肢体不自由とは?車椅子、手足のマヒに関する疑問のアレコレ part2
この記事では、肢体不自由に関する疑問に焦点を当て、日常生活や社会参加における様々な課題に対する解決策やサポート方法について、具体的な事例やアドバイスを挙げています。さまざまな状況やニーズに応じた支援のあり方を探りながら、より包括的な理解と共に、より支え合いの社会を目指します。
車いすに乗っている人は、どうやって体重を量るの?
車いすに乗ったまま体重を計測し、その後車いすの重さを引くことで、正確な体重を求める方法が一般的です。これは、車いすユーザーが簡便に体重を測定するための手段の一つです。
リハビリ病院や福祉施設では、車いすユーザー専用の体重計が用意されていることがあります。これらの施設では、正確な体重管理や健康状態のモニタリングが重要視されています。
自宅でも手軽に体重管理を行うことができるように
近年では、小型で簡単に乗れる家庭用の体重計も増えており、家庭でも車いすに乗ったまま体重を測定することができるようになってきました。これにより、車いすユーザーは自宅でも手軽に体重管理を行うことができます。また、インターネットショッピングなどを通じて、家庭用の体重計を購入する人も増えています。
これらの進展は、車いすユーザーが健康状態を管理し、適切なケアを行うための手段を提供するものです。
車いすに乗っている人でもお店で服の試着はできるの?
トップスなどの服は体に当てたり羽織ったりすることで比較的簡単に選ぶことができますが、ボトムスは脱ぎ履きが一人で行いにくい場合があります。特に車いすユーザーの場合、試着室が車いすに対応していないお店が多いため、試着が困難な場合があります。
そのため、自分のウエストや股下の長さなどの身体のサイズを把握し、それに基づいて購入することが一般的です。また、オンラインショッピングやカタログ注文などを利用して、自宅で試着やサイズの確認を行うことも一つの方法です。
バリアフリーな環境を整えることがまだ不十分
しかし、車いすに乗ったままで入れる試着室を設けるお店はまだまだ少ないのが現状です。これは、バリアフリーな環境を整えることがまだ不十分であることを示しています。今後は、車いすユーザーも快適に試着ができる環境が整備されることを期待したいところです。
電動車いすで走行中にバッテリーが切れたらどうするの?
電動車いすで走行中にバッテリーが切れた場合、まずは予備のバッテリーに切り替えるか、介助者に押してもらうことが一般的です。バッテリーが切れると、通常はピピピピッ!という警告音が鳴りますので、その際は迅速に対処する必要があります。
バッテリー残量を表示する機能
特に坂道などの上り下りが多い場合は、バッテリーの消耗が早くなる傾向があります。しかし、多くの電動車いすは30キロメートル前後の走行が可能ですので、通常の日常生活や外出においては問題ない範囲です。
また、電動車いすにはバッテリー残量を表示する機能が付いており、残量が不足していると警告が表示されたり通知音が鳴ったりします。外出前にはバッテリーをフル充電することが重要ですが、この機能を活用することでバッテリー不足によるトラブルを予防することができます。
車いすに乗っている人でも立ち上がれる人っているの?
車いすに乗っている人の中には、障がいの程度によっては立ち上がれる人もいます。彼らは、短い距離であれば近くの物に掴まって歩いたり、家の中では松葉づえを使って歩いたりすることができます。立ち方や歩き方は個々の状況や能力によって異なりますが、車いすに乗っているからといって必ずしも立ち上がれないとは限りません。
街中で車いすに乗っている人が立ち上がって歩いている光景を見かけた場合、驚かないようにしましょう。彼らも社会の一員であり、自分の能力に応じて生活しているだけです。相手を理解し、尊重することが大切です。
人工膝関節を利用している人が気をつけていることはありますか?
