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Newsみんなの障がいニュース
みんなの障がいニュースは、最新の障がいに関する話題や時事ニュースを、コラム形式でわかりやすくお届けします。
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共生社会をつくるために私たちにできること
はじめに:共生社会とは何か、自分の立ち位置を知る 「共生社会」とは、障がいのある人・高齢者・子育て世帯など、社会を構成する多様な人々が互いに尊重し合い、助け合いながら暮らせる社会のことです。単にバリアを取り除くだけでなく、制度・文化・日常の中で「一人ひとりの違い」を当たり前に受け入れられることが求められています。 では、私たちは具体的にどのような行動を取れるのでしょうか。 この記事では、個人でもできる「共生社会を育むアクション」を紹介します。 自分ができることのヒント:理解と態度を変える 障がいについて学んで誤解を減らす 障がいには外見で見えるものだけではなく、見えにくい・見えないもの(発達障がい、精神障がい、知的障がいなど)があります。 まずは、新聞・書籍・公式サイトで正しい情報を収集すること。知識を持つことで、「どう声をかけたらいいのか」「どう接したらいいのか」が見えてきます。 例えば、日本財団の DO-IT Japan では、若者たちに障がいについての理解や自己決定、自己主張(セルフアドボカシー)の教育プログラムを提供しています。これにより、当事者も周囲の人も「共に選択できる社会」への意識が育まれています。 日本財団 日常の行動で「小さな配慮」を実践 理解が深まった後は、具体的な行動へ。 例えば、公共交通機関で高齢者・障がい者を見かけたら席を譲る、歩く速度を少し落とす、話しかけるときにゆっくり明瞭に話す、案内表示に注意を向けるなど。これらは非常に小さな行動ですが、周囲への影響は大きいです。 また、情報の受け取り手の立場を考えた発言や書き言葉を使うことも含まれます。「健常者」「障がい者」で区別する言葉遣いを見直したり、バリアを感じさせない表現を心がけたりすることなどが、理解ある共生の環境を作る上で役立ちます。 自分の得意を活かして関わる場を見つける 誰でも得意なこと、好きなことがあるはずです。それを共生社会づくりに活かすことができます。 例えば、絵や音楽などのアートが好きなら地域の学校や福祉施設でワークショップを手伝う、本の読み聞かせ、イベントでの手話通訳やサポートなど。得意分野を活かすことで、障がいのある人々との距離が縮まり、自分自身にとっても達成感が得られるでしょう。 制度・コミュニティと手をつなぐ 地域共生社会の制度を知ること 日本では「地域共生社会」の実現に向けて、自治体・国による政策が進められています。厚生労働省の「地域包括ケア」や障がい者基本法の合理的配慮など、制度を知ることで、どこでどう参加できるかのヒントがつかめます。 特に自分の住む自治体がどんな共生社会政策を導入しているかを調べることは有用です。 参考リンク: 「地域共生社会」の実現に向けて ピアサポートやボランティア活動に参加する 障がいのある人自身が参加する活動(ピアサポート)や、障がい者支援団体のボランティアは、共生社会を体現する場です。 参加者は互いの経験を共有し、学びあいながら、支え合いのかたちを広げられます。自分に合ったペースで参加できる活動を探してみましょう。 「合理的配慮」をくり返し求める声を上げる 学校、職場、公共施設などで「この部分がこうだったらもっと使いやすいのに」という場面に出くわしたら、声を上げるまたは改善案を提示することが共生社会につながります。 合理的配慮は法律で定められており、その要望は決して特別扱いではなく、平等のための調整です。 参考リンク:共生社会の形成に向けて 支えられる側の視点も尊重する 自己決定・自己表現を尊重する 共生社会では、障がいのある人が「何を望むか」「どう暮らしたいか」を自分で決めることが重視されます。周囲が先回りして判断するのではなく、意見を聞き希望を尊重することが大切です。 これは学校・家庭・医療・福祉などあらゆる場面で意識されてきています。参考リンク:共生社会とは?実現のために自分でできること・取り組みの具体例 支援される側が支援を求めることを遠慮しない もし何かに困っていたら、支援を求めることは恥ずかしいことではありません。 合理的配慮をお願いする、相談窓口を利用する、必要な情報を得るなど、自分のできる範囲で支援を受けることも、自立と共生の一部です。 実際の取り組み・事例から学ぶ DO-IT Japan:若者に自分らしい選択を促すプログラム DO-IT Japan は、中学〜大学院までの障がいや病気のある若者を対象に、テクノロジーを使った学びやワークショップ、オンライン・オフラインでの交流を通じて「自分の未来をどう描くか」を自分で考え、選べるようにするプログラムです。 これにより、多くの参加者が自己理解を深め、自信を持って進学や就労へ歩み始めています。 参考リンク:「自分らしい選択ができる」社会に。DO-IT Japanが活動を通じて障害のある若者に伝えたいこと 政府の政策と制度による土台づくり 日本政府は、障害者基本法・障害者差別解消法などを通じて、教育・就労・公共の場での合理的配慮の提供を促進し、制度として共生社会を支える仕組みを整えています。 これにより、障がいのある人が社会参加しやすくなる環境が少しずつ広がっています。 参考リンク:障害の有無により分け隔てられることのない共生社会の実現に向けた取組 動画で共生を感じる:共生社会の現場を知る YouTube チャンネル「964万7千分の一」は、障がいや障害者の家族の日常をリアルに伝え、共生社会に必要な視点を届けてくれます。 参考リンク:964万7千分の一 まとめ:共生社会を形にするために今、できること 障がいについて正しく学び、誤解を減らす 日常の中での小さな配慮を意識する 自分の得意を活かして支え合いに参加する 制度を知り、必要な合理的配慮を求める 自分の希望・意見を大切にし、声をあげる 共生社会は「待つもの」ではなく「つくるもの」です。 ひとりひとりができることを少しずつ行動に移すことで、障がいの有無に関わらず居心地のいい社会は確実に近づいてきます。 あなたにも、あなただからできる共生社会への一歩があります。その一歩を今日から、踏み出してみませんか? -
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知的障がい者が安心して遊べるスポット 関東編
