキルを学べます。育てた作物が人に喜ばれる体験は、働くモチベーションにつながります。 地域とつながる「杉本農園」(静岡県島田市) 杉本農園 では、野菜の栽培から販売までを一貫して行います。 無人販売所やJAを通じた販売は「地域とつながる喜び」を感じられる場。自分の育てた野菜を誰かに食べてもらう達成感は格別です。 カフェや飲食に関わる就労支援事業所 カフェ運営を体験できる「カフェさんびお」(千葉市) カフェさんびお は、就労移行支援とカフェ業務を組み合わせた事業所です。 接客や調理を通じて、飲食店の仕事を学べます。人と関わる仕事に挑戦したい方におすすめです。 個性を武器にする「喫茶ミムロウ」(名古屋市) 喫茶ミムロウ は「店員が気まぐれ」というユニークなコンセプトの喫茶店。 知的障がいのある方が接客を担当し、その個性を前向きに活かしています。働くことが「自分を表現する場」になる、まさに新しい形の就労支援です。 プログラミング・デザインに特化した事業所 新大阪の「クリエイティブスタジオ YourLife」 新大阪クリエイティブスタジオ は、イラスト制作や動画編集などのデザイン業務を行う就労継続支援B型事業所です。 未経験者でもソフトの使い方から学べ、広告代理店の実案件に挑戦できる点が特徴です。 PCスキルと実務を学べる「ミラクル」 ミラクル では、WordやExcelなどの基本操作からIllustratorを使ったデザイン、さらにガーデニング補助まで幅広く学べます。 バランスの良いスキル習得を目指す人に適しています。 事業所を選ぶときのチェックポイント 自分の「好き」や「得意」を活かせるか 実践の機会(販売・公開・案件受注)があるか 学びのサポートが充実しているか 働くペースの柔軟性があるか 一般就労につながるステップを意識しているか まとめ 就労支援事業所は、もはや「単純作業の場」だけではありません。農業で自然と触れ合ったり、カフェで接客スキルを学んだり、プログラミングやデザインに挑戦したりと、選択肢は広がっています。 障がいがあっても「やりたいことを叶えたい」「夢を諦めたくない」という思いを支える事業所は確実に増えています。 ぜひ自分に合った特色ある事業所を探し、一歩踏み出してみてください。 -
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鬼滅の刃に学ぶ!障がいがあっても前向きに生きるヒント
大人気アニメ『鬼滅の刃』は、壮絶な戦いの物語であると同時に、苦しみや困難を抱えながらも前向きに生きる登場人物たちの姿が、多くの人の心を打っています。 障がいがあると、日常生活の中で「できないこと」「諦めざるを得ないこと」に直面することも多いですが、鬼滅の登場人物の生き方から、前を向くヒントを得られるかもしれません。 この記事では、鬼滅の刃のキャラクターたちの生き方をヒントに、「障がいと共に生きる前向きさ」について考えてみます。 炭治郎から学ぶ「優しさと粘り強さ」 失敗しても「もう一度」と言える勇気 炭治郎は家族を失い、妹・禰豆子を鬼から救うために歩み続けます。途中で失敗しても「ダメだったから終わり」ではなく、「次はどうすればできるか」を考える姿勢が印象的です。 障がいがあると「これができなかったから全部ダメ」と白黒思考に陥りがちですが、炭治郎のように「もう一度挑戦する」柔軟さが希望につながります。 他者への共感が生きる力に 炭治郎の最大の特徴は「相手を思いやる心」。敵である鬼にすら「人間だった頃の悲しみ」に共感を示します。 障がいを抱える人にとっても、自分を理解してくれる存在や、逆に自分が誰かを理解できる瞬間は大きな力になります。 小さな積み重ねの大切さ 炭治郎は一気に強くなったわけではなく、日々の鍛錬の積み重ねで成長しました。 障がいがあっても、「今日はこれができた」という小さな達成を重ねることで、自己肯定感が育っていきます。 禰豆子から学ぶ「違いを受け入れて生きる力」 自分らしさを失わない強さ 鬼となった禰豆子は、人と同じように暮らすことはできません。しかし「違う存在だからこそ守れるもの」があると気づき、自分の役割を果たしていきます。 