障がいに関わらず、私たち皆にこれから必要なこと。【タウンミーティングinぐんまの参加レポ】
タウンミーティングinぐんま 参加レポ
みなさんこんにちは!ワンライフの町田です。
12月9日(土)タウンミーティングinぐんまに参加してきました!
今回、初めて気付いたこと、考えさせられたこと、心が大きく動いたことが多くあり、大変貴重な機会をいただけてうれしく思います。
少し長くなってしまいましたが、これからの日本にとってとても大切なことだと感じましたので、ぜひ最後までご覧いただけますと嬉しいです。
タウンミーティングinぐんまとは?
タウンミーティングinぐんまは「障害者権利条約の審査・総括所見を活用した国内法精度整備事業」の一環として
フルインクルーシブ教育の実現に向け、様々な情報を共有し交流することを目的に開催されました。
フルインクルーシブ教育とは?
フルインクルーシブ教育とは、障がいのあるなしにかかわらず、すべての子どもたちが同じ教室で共に学び、共に生活することをめざす教育です。
みなさんが学生の頃、同じ教室に障がいを持った同級生はいましたか?
私がいた小学校は当時クラスが一つしかなかったため、障がいがある子も、海外から来た子も、どんな子も6年間同じ教室で同じように学んでいました。
しかし、中学に上がると障がいを持った子は「特別学級」というクラスに行ってしまいました。
「特別学級」「特別支援学校」「聾学校」……障がいのある子達が通うクラスや学校です。
でも、よく考えてみてください。なぜこのように分ける必要があるのでしょうか?
フルインクルーシブ教育の実現
学校は勉学の場でもありますが、生まれも育ちも性格も家庭も何もかも違う人たちが集まり、違いを理解しながら共に成長できる場でもあります。
障がいにあわせて学級や学校があることを否定するわけではありません。しかし、せっかくの出会いや気付き、学びの機会が失われてしまっているように感じませんか?
障がいのあるなしで分けられていると、障がいについて知る機会も、知ってもらえる機会も格段に減ります。
障がいのある方を実際目の前にした時、どう行動していいか、そもそも声をかけていいかも分からない人が多いのではないでしょうか。
障がいをお持ちの方にも同じことが言えます。障がいを持っている自分はどう思われるんだろう、手伝って欲しいけど声をかけたら迷惑なんじゃないか、そんな風に思ってしまう人も少なくありません。
しかし、障がいがあってもなくても、同じ教室で同じように生活していけば、頭で考えるのではなく、肌感で分け隔てなく接していくことができます。
日本における男女共学の歴史とも照らし合わせて
日本では明治時代以降、第二次世界大戦降伏の時期まで「男女別学」が主流。それが1947年(昭和22年)には、『男女は、互に敬重し、協力し合わなければならないものであつて、教育上男女の共学は、認められなければならない。』とされ、教育上の男女の共学が原則となりました。
これを聞いてみなさんは「男女平等なんて当たり前じゃん」と思いますよね?
しかし未だに「男子高」「女子高」と分けられている学校があります。とくに、群馬、埼玉、栃木の3県は公立高校が男女別学校になっている割合が高いのです。
共学が原則と決められた際、「女子と男子が一緒なんて、男子の成績が下がるのでは?」といった「差別と気付かない差別」がありました。そして、これを指摘する記事も当時は一つとしてありませんでした。
これを障がいに当てはめてみてください。
きっとハッと気付くことがあると思います。
数十年後には
「障がいあるなしで学校やクラスが分けられていた時代があったなんて信じられない」
そういう意見が大半になっているのではないでしょうか。
誰にとっても過ごしやすい学校にしていくこと
2023年10月4日、小中学校における不登校児童生徒数は29万9048人(前年度は24万4940人)となり、前年度比で22.1%増加しました。
文部科学省が3年ごとに実施している「学校教員統計調査」では、精神疾患を理由に離職する教員も2022年度に過去最多を更新しています。
「生徒にとっても、教師にとっても、いまや普通学級は生きづらい場になっているのではないか」
フルインクルーシブ教育はそんな普通学級を、よりよく変えていこうという取り組みでもあります。
東京大学大学院教育研究科教授の小国さんが、先生たちにフルインクルーシブ教育について話すと、
授業の方法や教育方法などに焦点を当てた質問が多くあるそうです。
そういったところではなく、「学校生活をどうしたら豊かにできるのか」に焦点を当てれば、日常の関係に引っ張られて、授業の方法や教育方法も自ずとかわっていく、と小国さんは話します。
「誰にとっても過ごしやすい学校にしていく」
とてもシンプルで、誰でも取り組める課題ではないでしょうか。
まとめ
福祉と教育の連携や、バリアフリーもハード部分のみしか進んでいなかったりと、障がいを取り巻く教育環境には多くの課題があります。
しかしそこで諦めるのではなく、どうしたらより良い環境にしていけるのかを色んな人と話し、意見を交換し合い、ぶつかり合い、国民全員が当事者意識をもって取り組んでいってほしいです。
とても素晴らしい取り組みが群馬県や、DPIのみなさんそして賛同する団体やみなさんの力で実現されようとしています。群馬県に生まれたことをとても誇らしく思いました。
群馬県伊勢崎市出身、東京インクルーシブ教育プロジェクト代表、川端舞さんの言葉を借りまして、この記事を締めさせていただきます。
「頑張らないと普通のことができない世の中ではなく
普通のことが当たり前のようにできる世の中になっていく」よう
私もできることから始めていきたいと思います。
みなさんもできることから、ぜひ始めていきませんか?
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取材協力:DPI日本会議
取材者:町田