知的障がいを持つ方やそのご家族にとって、「安心して楽しめる場所」を探すのは意外と大変なことです。人混みや音の大きさに不安がある、サポート体制が整っていないと心配、という声もよく聞きます。 本記事では、関東地方で知的障がい者と一緒に安心して楽しめるスポットを紹介します。遊び場・文化施設・自然体験・テーマパークなどジャンルごとに整理しました。また、実際に運営されている日本の公式サイトや参考動画もリンク付きで紹介するので、訪れる前にチェックできますよ。 テーマパーク・遊園地で楽しむ 東京ディズニーリゾート(千葉県) 知的障がいのある方に人気のスポットが、東京ディズニーリゾート。 東京ディズニーランドと東京ディズニーシーでは、アトラクション待機列に関するサービスである「ディスアビリティアクセスサービス」「合流利用サービス」と、ショーなどを優先鑑賞できる「優先鑑賞エリア」を利用できます。アトラクションに並ぶ時間を短縮できたり、スタッフが丁寧に対応してくれるので安心です。 参考リンク:ゲストアシスタンスカードの代替えとなるサービス 参考動画:【公式】東京ディズニーリゾート チャンネル よみうりランド(東京都稲城市) 比較的混雑が少なく、広々とした遊園地として知られるよみうりランド。知的障がいを持つ方も利用しやすいバリアフリー設計が進んでおり、観覧車やゆったり楽しめる乗り物が多いのが特徴です。 公式サイト:よみうりランド 水族館・動物園でのんびり過ごす すみだ水族館(東京都墨田区) 東京スカイツリー内にある「すみだ水族館」は、落ち着いた空間づくりが魅力です。照明が柔らかく、座れるスペースが多いため、知的障がいのある方でも安心して楽しめます。ペンギンやクラゲの展示は特に人気です。 公式サイト:すみだ水族館 上野動物園(東京都台東区) 日本で最も有名な動物園のひとつ。障がい者手帳を提示すると入園料が無料になり、付き添いの方1名も無料です。園内はスロープや案内板が整備され、知的障がいのある方でも無理なく散策できます。 公式サイト:上野動物園 科学館・博物館で学びながら楽しむ 国立科学博物館(東京都台東区) 恐竜の化石や宇宙展示など、見て触って学べる展示が多く、知的障がいのある方も夢中になれる博物館です。混雑が心配な場合は、平日の午前中に訪れるのがおすすめです。 公式サイト:国立科学博物館 日本科学未来館(東京都江東区) ロボットや宇宙開発の展示で有名な未来館。展示物に触れたり体験できるものも多く、知的障がいを持つ方が楽しみながら学べる環境が整っています。 公式サイト:日本科学未来館 自然を感じられるスポット 国営昭和記念公園(東京都立川市) 広大な芝生広場や季節の花畑が楽しめる国営公園。ゆったりとしたペースで自然を満喫でき、車いすやベビーカーでも移動しやすい設計です。知的障がいのある方も落ち着いて過ごせる環境が整っています。 公式サイト:国営昭和記念公園 こどもの国(神奈川県横浜市) 自然体験や遊具、動物ふれあいがそろった総合施設。体を動かしたいお子さんから静かに過ごしたい方まで幅広く楽しめるスポットです。 公式サイト:こどもの国 芸術・文化を身近に感じる場所 東京都美術館(東京都台東区) 美術館というとハードルが高い印象がありますが、東京都美術館はバリアフリーに力を入れています。音声ガイドやワークショップもあり、知的障がいを持つ方がアートを身近に感じられる取り組みがあります。 公式サイト:東京都美術館 神奈川県立近代美術館 葉山館 海を眺めながらアート鑑賞ができる施設。静かで落ち着いた空間が広がり、ゆったりとした時間を過ごせます。 公式サイト:神奈川県立近代美術館 葉山館 まとめ:安心できる場所を選んで楽しい思い出を 知的障がいを持つ方にとって、「安心して楽しめるかどうか」が外出の大きなカギになります。関東にはサポート体制が整ったテーマパークや、水族館、博物館、公園などがたくさんあります。 出かける前に公式サイトや動画を確認し、混雑状況やサポート情報を把握しておくと安心です。楽しめる場所を選び、家族や友人と素敵な時間を過ごしましょう。 -
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うつから立ち直った人が始めた“やさしい働き方”自分に合った働き方を見つけるヒント
はじめに うつ病を経験すると、仕事への復帰には勇気が必要です。 再発への不安、周囲の評価への恐れ、自分への信頼喪失――。 そんな中で、「もう一度、でも無理はしたくない」と感じる人も少なくありません。 そこで注目したいのが、“やさしい働き方”。これは、自分の状態やペースに応じて働く選択肢を自らつくることです。 この記事では、実例や支援制度をもとに、その具体的な方法を紹介します。 安心して働く環境をつくる|復帰への第一歩 私に合う働き方とは何か、自分を知る うつからの復帰では、まず「自分が安心して働ける働き方」を見つけるのが大切です。 例えば、仕事を続けながらも負担が少ない短時間勤務や、環境調整を伴う部署異動などがあります。 医師と相談し、職場にも状況を共有することがポイントです。 参考リンク:未来トレーニング「うつ病の方でも無理せず長くはたらき続けられるコツ 途中で辞めた私が就労移行支援で変われた理由 30代女性・Mさんは、うつの後に就労移行支援機関LITALICOワークスを通じて復職しました。 明るい雰囲気と少しずつ慣れる支援に触れ、「また働きたい」という気持ちが蘇ったそうです。 参考リンク:うつ病(精神障害)のある方の就職事例を紹介|支援員で働く30代女性 生活リズムと働き方の工夫|無理せず続ける秘訣 短時間勤務や在宅ワークを取り入れる 朝つらい、通勤がストレスになるという人には、短時間勤務や在宅勤務が有効です。 環境を自分で整えられる在宅ワークは、特に効果的な選択肢として注目されています。 参考リンク:きづきカンパニー「うつ病のある人にオススメの働き方」 周囲に理解を得ることで負担を軽く うつは「理解されにくい病気」でもあります。 だからこそ、上司や同僚に「日の状態に波がある」ことを共有し、フォロー体制を整えることが重要です。 参考リンク:LIVA「うつ病の克服~仕事しながら克服するために大切な5つのこと~」 仕事を選び直すという道もある 軽作業や一般事務が意外と向いている 人との関わりやプレッシャーが少ない職種は、うつの回復期には働きやすい傾向にあります。 その代表が、倉庫での軽作業やデータ入力などです。 参考リンク:福いろ「うつ病の人にが働きやすい仕事」 自分の体調にあわせて無理せず働く 一般事務や軽作業はマニュアルが整備され、プレッシャーが少ない傾向があります。 作業に集中できる環境が、精神的な安定に繋がります。 参考リンク:atGP「うつ病の人に向いている働き方とは?」 社会復帰のリアルな物語 北海道に戻り、新たな選択肢を見つけたケース 入社10年目でうつ病になった男性は、支援を受けながら地元に戻り、障がい者枠での就職を実現。 やりがいと働きやすさのバランスを探りながら、新しい道を歩んでいます。 参考:Doda「うつ病/40代男性/総務職での転職ストーリー」 安心できる職場で自信を取り戻したM.Mさん 接客業を続ける中でうつを経験した後、障害者雇用枠でパーソルダイバースに再就職。 休憩を「仕事の一部」ととらえ直し、少しずつ自信とやさしさが戻ったという事例です。 参考:with パーソル「うつ病を抱えた私が見つけた『安心してはたらける職場』と『障害と向き合う工夫』」 再発を防ぎながら働くポイント ストレスの少ない習慣を心がける 脳と心の健康には、休憩や生活リズムが重要です。 過重労働を避け、定期的な医療フォローを継続するなど、予防に努めましょう。 参考:MedicalDoc「再発を防ぐ働き方」 周囲に相談して環境調整を 変化が苦手な人にとって、働き方の工夫(早退可能、業務負荷の調整など)を職場と話し合って決めるのは、大きな安心に直結します。 まとめ:「やさしい働き方」で人生に再び輝きを うつからの復帰には、無理しない、自分に合った働き方が鍵になります。短時間や在宅勤務、人を選ばない職種、支援制度の活用など、「やさしい働き方」があなたのやる気と心を守ります。 自分にやさしい選択が、やがて社会への貢献にもつながります。焦らず、一歩ずつ。あなたのゆるやかな再出発を心から応援します。 -