これは「人と同じにできない自分」を否定するのではなく、「自分だからこそできること」を探す大切さを教えてくれます。 家族や仲間の支えを受け入れる 禰豆子は炭治郎や仲間たちに守られながら生きています。 障がいを持つ人にとって「支えを受けることは迷惑ではないか」と感じやすいですが、助け合いは人間関係の自然な形です。 支援を受け入れることが、自分の可能性を広げます。 制約の中で輝く方法 禰豆子は太陽の下では活動できない制約がありますが、それでも仲間と工夫して戦い抜きます。 「できないこと」に囚われず「できる環境を整える」発想は、障がいと共に生きる上でも重要です。 善逸から学ぶ「弱さを抱えながら前に進む勇気」 怖がりでも一歩踏み出す 善逸は極度の臆病で、自分を役立たずだと思い込んでいます。しかし、いざというときには仲間を守るために強さを発揮します。 障がいがあると「弱い自分」に囚われがちですが、「怖いけどやってみる」一歩が新しい自信を生み出します。 自分の特性を認める 善逸は「眠っているときにしか強くなれない」という特殊な特性を持っています。これは裏を返せば「自分の力を発揮できるタイミングを知っている」ということです。 発達障がいでも「得意な場面」や「集中できる環境」を把握することが大切です。 支えてくれる人に感謝する 善逸は仲間や師匠の支えがあってこそ前に進めます。 障がいを抱える人にとっても、支援者・家族・仲間の存在が背中を押す力になります。 伊之助から学ぶ「自分を肯定する力」 過去に囚われず今を生きる 伊之助は過酷な環境で育ち、人との関わりを知らずに生きてきました。それでも仲間と出会い、自分を認めていきます。 障がいによる失敗や過去の経験に囚われすぎず、「今どう生きたいか」に目を向ける大切さに通じるものがあります。 不器用でも関係を築ける 伊之助は不器用ながらも仲間と心を通わせていきます。 障がいを持っているとコミュニケーションに難しさを感じることがありますが、「完璧じゃなくてもいい」と思えると心が楽になります。 自分のスタイルを大切に 伊之助は型破りな戦い方をしますが、それが強さにつながっています。 他の人と同じやり方ができなくても、自分に合った方法を見つけることが大事です。 「鬼滅の刃」が伝える生き方 仲間と共に進む 鬼滅の物語は「一人ではなく仲間と進む」ことが繰り返し描かれています。 障がいがある人も「一人で頑張らなければ」と思いすぎず、周囲と協力して歩むことが前向きな生き方につながります。 参考リンク:【大人の発達障害】自己肯定感が低くなってしまう原因は?対処法を7つ紹介! おわりに 鬼滅の刃に登場するキャラクターたちは、誰もが弱さや制約を抱えながらも懸命に生きています。 障がいがある人にとっても、その姿勢は大きなヒントとなります。 完璧でなくても、少しずつ前に進むことで「自分らしい生き方」を築いていけるでしょう。 -
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白黒思考をやめよう「グラデーション」を生きる方法
白黒思考とは何か? ― 極端な考え方が生まれる背景 白黒思考の特徴 「白黒思考」とは、物事を「正しい/間違い」「成功/失敗」「全部/ゼロ」と極端にとらえる考え方です。 たとえば、仕事で小さな失敗をしただけで「自分は全部ダメだ」と思い込んでしまったり、片付けで少し手をつけただけなのに「完璧にできなかったから意味がない」と感じてしまうような状態です。 発達障がいや精神障がいと白黒思考 発達障がい、とくにASD(自閉スペクトラム症)の人は「曖昧さが苦手」「ルールにこだわる」といった特性から白黒思考になりやすいといわれます。ADHDの人も「全部やるか、全くやらないか」といった両極端に陥ることが多いです。 また、うつ病や不安障害のときも「すべて失敗だ」と極端に感じてしまう傾向が強まります。 日常に現れる具体例 「こうじゃないとだめ」 「これができなかったから、もう全部やめる」 「100点じゃなきゃ意味がない」 このような思考は、一見「真面目で完璧主義」とも受け取れますが、心の負担を大きくします。 白黒思考が生活に与える影響 人間関係のトラブル 「少しでも間違えたらアウト」と考えると、相手の小さな失敗も受け入れにくくなり、衝突を招きやすくなります。 また、自分自身を「全部ダメ」と否定してしまい、人との距離をとってしまうこともあります。 チャレンジできなくなる 「成功しなければ意味がない」と思うと、新しいことに挑戦できなくなります。 本来なら「半分成功」や「途中までできた」ことにも価値があるはずですが、白黒思考では「ゼロ」と見なしてしまうのです。 自己肯定感の低下 完璧を目指すあまり、少しの失敗でも「全否定」してしまうため、自信が育ちにくくなります。 その結果、「どうせ自分はダメだ」という気持ちが積み重なってしまいます。 グレーゾーンを認める ― 「物事はグラデーション」という考え方 グレーゾーンの存在 現実は白と黒だけではなく、多くの「グレーゾーン」があります。 たとえば、勉強で「今日は30分だけできた」、片付けで「机の上だけ整理できた」、人間関係で「最後まで怒らずに話せた」など、小さな達成にも価値があります。 グラデーションという表現 物事は0か100ではなく、20や50、70という段階もあります。グレーゾーンは「できなかった」と「完璧にできた」の間にある“色合い”のようなものです。 「物事はグラデーションでできている」と意識することで、極端な考えから少し距離をとることができます。 心理学からのアプローチ 心理療法のひとつである「認知行動療法(CBT)」では、白黒思考のような「認知のゆがみ」を修正していく方法が用いられます。 これは「小さな成功を認める」「中間の評価を探す」といった練習を繰り返すものです。参考リンク:認知行動療法センター 認知行動療法(CBT)とは 白黒思考を和らげる具体的な工夫 1. 言葉の置き換え 「絶対に」「必ず」「全部だめ」といった言葉を、「たぶん」「一部できた」「まあまあ大丈夫」と置き換える習慣を持つと、思考の幅が広がります。 2. 小さな成功を記録する ノートやアプリに「今日できたこと」を書き出すだけで、自分の中の「グレーゾーン」に光を当てられます。 完璧でなくても「やれた部分」を見える形に残すことが大切です。 3. 他人の視点を借りる 自分では「失敗」と感じても、周囲からは「十分できている」と評価されることがあります。 信頼できる人にフィードバックをもらうと、自分の極端な評価を修正できます。 4. 専門家や当事者の声を聞く 同じ悩みを抱える人の体験談や、専門家のアドバイスにふれることも役立ちます。 たとえばYouTubeには、認知のゆがみをやさしく解説する動画があります。 https://youtu.be/kEOj3H461y0?si=iAMcVzBy6aFRp71T 白黒思考から「カラフル思考」へ 白黒の世界から抜け出す 白黒思考を手放すことは、「中間を認める」だけではありません。 それは物事をより豊かに、カラフルに感じられる力を持つことです。 思考をやわらかくする言葉の例 「全部ダメ」 → 「ここは良かった」 「失敗」 → 「学びになった」 「完璧じゃない」 → 「十分できている」 このように言葉を少し変えるだけで、心の負担は軽くなり、世界の見え方も変わります。 少しずつ変えていく 白黒思考は一日で変わるものではありません。しかし「20%でもできた」「半分だけでも進んだ」と意識するだけで、毎日は少しずつ楽になります。 グレーやカラフルな世界を受け入れることは、自分を生きやすくする第一歩です。 まとめ 白黒思考は、発達障がいや精神障がいを持つ人にとって大きな壁になることがあります。しかし、「物事はグラデーション」という考え方を取り入れ、言葉の置き換えや小さな成功の積み重ねを意識することで、その壁は少しずつやわらぎます。 大切なのは「完璧でなくてもいい」と認めること。白でも黒でもなく、やさしい色合いを持つ世界の中で、あなた自身のペースで生きていけますように。
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みんなの障がい動画は、障がいに関する基礎知識などを、動画でわかりやすくお伝えしていきます。
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【大人の障がい】躁鬱とは?動画で詳しく解説!