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発達障がいと“集中の天才” 独自の強みを社会に活かす方法
発達障がいと「集中力」の関係を理解する 過集中(ハイパーフォーカス)という特性 発達障がい、とくにADHDやASD(自閉スペクトラム症)の人には、「過集中」と呼ばれる特性があります。これは「好きなこと」「興味があること」に対して、周囲の音や時間を忘れるほど深く没頭できる力のことです。 一般的には「注意散漫」「集中が続かない」と思われがちですが、実際には“特定の対象への異常なほどの集中”という、両極端な特性があるのです。 例えば、プログラミングに没頭して気づけば朝になっていたり、趣味の研究に取り組んで数時間が一瞬で過ぎていた、という経験を持つ人も少なくありません。 これは単なる「欠点」ではなく、適切に活かせば社会において大きな力となるものです。 「好き」をエネルギーに変える 過集中は「嫌いなこと」には発揮されにくい一方、「好きなこと」には大きな成果を生み出します。つまり、自分の興味や関心の方向を見つけることが、才能を活かす第一歩となります。 厚生労働省の調査でも、発達障がいのある人が自分の強みを生かせる職場環境にいるとき、就労継続率が高い傾向があると報告されています。 参考リンク:厚生労働省「経営の観点から見た障害者雇用の効果と進め方」 発達障がいの強みが発揮される分野 IT・クリエイティブ分野での力 プログラミング、デザイン、動画編集、音楽制作などの分野では、細部に没頭できる力が活きやすいです。コードのバグを探す、映像を丁寧に編集する、音を重ねて理想の音楽を作るといった作業は、まさに「集中の天才」の力が試される場です。 YouTubeには、発達障がいのあるクリエイターが自分の強みを活かして発信している例も多くあります。 https://youtu.be/ibSBeSoxNrg?si=bHgYoFrkyB9W1-DG https://youtu.be/_g9qy3ilt8w?si=ho9dW1xJc6pSUhzD 研究・学問分野での成果 発達障がいのある人の中には、特定の分野に関する膨大な知識を蓄え、専門家顔負けの洞察力を持つ人がいます。 歴史、昆虫、宇宙、数学など、一見マニアックに思える知識が、研究分野や教育の場で大きな武器になることもあります。 ビジネスや企画の場での発想力 一方向に集中するだけでなく、独自の視点から新しいアイデアを生み出すことも強みです。 固定観念にとらわれず自由に発想できることは、イノベーションの源泉でもあります。 強みを活かすための環境づくり 自分に合った働き方を見つける 発達障がいの特性を理解したうえで、自分が成果を出しやすい働き方を模索することが大切です。例えば、リモートワークやフレックス制度は、自分の集中が高まる時間帯に作業できるというメリットがあります。 近年では「就労継続支援」や「特例子会社」など、発達障がいの特性を理解した職場も増えています。 参考リンク:発達障害者支援センター(国立障害者リハビリテーションセンター) 周囲とのコミュニケーションを工夫する 強みを活かすには、周囲の理解も欠かせません。そのために有効なのが「アサーション(自己表現)」です。 「自分はこの環境だと力を発揮しやすい」「この作業は得意」など、具体的に伝えることで、周囲との協力体制が生まれます。 参考リンク:自分でできるアサーショントレーニング(国分寺イーストクリニック) 休むことも“才能を活かす力” 過集中は疲労に気づきにくいため、休むことを意識的に取り入れることも必要です。 ポモドーロタイマー(25分集中+5分休憩)などを活用し、心身を守りながら長く才能を活かせる環境を整えましょう。 https://youtu.be/B3UM8TizqYQ?si=DgeCrXhWhGkhcqW2 事例紹介:発達障がいと強みの活かし方 芸術家やクリエイターの例 世界的に有名な画家のゴッホや音楽家のモーツァルトは、発達障がいの特性を持っていたのではないかといわれています。 彼らの作品に宿る圧倒的な独創性は、「集中」と「こだわり」が生み出したものです。 現代日本でのロールモデル 近年は、日本でも発達障がいを公表しながら活動する著名人が増えています。 タレントの栗原類さんは、発達障がいを公表しつつ俳優・モデルとして活躍しています。彼の著書『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』は、多くの人に勇気を与えています。 参考書籍:発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由(栗原類) まとめ :発達障がいの強みを社会で輝かせるために 発達障がいは「できないこと」に焦点を当てられがちですが、実際には「集中の天才」ともいえる強みを持っています。自分の興味・関心に基づいた分野を見つけ、環境を整え、周囲に伝えることで、その強みは社会の中で輝きを放ちます。 障がいは「個性」であり、視点を変えれば大きな可能性に満ちています。一人ひとりの「集中の天才」が認められ、社会の中で活かされる未来を築いていくことが、私たち全員にとっての希望になるでしょう。 -
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障がいのある自分を好きになる|認めて愛することで広がる前向きな生き方
障がいがあると、「できないこと」「不便なこと」に気持ちが向きやすくなります。しかし、同じくらい「できること」や「自分だけの強み」も必ず存在します。障がいは自分を否定する理由ではなく、新しい可能性を見つけるきっかけにもなり得るのです。 この記事では、障がいを持つ自分を「好きになる」ための考え方や工夫を、心理学や体験例を交えて紹介します。 自分を認める第一歩“できない”から“できる”へ 視点を変えるだけで毎日が違って見える たとえば、「文章を書くのが遅い」ではなく「丁寧に書ける」ととらえるか。同じ出来事でも視点を変えるだけで「できた自分」「工夫できた自分」を発見できます。 この小さな切り替えが、自己否定から抜け出す第一歩です。 他人と比べず、昨日の自分と比べる 「人より遅い」「できない」と思ってしまうのは自然なことです。 でも、比べるべきは他人ではなく「昨日の自分」。昨日より少しだけできたことがあれば、それは立派な成長です。 心理学者アドラーも「自分の人生を生きることが大切」と説いています。 自分を好きになる工夫|小さな自己肯定感の積み重ね 感謝日記やポジティブ日記 毎日「できたこと」や「ありがたかったこと」を3つ書いてみましょう。「散歩できた」「好きな音楽を聴いた」など小さなことで大丈夫です。積み重ねるうちに「自分は意外と頑張れている」と実感できます。 褒め言葉を素直に受け取る 「ありがとう」「助かった」と言われたら「そんなことないよ」と否定せず、「そう言ってもらえて嬉しい」と返してみましょう。 