躁鬱とは? 躁鬱とは「双極性障がい」とも呼ばれておりうつ病とはまったく違う病気です。うつ病のような症状も出ますが逆に「躁」という活発的で無敵な状態になることもあり日や月によって正反対の自分になってしまうので「双極性」といわれています。 なぜこのような症状が起こるのかは、いまだ解明されていません。一つの可能性としては、脳内にある様々な情報を受け取って反応する機能が生活習慣の乱れやストレスにより正しく機能しなくなることが考えられています。 また躁鬱になる人には「肥満型」「循環型性格」が多く見られます。BMIが30以上になると認知機能が低下し脳構造も変化することが確認されているためです。循環型性格とは「おとなしい」とよく言われるような性格のことです。 ストレスを上手く外に発散できずため込みやすい方が躁鬱になりやすいといえます。人口の0.4~0.7%といわれており約1000人に4~7人とそれほど多くない障がいです。けれど、超ストレス社会と言われている現代この割合はふえていくかもしれません。 主な症状 その日や月、または年によって、とても活発的になる症状と、逆に動けなくなり自己反省的になるという真逆の症状が見られることが特徴です。活発的な「躁」の状態になると、つぎのようになります。 寝なくても元気で活動できる 初対面の人にも知人のように話しかける 電話やメールをたくさんしてしまう 人の話を聞けず、自分の話をたくさんする 頭がさえわたり、アイデアが多く出てくるが、最後までやり遂げられない 何でもできそうな気がする 買い物やギャンブルに莫大な金額をつぎ込む 性的に奔放になる 意欲や活動が低下する「鬱」の状態になると、つぎのようになります。 疲れやすく何もやる気が起きない 好きなことにも興味がなくなる 眠れない、または逆にどれだけ寝ても眠気がとれない 自分に価値がないと思う 鬱の状態になると、躁の状態のときに自分がやってしまったことも思い出して後悔に苦しめられます。躁のときはまわりを傷つけたり振り回したりしてしまいますが鬱のときは自分を傷つけてしまうので、早期治療が大事です。 ただ活発的な「躁」のときは、自分が「双極性障がい」だと気づけないのでまわりが声をかけて気づかせることが必要になります。 治療方法について 躁鬱とうつ病はまったく治療方法が異なるのでうつ状態が「躁鬱」の「うつ」によるものなのか、「うつ病」の「うつ」によるものなのか、見極めが重要になります。 躁鬱の治療には、症状に合わせて心理的な療法と薬物治療の2つが並行しておこなわれます。うつ病のような症状がひどく、あまりに自己反省的になる場合は「認知行動療法」をおこない、物事の受け取り方を正していきます。 また病気を受け入れ、コントロールできるように「眠りと気分の記録表」などをつかって、自分の精神の状態を正しく理解する「心理教育」をおこなうこともあります。 薬物治療では、症状を抑えるために気分安定薬と抗精神病薬を使用します。双極性障がいはとても再発しやすい病気なので多くの方は規則正しい生活を送るように心がけながら長期にわたって薬と付き合い続ける必要があります。 -
【大人の障がい】境界性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
境界性パーソナリティ障がいとは? 境界性パーソナリティ障がいは、「強いイライラ感」という神経症のような症状と、「現実が冷静に認識できない」という統合失調症のような症状があります。「神経症」と「統合失調症」の境界にある症状が現れることから、「境界性」と名前がついています。 境界性パーソナリティ障がいの患者は、一人でいることがむずかしく、人の気を引くために、自殺のそぶりをしたり性的に誘惑したりするなど、自己破壊的な行動が見られます。原因は明らかになっていませんが、遺伝的な要因と環境的な要因が考えられています。境界性パーソナリティ障がいの方は、もともと傷つきやすく繊細な気質なことが多く、さらに悪い環境が重なると、発症率がとても高くなります。 境界性パーソナリティ障がいは人口の約2%と少なくはない障がいで、若い女性に多いとされています。 主な症状 気分が急に変わること、感情のブレーキが効かないといった神経症的な症状と、自分が何者かわからないような空虚な気持ちをもつ統合失調的な症状が主にあります。この症状があると、つぎのようなことが起こります。 癇癪を起こす 自殺のそぶりや自傷行為をくりかえす 薬物やアルコールなどに依存しやすくなる 見捨てられることに強い不安を感じ、見捨てられないように必死に努力する 幸せを感じにくい 急に強い怒りを感じたり不安になったりする 強いストレスがかかると一時的に記憶がなくなることがある 治療方法について 治療方法は主に2つです。一つは、カウンセリングなどの精神療法と、症状を抑えるための薬物治療になります。精神療法は「認知行動療法」が主に使われます。まず行動面では、基本的な生活習慣を整えることから始めます。 認知面ではストレスや不安を感じた出来事をカウンセラーと話し合って、物事の受け取り方を変え、ストレスや不安への反応をへらしていきます。 あまりに症状が強い場合、症状を抑えるために薬物治療をおこないます。不安やストレス、睡眠障がいなど症状に合わせて、抗不安薬や気分安定薬が使われます。また最近では、オメガ3脂肪酸を含む栄養補助食品を服用することで、気分安定効果が得られ、症状が抑えられたことが確認されています。 -
【大人の障がい】回避性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
回避性パーソナリティ障がいとは? 回避性パーソナリティ障がいとは、人や社会との関わりに不安を感じ、すべて避けようとする障がいです。米国の調査によるとこの障がいを診断されている人は全体の2,4%とされており、男女による違いはありません。回避性パーソナリティ障がいは社交不安障がいやHSPとも似ていますが、大きな違いがあります。 まず、最も症状が強く、仕事や社会生活すべてに影響が出ているのが、「回避性パーソナリティ障がい」です。とくに、「すべてに不安を感じる」という大きな特徴があります。 社交不安障がいやHSPには、不安を感じる特定の人物や場面があります。 たとえば、「会議が不安だから避けたい」「今している仕事の、○○の部分が不安に感じる」「あの人から何か嫌な印象を受けるから避けたい」などです。 回避性パーソナリティ障がいは、「人生」「すべて」「今日あること全部」「会社にいる人全員」など、特定の場面や人物がありません。「自分以外はすべて敵」のように感じ、引きこもりがちになったり、その他の心の病にかかったりして、社会で生きづらくなります。 主な症状 障がいを診断する基準であるDMSー5には、つぎのような症状のうち4つ以上に当てはまると、回避性パーソナリティ障がいの疑いがあると診断されます。 批判や避難されたり、人から拒絶されることを怖がって、仕事に必要なことでも避ける。 相手に好かれていると確信できないと、仲良くできない。 恥をかかされたり笑われたりすることが苦痛で、家族や友達にもどこか遠慮する 人との関わりのなかで、一番に「相手に批判や拒絶されること」を考えてしまう 「何をしても無理だろう」と思い、人と関係をつくりたがらない 社会不適合だと感じたり、人よりも劣っていると思う。 失敗して恥をかくかもしれないと思って、新しいことをするのを異常なほどに避ける。 とくに、人との接触を回避しようとする「回避行動」がよく見られることが特徴的です。 治療方法について 自己愛性パーソナリティ障がいの治療は、人との関わりに対する不安や恐怖をへらし、自尊心を高めることが大切です。治療法には、「個人療法」と「集団療法」が用いられます。 個人の精神療法では、「精神分析的心理療法」が役立つことが多いです。精神分析的新療法は、カウンセラーと一対一でおこないます。 患者はカウンセラーにまず、なんとなく心に浮かんだことを何でも話します。今感じている悩みだけではなく、無意識に自分が何を感じているかを分析するためです。この一対一の療法を長期間ゆっくり繰り返して、自分の無意識の部分を知ったり、問題の解決策を見つけたりします。ただ、効果を感じられるのに、人によっては数年単位になることもあります。 つぎに、「集団療法」では、同じ障がいをもった人たちで話し合い、自身の障がいに気づくことから始まります。障がいによって起こっている悩みや問題を共有し、他人への共感力を身につけることも目的の一つです。 また、回避性パーソナリティ障がいで気分障がいやうつ傾向が見られるときは、症状を抑えるための薬物療法もあわせて、治療をおこないます。 -
【大人の障がい】自己愛性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
自己愛性パーソナリティ障がいとは? 自己愛性パーソナリティ障がいとは、「自分は誰よりも重要な存在である」と信じすぎて、 人間関係が上手くいかなかったり、生きづらく感じたりする状態のことです。この障がいと診断される人のうち、50~75%が男性だとされています。 他人に共感することができず、何よりも自分が特別で大切であると思っていることが大きな特徴です。自己中心的な行動をして、社会で上手く生きることができず、心の病にかかってしまう方もいます。 自己愛性パーソナリティ障がいの原因は、「生まれつきの気質」と「幼少期の環境」が考えられます。生まれつき自己愛が強く、共感性が低い気質であるお子さんはよくいますが、このような気質は大人になるにつれて落ち着く傾向があります。 けれど、子どものとき、何をしても怒られない環境や、逆に親が厳しく不自由すぎる環境、虐待を受けていたなど問題があった場合、自己愛性パーソナリティ障がいの発症率が高くなります。 主な症状 自己愛性パーソナリティ障がいは、「無感情型」と「過敏型」の2種類があります。無感情型は、周りの意見など全く気にせず、何を言われても、「自分は誰よりも特別だ」と考えて行動します。たとえば、仕事の営業成績で悪い結果が出たとしても、一番をとったかのようにふるまいます。さらに、自分以外の人を二番以下だと思い、見下す傾向があります。 そのため、周りからは「自己中」「威張っている」「虚言壁」と言われてしまうこともあります。