褒め言葉を受け入れることは、自分を認める練習にもなります。 仲間と気持ちを分かち合う 同じ経験を持つ人と話すと「自分だけじゃない」と安心できます。 孤独を減らし、自己肯定感を育むためにも、当事者コミュニティへの参加はおすすめです。 参考リンク:凸凹村(障がい当事者のSNSコミュニティ) 自分を愛するということ|やさしさを自分にも向ける 休むことは“怠け”ではなく“ケア” 「今日は疲れたから何もできなかった」と思う日もあるはずです。 でも、それは「体を大切にできた日」と考え直すこともできます。責めるより、自分をいたわる気持ちを持つことで心は軽くなります。 人に頼る勇気を持つ 「迷惑になる」と思って頼れない人は多いですが、頼られることは信頼の証でもあります。友人や支援者に助けを求めることで、関係はむしろ強くなります。 自分を愛せると、他人も愛せる 自己否定していると他人も受け入れにくくなります。逆に、自分を愛せるようになると、自然と人の良さも見えるようになります。自分を大切にすることは、人間関係を豊かにする基盤になるのです。 障がいがくれる強み|前向きに生きるヒント 工夫する力 生活の中の小さな壁を工夫で乗り越える経験は、柔軟な発想や問題解決力につながります。これはビジネスや日常の人間関係でも大きな武器になります。 共感する力 自分が悩んだ経験があるからこそ、人の痛みに寄り添えます。「わかるよ」と伝えられることは大きな力です。 挑戦する力 障がいがあると当たり前のことも挑戦の連続。その積み重ねは「挑戦を恐れない心」を育てます。 参考動画:NHK「バリバラ」YouTube公式 日常で試したい実践ワーク 鏡の前で「ありがとう」と言う 鏡の自分に「今日も生きてくれてありがとう」と声をかける。少しずつ自己肯定感が育っていきます。 言葉をポジティブに変換する 「歩けない → 移動の工夫が得意」「じっとできない → エネルギッシュ」言葉の変換は心の変換につながります。 SNSや日記でシェアする 前向きな気づきを発信すると、自分だけでなく誰かの励みにもなります。「誰かを元気づけられる自分」という実感が、自分を好きになる後押しになります。 おわりに|自分を愛することが未来を変える 障がいは「マイナス」ではなく「個性のひとつ」。それを認め、好きになり、愛せるようになると、人生の見え方が変わります。 「できないこと」ではなく「できること」「負担」ではなく「強み」 そう思えるようになったとき、世界はもっと優しく広がります。今日から少しずつ、自分に「ありがとう」を伝えてみませんか? -
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車いすだからこそ映えるスタイル|個性と自由を着こなすファッションの楽しみ方
車いすを利用していると、「服が着にくい」「おしゃれできない」と感じることは少なくありません。 ですがその制約の中にこそ、工夫や個性、スタイルの可能性が生まれます。 ファッションは誰もが楽しむ権利。車いすだからこそ似合う、格好よく見えるファッションの可能性を探ってみましょう。 車いすファッションの魅力は「個性」と「自由」 見た目の自由さが生むスタイルの個性 東京・原宿でストリートスタイルを発信している車いすのスタイリスト・徳永啓太さんは、車いすに座ったまま着こなしを楽しむスタイルで注目を集めています。 彼のInstagramは多くのファンを魅了しています。 参考リンク:VogueBlog: https://medium.com/@capsuleringo15Instagram: https://www.instagram.com/keita.tokunaga_/ https://www.youtube.com/watch?v=-IWpsFKEFR0 「車いすだからこそかっこいい」発想の服づくり 日本福祉医療ファッション協会 代表理事の平林景さんは、「車いすだからこそかっこいい」と語ります。 車いすでも着やすく、かつスタイリッシュな服を目指すブランド『bottom’all』は、パリコレ出場へ向けて注目されています。 参考リンク:note(ノート)公式HP:https://keihirabayashi.com/ ファッションが変える“見え方”、そして社会 包括的ブランドの先駆け「tenbo」 ブランド「tenbo」は、障がいの有無に関わらず誰でも着られるインクルーシブな服を展開。 障がいのあるモデルとないモデルを同じ舞台で紹介し、新しい視点をファッション業界に持ち込みました。 参考リンク:Metropolis Japan公式HP:tenbo公式Youtube:https://www.youtube.com/@tenboofficial2414 https://www.youtube.com/watch?v=DLFsYimZxlA “福祉×おしゃれ”が社会を変える一歩に “福祉におしゃれは無用”という固定観念を覆す動きも。 平林さんが提案したファッションブランドやその活動は、障がいとおしゃれの垣根をなくし、偏見を変えようとする挑戦の象徴です。 参考リンク:オシャレで変えていく。障害や病気に関わらず、皆が自由に着られる『bottom’all』とは? 車いすユーザー向けファッションの工夫ポイント 着脱しやすく設計された服 車いすに座ったままでも脱ぎ着しやすい服が求められています。 例えば、「bottom’all」は巻きスカートをヒントにして、車いすユーザーが独立して着替えやすい構造を実現しています。 参考リンク:「批判があれば大成功」車椅子ファッションから社会を変えるーーパリコレでショー開催に挑戦する「bottom’all」 高機能とデザインの両立 重度心身障害を持つ方を対象に、機能性とデザイン性を兼ね備えた洋服も進化しています。 見た目にも配慮したデザインで、介助負担を減らしながらおしゃれを楽しめる取り組みです。 参考リンク:「おしゃれをあきらめない」——重度心身障害者の“装う自由”をファッションショーで実現! ファッションは「自己表現」と「社会へのメッセージ」 見本となるモデルの存在 東京ファッションウィークや国際的な舞台で活躍する車いすのモデルやアーティストは、「車いすだからこそ映える」というポジティブな見本となり、多くの人に影響を与えています。 参考リンク:nationthailand、Vogue アートでファッションの常識を超える 両足が義足のアーティスト片山真理さんは、義足や服装を創作と美の一部に昇華。 ファッションを通じて身体の多様性を問い、前向きに自己表現する姿は多くの人の「自由」を刺激します。 参考リンク:Accessible Japan、AKIO NAGASWA https://youtu.be/LHmZePW_SMs?si=QSTJGaWfoohVA10O まとめ:「車いす×ファッション」は可能性のスタートライン 車いすだからこそ体現できるスタイルや個性がある 包摂的なブランドや活動が、ファッションの常識を変えている 機能性とデザインが両立すれば、おしゃれはさらに楽しくなる 社会へのメッセージとなるファッション表現も可能 車いすと服が組み合わさったとき、そこには“新しい美しい表現”が生まれる可能性があります。 次のファッションシーンで見かけるその姿は、「生きる楽しさの象徴」として輝きを増すことでしょう。 -