過敏型は、周りの意見を気にしすぎて、行動することができません。けれど、過敏型も同じく、心の奥底では「自分は誰よりも重要な存在だ」と思っており、理想の自分がいます。 その理想の自分と現実の自分との違いに苦しみ、自己嫌悪することが多いです。また自分の意見を反対されることや、傷つくことを極端に避けようとします。「感情を表に出さない」「恥ずかしがり屋」「他人の反応に敏感」といった特徴が見られます。 治療方法について 自己愛性パーソナリティ障がいの治療法は、「個人精神療法」と「集団療法」があります。個人の精神療法では、「精神分析的心理療法」を使うことが多いです。 精神分析的新療法は、カウンセラーと一対一でおこないます。患者はカウンセラーにまず、なんとなく心に浮かんだことを何でも話します。今感じている悩みだけではなく、無意識に自分が何を感じているかを分析するためです。この一対一の療法を長期間ゆっくり繰り返して、自分の無意識の部分を知ったり、問題の解決策を見つけたりします。 つぎに、「集団療法」では、同じ障がいをもった人たちで話し合い、自身の障がいに気づくことから始まります。障がいによって起こっている悩みや問題を共有し、他人への共感力を身につけることも目的の一つです。 また、自己愛性パーソナリティ障がいで気分障がいやうつ傾向が見られるときは、症状を抑えるための薬物療法もあわせて、治療をおこないます。 その他特筆事項 自己愛性パーソナリティ障がいの治療には、ご自身が、「もしかしたら自己愛性パーソナリティ障がいかもしれない」と気づいていること、治したいと思っていること、「どのような自分でも受け入れる覚悟」が大事です。 -
【大人の障がい】演技性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、演技性パーソナリティ障がいについて詳しく紹介します。 演技性パーソナリティ障がいとは? 演技性パーソナリティ障害は、劇の役を演じているように感情や考え方を過剰に強く示したり、外見をつかって自分に注目を集めようとしたりするなどの特徴が見られる障害です。有病率は全体の2%以下となっており、発症のしやすさに男女の違いはありません。 演技性パーソナリティ障害の原因は明らかになっていませんが、「子どもの頃に家族から十分な愛情を得られなかった」「演技性パーソナリティ障害の家族がいる環境で育った」 など、養育環境が原因のひとつではないかと考えられています。 演技性パーソナリティ障害は、注目を集めるために、自殺未遂や脅迫をおこなうことがあり、危険が多い障害です。身体症状やそのほか精神疾患を合併している確率も高く、早期治療が必要です。 主な症状 演技性パーソナリティ障害は人の注目を集めるための行動が特徴的です。「ふしだらな格好をして人を誘惑・挑発する」「いつも特徴的な恰好をする」「自分に注目が集まっていないと不機嫌になる」「中身がないような話を重要なことのように話す」「作り話をする・出来事を誇張して伝える」「自分から騒動を起こそうとする」などの症状が多く見られます。 自己愛とは違っており、演技性パーソナリティ障害の患者は注目のされ方にこだわりがありません。自己愛が強い方は、人から賞賛されたい、人に好かれたいという欲求があります。 演技性パーソナリティ障害の患者は、批判されても嫌われていても、注目されていればいい、と考えて行動します。 また、人との関係が実際よりも親密だと思っていることが、ひとつの特徴です。具体的には、「知り合って間もない人を、かけがえのない親友と呼ぶ」「知り合い程度の関係でもハグをする」「何度か話しただけで、相手の職業や立場に関わらず下の名前で呼ぶ」このように、すぐに人と親密になろうとしますが、新しい人間関係に飛びつく傾向があり、親友と呼んだ人とでも人間関係が長続きしません。 治療方法について 演技性パーソナリティ障害は、自分の本当の感情に気づくことがないため、まず精神療法をつかって、自分の内面を正しく把握させる治療が中心になります。医師と患者のあいだで何度もカウンセリングをおこない、自分の本当の感情と劇的な行動が合っていないことに気づかせたり、劇的な行動をとらなくてもコミュニケーションをとれるように学習したりして、演技性パーソナリティ障害の症状を消失させます。この精神療法はじっくりと時間をかけておこなうため、治療が年単位になることがよくあります。 -