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精神障害経験者は“メンタルの先輩”!人を支える力がある
はじめに:経験が“支えの力”になる理由 しかしその経験を乗り越えたからこそ見えてくる「支え合いの価値」。 精神障がいは、痛みや困難を伴うものです。 経験した人だからこそ発揮できる共感や気づきが、同じ悩みを抱える人にとっては大きな励みになります。 当事者が“メンタルの先輩”として活躍する価値と背景を探っていきます。 ピアサポートとは何か:経験知から生まれる支援 ピアサポートの源流と日本での広がり ピアサポートは、1900年代初頭のアメリカで発生した精神科医療への反発から始まり、同じ経験を持つ者同士による支え合いが基盤となっています。 日本ではセルフヘルプグループやクラブハウス形式の活動を経て、リカバリー志向の支援として定着しています。 参考資料: 厚生労働省 当事者自身が「先輩」として活躍する背景 たとえば、ある精神障がい当事者は精神保健福祉士の資格を取得し、大学院で学びながら仲間への講演や執筆を行っています。 こういったおなじ障がいを持つ人が努力する姿に「私も頑張ろう」と感化される仲間も多いです。 参考リンク:ピアサポートとは何か 回復と支え合いのプロセス|支援の質が高まる理由 回復過程で得られる共感力 ある研究では、精神障がい当事者が地域の精神科デイケアを利用する中で「似た立場の人を助けたい」と感じ、自然とピアサポートへの参加が進んだことが明らかになっています 。 自分が回復した経験が他者への支えに変わる心理がここにあります。 参考リンク:SpringerLink 精神的距離の近さが安心を生む 当事者同士だからこそ「言いにくさ」や「遠慮」が少なく、本音が共有できます。 「理解されている」「分かってくれる」安心感は、専門職には真似できない支援の質につながります。 ピアサポートの社会的意義と実践 地方自治体での制度的導入 福島県では、ピアサポーターの養成研修を修了した方を認定し、退院促進や地域定着支援などを担う制度を導入。 地域生活の構築に当事者の回復ストーリーが役立っている事例があります。 参考資料:ピアサポーターを活用した事業事例集 専門職との協働による支援の質向上 精神保健福祉士や看護師など専門職とピアスタッフが協力することで、支援の幅が広がります。 日本の実践例では、専門職がピアスタッフとの協働から得た学びについても報告されています。 参考資料:メンタルヘルス領域におけるピアスタッフとの協働にむけた専門職者の経験 メンタル“先輩”の支えを日常へ活かす工夫 自分の経験を語ることで希望になる ピアサポーターが自身の回復までの過程を語ることは、同じ苦しみに悩む人に「自分もできるかも」という希望を届けます。 実話としての語りは、最も心に響く支援になります。 支え合いの場を作る意義 グループ形式やコミュニティ形式の支え合いの場では、互いに支え、支えられる関係が生まれます。 「自分も誰かの支えになれる」という体験は、自尊感情と社会参加を促進するのです。 まとめ:“メンタルの先輩”が照らす未来 精神障がい経験者には、自分の経験を活かして人を助ける“先輩”としての価値があります。 その強みをシステムとして活かすことが、誰もが支え合える社会につながります。 アサーションや支援体制と同じように、当事者自身の声と経験をもっと社会に届けていきましょう。 -
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視覚障害者は“聞く力”の達人!相手を理解するチカラを伸ばす視点
目に見える世界が制限される中で、視覚障害者は「聴く力」に磨きをかけてきました。 ピッチの違いを識別したり、周囲の音から位置を察知したりする能力は、私たちにはない才能とも言えるでしょう。 この記事では、「聴く力」が生む強みや、それを活かすコミュニケーションや社会参加のヒントを、具体例や研究を交えて紹介します。 聴覚能力の驚くべき鋭さ ピッチの差を見分ける力の高さ 視覚障害者は、音の高低の変化(ピッチ)を識別する能力が非常に優れており、その速度は視覚保持者の10倍以上にもなるという研究があります。 これは自然と培われた聴覚の鋭敏さといえるでしょう。 参考リンク:視覚障害者の優れた聴覚 頭の動きと両耳聴で障害物を感知 さらに障害物を目で確認できなくても、音や反響を頼りに“障害物の存在”を察知する「障害感覚」が培われます。 頭を動かしながら両耳で聴くと、音源の距離や方向の特定がさらに精度を高めることも確認されています。 https://www.youtube.com/watch?v=BefuWzZq4bU 「聴く力」はコミュニケーションで生きる 書かれた言葉を“音で読む”速さに注目 視覚障害者の中には、音声読み上げの速度を通常より2.6倍速く設定しても理解できる人がいるという報告もあります。 これは、聴く力の高さが情報処理速度にも及ぶ例です。 https://youtube.com/shorts/ucLrGoT7Qyg?si=drY6clK_RkZj-PIs 見えない世界と世界をつなぐ感性 『視界良好2』の著者・河野泰弘氏は、「それぞれの“目”を合わせれば、見えは進化するかもしれない」と述べています。 視覚の制約を、異なる感覚で補い合う可能性と捉える視点は、共生社会の方向性を指しているといえます。 参考リンク:見る力と聞く力:人と世界を共有する道筋 視覚障害者としての一歩としての“聴く力”の発見 noteで視覚障害当事者が綴る文章では、自身の苦手に感じていた「見えづらさ」が「聴く力」という武器に変わった経験が語られています。 自分の中に眠る強みに気づくヒントにもなる言葉です。 参考リンク:見えづらさが教えてくれた、「聴く力」という強み 聴く力が拓く新しい可能性 音があれば楽しめるエンタメも広がる アメリカでは「Auditory Uta-Karuta」といった、音声でゲーム情報を伝えるよう工夫された視覚障害者向けのゲームが生まれています。 共に遊びを楽しむ文化も広がっていることは明るいニュースですね。 https://www.youtube.com/watch?v=PhW4v1kFwSU 見えなくても伝承できる芸・文化の魅力 盲目の女流歌手・広沢理恵子さんは、視覚によらず伝承されてきた盲人伝統の「行脚芸能」を今に継承してきました。 聴覚や記憶、感受性の力で歴史をつなぐ姿が、多くの人の共感を呼んでいます。 参考リンク:ガーディアン おわりに:聴く生活が豊かにする“つながり” 視覚障害者ゆえに研ぎ澄まされる「聴く力」は、単なる代替ではなく、豊かなコミュニケーションの源泉です。 音を通じて世界を読み、人とつながり、文化を受け継ぐ――視覚に頼らない“聴く世界”だからこそ見える豊かさがあります。 この記事が、聴くことの力を見直すきっかけになればうれしいです。
Movieみんなの障がい動画
みんなの障がい動画は、障がいに関する基礎知識などを、動画でわかりやすくお伝えしていきます。
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【大人の障がい】躁鬱とは?動画で詳しく解説!
躁鬱とは? 躁鬱とは「双極性障がい」とも呼ばれておりうつ病とはまったく違う病気です。うつ病のような症状も出ますが逆に「躁」という活発的で無敵な状態になることもあり日や月によって正反対の自分になってしまうので「双極性」といわれています。 なぜこのような症状が起こるのかは、いまだ解明されていません。一つの可能性としては、脳内にある様々な情報を受け取って反応する機能が生活習慣の乱れやストレスにより正しく機能しなくなることが考えられています。 また躁鬱になる人には「肥満型」「循環型性格」が多く見られます。BMIが30以上になると認知機能が低下し脳構造も変化することが確認されているためです。循環型性格とは「おとなしい」とよく言われるような性格のことです。 ストレスを上手く外に発散できずため込みやすい方が躁鬱になりやすいといえます。人口の0.4~0.7%といわれており約1000人に4~7人とそれほど多くない障がいです。けれど、超ストレス社会と言われている現代この割合はふえていくかもしれません。 主な症状 その日や月、または年によって、とても活発的になる症状と、逆に動けなくなり自己反省的になるという真逆の症状が見られることが特徴です。活発的な「躁」の状態になると、つぎのようになります。 寝なくても元気で活動できる 初対面の人にも知人のように話しかける 電話やメールをたくさんしてしまう 人の話を聞けず、自分の話をたくさんする 頭がさえわたり、アイデアが多く出てくるが、最後までやり遂げられない 何でもできそうな気がする 買い物やギャンブルに莫大な金額をつぎ込む 性的に奔放になる 意欲や活動が低下する「鬱」の状態になると、つぎのようになります。 疲れやすく何もやる気が起きない 好きなことにも興味がなくなる 眠れない、または逆にどれだけ寝ても眠気がとれない 自分に価値がないと思う 鬱の状態になると、躁の状態のときに自分がやってしまったことも思い出して後悔に苦しめられます。躁のときはまわりを傷つけたり振り回したりしてしまいますが鬱のときは自分を傷つけてしまうので、早期治療が大事です。 ただ活発的な「躁」のときは、自分が「双極性障がい」だと気づけないのでまわりが声をかけて気づかせることが必要になります。 治療方法について 躁鬱とうつ病はまったく治療方法が異なるのでうつ状態が「躁鬱」の「うつ」によるものなのか、「うつ病」の「うつ」によるものなのか、見極めが重要になります。 躁鬱の治療には、症状に合わせて心理的な療法と薬物治療の2つが並行しておこなわれます。うつ病のような症状がひどく、あまりに自己反省的になる場合は「認知行動療法」をおこない、物事の受け取り方を正していきます。 また病気を受け入れ、コントロールできるように「眠りと気分の記録表」などをつかって、自分の精神の状態を正しく理解する「心理教育」をおこなうこともあります。 薬物治療では、症状を抑えるために気分安定薬と抗精神病薬を使用します。双極性障がいはとても再発しやすい病気なので多くの方は規則正しい生活を送るように心がけながら長期にわたって薬と付き合い続ける必要があります。 -
【大人の障がい】境界性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
境界性パーソナリティ障がいとは? 境界性パーソナリティ障がいは、「強いイライラ感」という神経症のような症状と、「現実が冷静に認識できない」という統合失調症のような症状があります。「神経症」と「統合失調症」の境界にある症状が現れることから、「境界性」と名前がついています。 境界性パーソナリティ障がいの患者は、一人でいることがむずかしく、人の気を引くために、自殺のそぶりをしたり性的に誘惑したりするなど、自己破壊的な行動が見られます。原因は明らかになっていませんが、遺伝的な要因と環境的な要因が考えられています。境界性パーソナリティ障がいの方は、もともと傷つきやすく繊細な気質なことが多く、さらに悪い環境が重なると、発症率がとても高くなります。 境界性パーソナリティ障がいは人口の約2%と少なくはない障がいで、若い女性に多いとされています。 主な症状 気分が急に変わること、感情のブレーキが効かないといった神経症的な症状と、自分が何者かわからないような空虚な気持ちをもつ統合失調的な症状が主にあります。この症状があると、つぎのようなことが起こります。 癇癪を起こす 自殺のそぶりや自傷行為をくりかえす 薬物やアルコールなどに依存しやすくなる 見捨てられることに強い不安を感じ、見捨てられないように必死に努力する 幸せを感じにくい 急に強い怒りを感じたり不安になったりする 強いストレスがかかると一時的に記憶がなくなることがある 治療方法について 治療方法は主に2つです。一つは、カウンセリングなどの精神療法と、症状を抑えるための薬物治療になります。精神療法は「認知行動療法」が主に使われます。まず行動面では、基本的な生活習慣を整えることから始めます。 認知面ではストレスや不安を感じた出来事をカウンセラーと話し合って、物事の受け取り方を変え、ストレスや不安への反応をへらしていきます。 あまりに症状が強い場合、症状を抑えるために薬物治療をおこないます。不安やストレス、睡眠障がいなど症状に合わせて、抗不安薬や気分安定薬が使われます。また最近では、オメガ3脂肪酸を含む栄養補助食品を服用することで、気分安定効果が得られ、症状が抑えられたことが確認されています。 -
【大人の障がい】回避性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
回避性パーソナリティ障がいとは? 回避性パーソナリティ障がいとは、人や社会との関わりに不安を感じ、すべて避けようとする障がいです。米国の調査によるとこの障がいを診断されている人は全体の2,4%とされており、男女による違いはありません。回避性パーソナリティ障がいは社交不安障がいやHSPとも似ていますが、大きな違いがあります。 まず、最も症状が強く、仕事や社会生活すべてに影響が出ているのが、「回避性パーソナリティ障がい」です。とくに、「すべてに不安を感じる」という大きな特徴があります。 社交不安障がいやHSPには、不安を感じる特定の人物や場面があります。 たとえば、「会議が不安だから避けたい」「今している仕事の、○○の部分が不安に感じる」「あの人から何か嫌な印象を受けるから避けたい」などです。 回避性パーソナリティ障がいは、「人生」「すべて」「今日あること全部」「会社にいる人全員」など、特定の場面や人物がありません。「自分以外はすべて敵」のように感じ、引きこもりがちになったり、その他の心の病にかかったりして、社会で生きづらくなります。 主な症状 障がいを診断する基準であるDMSー5には、つぎのような症状のうち4つ以上に当てはまると、回避性パーソナリティ障がいの疑いがあると診断されます。 批判や避難されたり、人から拒絶されることを怖がって、仕事に必要なことでも避ける。 相手に好かれていると確信できないと、仲良くできない。 恥をかかされたり笑われたりすることが苦痛で、家族や友達にもどこか遠慮する 人との関わりのなかで、一番に「相手に批判や拒絶されること」を考えてしまう 「何をしても無理だろう」と思い、人と関係をつくりたがらない 社会不適合だと感じたり、人よりも劣っていると思う。 失敗して恥をかくかもしれないと思って、新しいことをするのを異常なほどに避ける。 とくに、人との接触を回避しようとする「回避行動」がよく見られることが特徴的です。 治療方法について 自己愛性パーソナリティ障がいの治療は、人との関わりに対する不安や恐怖をへらし、自尊心を高めることが大切です。治療法には、「個人療法」と「集団療法」が用いられます。 個人の精神療法では、「精神分析的心理療法」が役立つことが多いです。精神分析的新療法は、カウンセラーと一対一でおこないます。 患者はカウンセラーにまず、なんとなく心に浮かんだことを何でも話します。今感じている悩みだけではなく、無意識に自分が何を感じているかを分析するためです。この一対一の療法を長期間ゆっくり繰り返して、自分の無意識の部分を知ったり、問題の解決策を見つけたりします。ただ、効果を感じられるのに、人によっては数年単位になることもあります。 つぎに、「集団療法」では、同じ障がいをもった人たちで話し合い、自身の障がいに気づくことから始まります。障がいによって起こっている悩みや問題を共有し、他人への共感力を身につけることも目的の一つです。 また、回避性パーソナリティ障がいで気分障がいやうつ傾向が見られるときは、症状を抑えるための薬物療法もあわせて、治療をおこないます。 -