【大人の障がい】スマホ依存症とは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、スマホ依存症について詳しく紹介します。 スマホ依存症とは? スマホ依存症とは、心身に異常が起きているにも関わらず、スマホを手放せず、スマホに精神的に依存している状態のことをいいます。 「スマホが近くにないと不安を感じる」「着信や通知が気になって何度も画面を確認する」「人との関わりよりもスマホを優先する」「スマホに夢中になって睡眠がとれていない」以上に当てはまる方は、スマホ依存症の可能性が高いです。 スマホは依存しやすい性質を多くもっています。「知りたい情報をすぐに知ることができる」「着信や通知など反応がある」「飽きない」「どこでも気軽に持ち運びができる」という4つの要素が深く関係しています。 また、スマホ依存症は他の依存症とちがって、ずっとスマホをさわっていても罪に問われません。通勤中も食事中もスマホをさわっている人が多く見られるため、危機感なく、自覚もなく依存してしまいます。 主な症状 スマホ依存症の主な症状は、「脳疲労による機能の低下」と「体の発達や体調への悪影響」の2つです。スマホは深く考えることなく、大量に情報をインプットできるので、長時間スマホにふれると脳が疲れます。 脳が疲れると脳の情報処理機能全体が低下します。情報処理機能が低下すると、簡単に得られる快楽に流されやすくなるので、ますますスマホを見てしまい、脳疲労が激しくなるという悪循環が起きます。 脳疲労が激しくなり、前頭前野の働きが悪くなると、「うっかりミスが増える」「判断力・思考力・集中力が低下する」「感情をコントロールしづらくなる」などが症状として現れます。 「体の発達や体調への悪影響」としては、スマホを見ながら同じ姿勢を維持し続けることで、「肩こり」「腰痛」「猫背・巻き肩・ストレートネックなど姿勢の崩れ」が起きたり、 スマホの画面を見つめることで「ドライアイ」「眼精疲労」「スマホ老眼」など目の疾患にかかりやすくなったりします。 さらにブルーライトという強い光を浴びつづけることで、体内時計が狂い、睡眠が適切にとれない「睡眠障害」や、体調不良が続いて「うつ病」になる危険もあります。 治療方法について スマホ依存症は、「発達障害」や、そのほかの精神疾患が関わっていることもあります。そのため、スマホ依存症で病院を受診するときは、まず発達障害や精神疾患がないかを検査します。 発達障害や精神疾患が原因となっている場合は、原因の改善に向けて心理療法や薬物療法をおこないます。スマホ依存症への治療は、「認知行動療法」という心理療法を用いてスマホへの意識の改善、医師の指導による生活習慣の改善の2つを主におこないます。 スマホ依存症が重症の場合は、入院治療をおこなうことがあります。スマホから離れた環境で過ごし、規則正しい生活習慣を身につけたり、現実での人とのコミュニケーションを練習したりします。 その他特筆事項 スマホ依存症を治すには、スマホ依存を自覚し、治したいという強い意思をもつことが大切です。スマホに依存しているかどうかを確認するには、iphoneユーザーは「スクリーンタイム」 androidユーザーは「Digital Wellbeing(デジタル ウェルビーイング)」を設定から開いてみましょう。スマホの日・週・月ごとの使用時間や、アプリの使用時間を知ることができます。予想以上にスマホを使用していることに気づくかもしれません。 スマホ依存に気づいたら、「スマホ依存対策アプリの活用」「通知をオフにする」「少しずつスマホを使わない時間をふやす」「スマホ以外のストレス発散法を見つける」などで対策しましょう。 -
【大人の障がい】パニック障がいとは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、パニック障害について詳しく紹介します。 パニック障がいとは? パニック障害とは、理由もなく急に動悸やめまい、吐き気や手足の震えなどのパニック発作が起こり、日常生活に支障をきたす障害のことです。日本人の100人に1人が経験しており、男性より女性の方が発症しやすいことがわかっています。 パニック障害の原因は、「遺伝的要因」と「環境的要因」の二つが大きく関係しています。 強いストレスや不安、激しい疲れ、睡眠不足など不規則な生活習慣、遺伝的要因、性格などが原因となって、脳内の伝達物質の働きに異常が起こり、パニック障害が起こると考えられています。 パニック障害になりやすいといわれている人の特徴は、「ストレスをためこみやすい」「内気で人見知りが激しい」「まじめで完璧主義」「神経質でこだわりが強い」など、 もともと不安やストレスを感じやすい性質をもつ人です。 パニック発作は、就寝前などリラックスしているときや、寝ているときにも起こることがあり、パニック障害の患者は「いつ発作が起きるのか」という恐怖にも苦しみます。その恐怖や不安から、他の精神疾患を引き起こしたり、外出できなくなったりなど、社会生活に大きく影響します。 主な症状 パニック障害の主な症状は、「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」の3つです。「パニック発作」は、極度の恐怖や不安を感じると起こる体の反応のことであり、だれでも特定の場面でパニック発作を経験します。しかし、パニック障害のパニック発作は、恐怖や不安を感じない場面でも体が反応します。 「動悸や息切れ」「めまい」「異常な発汗」「手足の震え」「自分は死ぬのではないかという不安」「逃げなくてはいけないと感じる本能的恐怖」などが症状として現れます。 パニック発作の症状は頻度によって「中等度」と「重度」に分かれて診断されます。「中等度」は少なくとも月に4回以上のパニック発作がある状態、「重度」は週に4回以上パニック発作がある状態です。 