【大人の障がい】自己愛性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
自己愛性パーソナリティ障がいとは? 自己愛性パーソナリティ障がいとは、「自分は誰よりも重要な存在である」と信じすぎて、 人間関係が上手くいかなかったり、生きづらく感じたりする状態のことです。この障がいと診断される人のうち、50~75%が男性だとされています。 他人に共感することができず、何よりも自分が特別で大切であると思っていることが大きな特徴です。自己中心的な行動をして、社会で上手く生きることができず、心の病にかかってしまう方もいます。 自己愛性パーソナリティ障がいの原因は、「生まれつきの気質」と「幼少期の環境」が考えられます。生まれつき自己愛が強く、共感性が低い気質であるお子さんはよくいますが、このような気質は大人になるにつれて落ち着く傾向があります。 けれど、子どものとき、何をしても怒られない環境や、逆に親が厳しく不自由すぎる環境、虐待を受けていたなど問題があった場合、自己愛性パーソナリティ障がいの発症率が高くなります。 主な症状 自己愛性パーソナリティ障がいは、「無感情型」と「過敏型」の2種類があります。無感情型は、周りの意見など全く気にせず、何を言われても、「自分は誰よりも特別だ」と考えて行動します。たとえば、仕事の営業成績で悪い結果が出たとしても、一番をとったかのようにふるまいます。さらに、自分以外の人を二番以下だと思い、見下す傾向があります。 そのため、周りからは「自己中」「威張っている」「虚言壁」と言われてしまうこともあります。過敏型は、周りの意見を気にしすぎて、行動することができません。けれど、過敏型も同じく、心の奥底では「自分は誰よりも重要な存在だ」と思っており、理想の自分がいます。 その理想の自分と現実の自分との違いに苦しみ、自己嫌悪することが多いです。また自分の意見を反対されることや、傷つくことを極端に避けようとします。「感情を表に出さない」「恥ずかしがり屋」「他人の反応に敏感」といった特徴が見られます。 治療方法について 自己愛性パーソナリティ障がいの治療法は、「個人精神療法」と「集団療法」があります。個人の精神療法では、「精神分析的心理療法」を使うことが多いです。 精神分析的新療法は、カウンセラーと一対一でおこないます。患者はカウンセラーにまず、なんとなく心に浮かんだことを何でも話します。今感じている悩みだけではなく、無意識に自分が何を感じているかを分析するためです。この一対一の療法を長期間ゆっくり繰り返して、自分の無意識の部分を知ったり、問題の解決策を見つけたりします。 つぎに、「集団療法」では、同じ障がいをもった人たちで話し合い、自身の障がいに気づくことから始まります。障がいによって起こっている悩みや問題を共有し、他人への共感力を身につけることも目的の一つです。 また、自己愛性パーソナリティ障がいで気分障がいやうつ傾向が見られるときは、症状を抑えるための薬物療法もあわせて、治療をおこないます。 その他特筆事項 自己愛性パーソナリティ障がいの治療には、ご自身が、「もしかしたら自己愛性パーソナリティ障がいかもしれない」と気づいていること、治したいと思っていること、「どのような自分でも受け入れる覚悟」が大事です。 -
【大人の障がい】演技性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、演技性パーソナリティ障がいについて詳しく紹介します。 演技性パーソナリティ障がいとは? 演技性パーソナリティ障害は、劇の役を演じているように感情や考え方を過剰に強く示したり、外見をつかって自分に注目を集めようとしたりするなどの特徴が見られる障害です。有病率は全体の2%以下となっており、発症のしやすさに男女の違いはありません。 演技性パーソナリティ障害の原因は明らかになっていませんが、「子どもの頃に家族から十分な愛情を得られなかった」「演技性パーソナリティ障害の家族がいる環境で育った」 など、養育環境が原因のひとつではないかと考えられています。 演技性パーソナリティ障害は、注目を集めるために、自殺未遂や脅迫をおこなうことがあり、危険が多い障害です。身体症状やそのほか精神疾患を合併している確率も高く、早期治療が必要です。 主な症状 演技性パーソナリティ障害は人の注目を集めるための行動が特徴的です。「ふしだらな格好をして人を誘惑・挑発する」「いつも特徴的な恰好をする」「自分に注目が集まっていないと不機嫌になる」「中身がないような話を重要なことのように話す」「作り話をする・出来事を誇張して伝える」「自分から騒動を起こそうとする」などの症状が多く見られます。 自己愛とは違っており、演技性パーソナリティ障害の患者は注目のされ方にこだわりがありません。自己愛が強い方は、人から賞賛されたい、人に好かれたいという欲求があります。 演技性パーソナリティ障害の患者は、批判されても嫌われていても、注目されていればいい、と考えて行動します。 また、人との関係が実際よりも親密だと思っていることが、ひとつの特徴です。具体的には、「知り合って間もない人を、かけがえのない親友と呼ぶ」「知り合い程度の関係でもハグをする」「何度か話しただけで、相手の職業や立場に関わらず下の名前で呼ぶ」このように、すぐに人と親密になろうとしますが、新しい人間関係に飛びつく傾向があり、親友と呼んだ人とでも人間関係が長続きしません。 治療方法について 演技性パーソナリティ障害は、自分の本当の感情に気づくことがないため、まず精神療法をつかって、自分の内面を正しく把握させる治療が中心になります。医師と患者のあいだで何度もカウンセリングをおこない、自分の本当の感情と劇的な行動が合っていないことに気づかせたり、劇的な行動をとらなくてもコミュニケーションをとれるように学習したりして、演技性パーソナリティ障害の症状を消失させます。この精神療法はじっくりと時間をかけておこなうため、治療が年単位になることがよくあります。 -
【大人の障がい】スマホ依存症とは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、スマホ依存症について詳しく紹介します。 スマホ依存症とは? スマホ依存症とは、心身に異常が起きているにも関わらず、スマホを手放せず、スマホに精神的に依存している状態のことをいいます。 「スマホが近くにないと不安を感じる」「着信や通知が気になって何度も画面を確認する」「人との関わりよりもスマホを優先する」「スマホに夢中になって睡眠がとれていない」以上に当てはまる方は、スマホ依存症の可能性が高いです。 スマホは依存しやすい性質を多くもっています。「知りたい情報をすぐに知ることができる」「着信や通知など反応がある」「飽きない」「どこでも気軽に持ち運びができる」という4つの要素が深く関係しています。 また、スマホ依存症は他の依存症とちがって、ずっとスマホをさわっていても罪に問われません。通勤中も食事中もスマホをさわっている人が多く見られるため、危機感なく、自覚もなく依存してしまいます。 主な症状 スマホ依存症の主な症状は、「脳疲労による機能の低下」と「体の発達や体調への悪影響」の2つです。スマホは深く考えることなく、大量に情報をインプットできるので、長時間スマホにふれると脳が疲れます。 脳が疲れると脳の情報処理機能全体が低下します。情報処理機能が低下すると、簡単に得られる快楽に流されやすくなるので、ますますスマホを見てしまい、脳疲労が激しくなるという悪循環が起きます。 脳疲労が激しくなり、前頭前野の働きが悪くなると、「うっかりミスが増える」「判断力・思考力・集中力が低下する」「感情をコントロールしづらくなる」などが症状として現れます。 「体の発達や体調への悪影響」としては、スマホを見ながら同じ姿勢を維持し続けることで、「肩こり」「腰痛」「猫背・巻き肩・ストレートネックなど姿勢の崩れ」が起きたり、 スマホの画面を見つめることで「ドライアイ」「眼精疲労」「スマホ老眼」など目の疾患にかかりやすくなったりします。 さらにブルーライトという強い光を浴びつづけることで、体内時計が狂い、睡眠が適切にとれない「睡眠障害」や、体調不良が続いて「うつ病」になる危険もあります。 治療方法について スマホ依存症は、「発達障害」や、そのほかの精神疾患が関わっていることもあります。そのため、スマホ依存症で病院を受診するときは、まず発達障害や精神疾患がないかを検査します。 発達障害や精神疾患が原因となっている場合は、原因の改善に向けて心理療法や薬物療法をおこないます。スマホ依存症への治療は、「認知行動療法」という心理療法を用いてスマホへの意識の改善、医師の指導による生活習慣の改善の2つを主におこないます。 スマホ依存症が重症の場合は、入院治療をおこなうことがあります。スマホから離れた環境で過ごし、規則正しい生活習慣を身につけたり、現実での人とのコミュニケーションを練習したりします。 その他特筆事項 スマホ依存症を治すには、スマホ依存を自覚し、治したいという強い意思をもつことが大切です。スマホに依存しているかどうかを確認するには、iphoneユーザーは「スクリーンタイム」 androidユーザーは「Digital Wellbeing(デジタル ウェルビーイング)」を設定から開いてみましょう。スマホの日・週・月ごとの使用時間や、アプリの使用時間を知ることができます。予想以上にスマホを使用していることに気づくかもしれません。 スマホ依存に気づいたら、「スマホ依存対策アプリの活用」「通知をオフにする」「少しずつスマホを使わない時間をふやす」「スマホ以外のストレス発散法を見つける」などで対策しましょう。 -
【大人の障がい】パニック障がいとは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、パニック障害について詳しく紹介します。 パニック障がいとは? パニック障害とは、理由もなく急に動悸やめまい、吐き気や手足の震えなどのパニック発作が起こり、日常生活に支障をきたす障害のことです。日本人の100人に1人が経験しており、男性より女性の方が発症しやすいことがわかっています。 パニック障害の原因は、「遺伝的要因」と「環境的要因」の二つが大きく関係しています。 強いストレスや不安、激しい疲れ、睡眠不足など不規則な生活習慣、遺伝的要因、性格などが原因となって、脳内の伝達物質の働きに異常が起こり、パニック障害が起こると考えられています。 パニック障害になりやすいといわれている人の特徴は、「ストレスをためこみやすい」「内気で人見知りが激しい」「まじめで完璧主義」「神経質でこだわりが強い」など、 もともと不安やストレスを感じやすい性質をもつ人です。 パニック発作は、就寝前などリラックスしているときや、寝ているときにも起こることがあり、パニック障害の患者は「いつ発作が起きるのか」という恐怖にも苦しみます。その恐怖や不安から、他の精神疾患を引き起こしたり、外出できなくなったりなど、社会生活に大きく影響します。 主な症状 パニック障害の主な症状は、「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」の3つです。「パニック発作」は、極度の恐怖や不安を感じると起こる体の反応のことであり、だれでも特定の場面でパニック発作を経験します。しかし、パニック障害のパニック発作は、恐怖や不安を感じない場面でも体が反応します。 「動悸や息切れ」「めまい」「異常な発汗」「手足の震え」「自分は死ぬのではないかという不安」「逃げなくてはいけないと感じる本能的恐怖」などが症状として現れます。 パニック発作の症状は頻度によって「中等度」と「重度」に分かれて診断されます。「中等度」は少なくとも月に4回以上のパニック発作がある状態、「重度」は週に4回以上パニック発作がある状態です。 「予期不安」とは、このような体の反応が「また起こるのではないか」「いつ起こるのだろうか」「次はもっと苦しいかもしれない」「今度こそ死んでしまうかもしれない」と、 発作が起きていないときにも強い不安を感じるという症状です。この症状が原因で仕事をやめたり、引きこもりになったりするなど、環境に変化が現れることも症状のひとつです。 「広場恐怖」は、発作が起きた状況や場所、発作が起きても逃げ出せないような状況を極度に避けるという症状です。「同じ場所でまた発作が起きるのではないか」「この場所で発作が起きたら逃げられない」「この場所で発作が起きると誰にも助けてもらえない」 広場という言葉が使われていますが、広場だけではなく、一人の外出、自家用車やバスの乗車などにも過度な恐怖を感じるので、外出恐怖や空間恐怖とも呼ばれます。パニック障害の患者の全体の4分の3が「広場恐怖」を経験するとされており、広場恐怖の症状があると外出をおそれ、引きこもりがちになります。 治療方法について パニック障害の治療は、精神科や心療内科で「薬物療法」と「心理療法」がよく併用されます。 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、抗不安薬、抗うつ薬を使って、パニック発作を抑えることができます。 これらの薬の服用と一緒に心理療法をおこなうことが重要と考えられています。 心理療法では「認知行動療法」や「曝露療法」の効果が認められています。 薬を服用しながら、恐怖や不安を感じる場面をあえて経験し、発作が起こらないことを学習して、不安や恐怖がなくなることを目指します。 その他特筆事項 パニック障害は慢性化しやすく、再発しやすい障害のため、自分で予防することも大切です。「休養をとる」「生活習慣を整える」「適度の運動」「アルコールやカフェインを摂りすぎない」アルコールやカフェインは脳を刺激し、不安感を強めます。 ストレスや不安をためこんだり、不規則な生活を送ったりしていると、自律神経が乱れ、発作が起きやすくなります。心や体の調子を整えて、パニック障害を予防しましょう。 -
【大人の障がい】離人症とは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、離人症について詳しく紹介します。 離人症とは 離人症とは、解離性障害の一種であり、自分の意識や体が自分の物ではないように感じたり、物事がすべて現実ではないように感じたりする状態のことです。 離人症は人口の約2%に発生するといわれており、男女の割合は関係なく、10代から20代の発症が最も多いです。強いストレスや不安、激しい疲労、うつ病など精神疾患、違法薬物の使用などから引き起こされます。 脳科学の観点では、脳内のドーパミン物質の分泌が少ないと、離人症の症状につながりやすくなることがわかっています。離人症の症状は数時間で治まるものから、数日、数か月、重い場合は数十年にもわたって悩まされる方もいます。 主な症状 離人症の主な症状は「外界の見え方の変化」「感情の喪失」「自分の体への意識の変化」の3つです。 「外界の見え方の変化」の症状の現れ方は人それぞれであり、物や人が色あせて見える、物や人がぼやけて見える、ベールのように薄い膜ごしに物や人を見ているように感じる、夢を見ているように感じる、などです。 「感情の変化」は、感情が無くなったように思い、何かをしたりされたりしても、その意味をとらえることができなくなるという症状です。「自分の体への意識の変化」は、自分の体が自分の物ではなく、ロボットのように感じる、身体がまひしているように思う、自分の体の大きさや形がちがって感じる、自分のことを遠くから観察しているように感じる、などの症状があります。 これらの症状がありながらも、離人症の患者は「自分はおかしい状態だ」と気づくことができます。意識の混濁などはなく、妄想と現実の区別がしっかりついていることが、離人症の大きな特徴です。 治療方法について 離人症の根本的な治療法は確立されていません。そのため、精神科や心療内科では、「原因の除去」「心理療法」「薬物治療」などをおこない、離人症の症状を緩和することを目的とします。 強いストレスが原因の場合、ストレスを感じているものや環境から離れる、または問題の解決法を見つけることで、離人症の症状の改善を目指します。また、うつ病などその他の精神疾患から起こっているときは、うつ病など精神疾患の治療をおこないます。 心理療法には、認知行動療法や曝露療法などが用いられます。認知行動療法とは、物事のとらえ方を変えて、ストレスへの耐性を高める療法です。曝露療法とは、不安を感じる場面をあえて体験し、不安感に慣れていく療法です。 まずはカウンセラーと一緒に、不安を感じる場面を小さなことから体験し、少しずつ不安感をへらしていきます。しかし、離人症が心理療法で改善されることはむずかしく、多くは薬物治療が有効になります。薬物治療は、抗不安薬や抗うつ薬が主に使われます。"
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