「予期不安」とは、このような体の反応が「また起こるのではないか」「いつ起こるのだろうか」「次はもっと苦しいかもしれない」「今度こそ死んでしまうかもしれない」と、 発作が起きていないときにも強い不安を感じるという症状です。この症状が原因で仕事をやめたり、引きこもりになったりするなど、環境に変化が現れることも症状のひとつです。 「広場恐怖」は、発作が起きた状況や場所、発作が起きても逃げ出せないような状況を極度に避けるという症状です。「同じ場所でまた発作が起きるのではないか」「この場所で発作が起きたら逃げられない」「この場所で発作が起きると誰にも助けてもらえない」 広場という言葉が使われていますが、広場だけではなく、一人の外出、自家用車やバスの乗車などにも過度な恐怖を感じるので、外出恐怖や空間恐怖とも呼ばれます。パニック障害の患者の全体の4分の3が「広場恐怖」を経験するとされており、広場恐怖の症状があると外出をおそれ、引きこもりがちになります。 治療方法について パニック障害の治療は、精神科や心療内科で「薬物療法」と「心理療法」がよく併用されます。 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、抗不安薬、抗うつ薬を使って、パニック発作を抑えることができます。 これらの薬の服用と一緒に心理療法をおこなうことが重要と考えられています。 心理療法では「認知行動療法」や「曝露療法」の効果が認められています。 薬を服用しながら、恐怖や不安を感じる場面をあえて経験し、発作が起こらないことを学習して、不安や恐怖がなくなることを目指します。 その他特筆事項 パニック障害は慢性化しやすく、再発しやすい障害のため、自分で予防することも大切です。「休養をとる」「生活習慣を整える」「適度の運動」「アルコールやカフェインを摂りすぎない」アルコールやカフェインは脳を刺激し、不安感を強めます。 ストレスや不安をためこんだり、不規則な生活を送ったりしていると、自律神経が乱れ、発作が起きやすくなります。心や体の調子を整えて、パニック障害を予防しましょう。 -
【大人の障がい】離人症とは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、離人症について詳しく紹介します。 離人症とは 離人症とは、解離性障害の一種であり、自分の意識や体が自分の物ではないように感じたり、物事がすべて現実ではないように感じたりする状態のことです。 離人症は人口の約2%に発生するといわれており、男女の割合は関係なく、10代から20代の発症が最も多いです。強いストレスや不安、激しい疲労、うつ病など精神疾患、違法薬物の使用などから引き起こされます。 脳科学の観点では、脳内のドーパミン物質の分泌が少ないと、離人症の症状につながりやすくなることがわかっています。離人症の症状は数時間で治まるものから、数日、数か月、重い場合は数十年にもわたって悩まされる方もいます。 主な症状 離人症の主な症状は「外界の見え方の変化」「感情の喪失」「自分の体への意識の変化」の3つです。 「外界の見え方の変化」の症状の現れ方は人それぞれであり、物や人が色あせて見える、物や人がぼやけて見える、ベールのように薄い膜ごしに物や人を見ているように感じる、夢を見ているように感じる、などです。 「感情の変化」は、感情が無くなったように思い、何かをしたりされたりしても、その意味をとらえることができなくなるという症状です。「自分の体への意識の変化」は、自分の体が自分の物ではなく、ロボットのように感じる、身体がまひしているように思う、自分の体の大きさや形がちがって感じる、自分のことを遠くから観察しているように感じる、などの症状があります。 これらの症状がありながらも、離人症の患者は「自分はおかしい状態だ」と気づくことができます。意識の混濁などはなく、妄想と現実の区別がしっかりついていることが、離人症の大きな特徴です。 治療方法について 離人症の根本的な治療法は確立されていません。そのため、精神科や心療内科では、「原因の除去」「心理療法」「薬物治療」などをおこない、離人症の症状を緩和することを目的とします。 強いストレスが原因の場合、ストレスを感じているものや環境から離れる、または問題の解決法を見つけることで、離人症の症状の改善を目指します。また、うつ病などその他の精神疾患から起こっているときは、うつ病など精神疾患の治療をおこないます。 心理療法には、認知行動療法や曝露療法などが用いられます。認知行動療法とは、物事のとらえ方を変えて、ストレスへの耐性を高める療法です。曝露療法とは、不安を感じる場面をあえて体験し、不安感に慣れていく療法です。 まずはカウンセラーと一緒に、不安を感じる場面を小さなことから体験し、少しずつ不安感をへらしていきます。しかし、離人症が心理療法で改善されることはむずかしく、多くは薬物治療が有効になります。薬物治療は、抗不安薬や抗うつ薬が主に使われます。"
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