人工膝関節を利用している人が気をつけていることはいくつかあります。手術後は、膝の可動域が狭くなるため、布団からベットに変更するなど、浅い角度で立ち上がれるように配慮します。また、和式トイレが利用できない場合や正座ができないことも考慮されます。
それぞれの関節に合わせた配慮や注意が必要
ただし、一般的には運動制限や食事制限、薬の常用といった制限はありません。身体を動かして軽いスポーツを楽しむことも可能です。
人工関節というと、膝関節や股関節を思い浮かべることが多いかもしれませんが、実際には肘や肩、手の指の関節にも人工関節があります。これらの人工関節を利用している人も、それぞれの関節に合わせた配慮や注意が必要です。
片手がまひしている人等は、利き手が届かないところをどう洗っているのですか?
片手が麻痺している人などは、利き手が届かない部分をどのように洗っているのかというと、利き手が届かない部分を洗う際に、いくつかの工夫をしています。
スポンジやタオルを固定して洗う
例えば、体を洗うスポンジなどが届かない部分は、壁にスポンジを貼り付けるなどの方法で固定し、体を押し当てて洗うことがあります。これにより、利き手が届かない箇所でも自己衛生を維持することが可能です。
また、濡れたタオルを絞る際にも、水栓にタオルをひっかけてねじって水分を取るなどの工夫をしています。これにより、利き手が不自由な人でも効率的にタオルを絞ることができます。こうした工夫により、片手が麻痺している人でも自己衛生を十分に保つことができます。
足などが不自由な人は松葉杖以外に、どのような補助具を利用するのですか?
足などが不自由な人が松葉杖以外に利用する補助具には、歩行器や歩行車(ホコウシャ)などがあります。これらの補助具は、四脚のフレーム構造でできており、一部のタイプには車輪が付いています。
安全に歩行することができるよう設計
歩行器や歩行車は、股関節の病気や足の筋力が少ない人でも安全に歩行することができるよう設計されています。利用者は軽く押しながら歩行することでバランスを保ち、段差のある道や不安定な地面でも安全に移動することができます。これらの補助具は、日常生活において移動の自由を確保するために重要な役割を果たしています。
普段使用している車いすのまま飛行機に乗ることってできるの?
普段使用している車いすのまま飛行機に乗ることができます。普段使用している車いすのまま飛行機に乗ることができるシステムは、車いすユーザーにとって大きな利便性を提供しています。搭乗時には、専用の受付カウンターで搭乗手続きを済ませた後、搭乗用の車いすに乗り換えて飛行機に乗り込みます。このプロセスには、以下のような配慮が含まれます。
非金属の素材で作られている
まず、搭乗用の車いすは金属探知機をスムーズに通過できるように、非金属の素材で作られています。これにより、搭乗時に安全かつ迅速に手続きを進めることができます。また、機内の狭い通路を走行しやすくするため、車輪や肘掛けが外れるように設計されています。これにより、車いすユーザーは他の乗客と同様に機内を移動することができます。
航空会社は様々な配慮を行っている
航空会社は、車いすユーザーが快適かつ安全に飛行機に乗るための様々な配慮を行っています。これにより、障がいを持つ人々も旅行を楽しむことができるようになり、より包括的なサービスが提供されることとなります。
車いすに乗った人は体温調整が難しいと聞きましたが、どうしてですか?
車いすに乗った人が体温調整が難しい理由は、脊髄損傷や頸髄損傷の影響が大きいです。これらの状態では、汗をかくための自律神経機能が正常に働かないため、体温を調節するのが難しくなります。
体内に熱がこもりやすくなる
特に、気温の高い場所では体内に熱がこもりやすくなります。この状態を「うつ熱」と呼びます。うつ熱が重症化すると、熱中症と同様の症状である「ふらつき」「めまい」「ふるえ」などが現れ、危険な状態になります。
自律神経機能が妨げられているため
そのため、車いすユーザーはうつ熱を感じた場合には、首や脇の下など動脈に近い箇所を冷やして体温を調整することが重要です。このような工夫が必要なのは、車いすユーザーが自律神経機能が妨げられ、熱中症などの熱関連の問題に対して特に敏感であるためです。
車いすに乗った人とデートをする時に、手をつないで並んで歩くことはできますか?
車いすに乗った人とデートをする際に、手をつないで並んで歩くことは可能ですが、いくつかの配慮が必要です。
バランスを取りながら進む
手動車いすを使用している場合、片側の手をつなぐと片側の操作が制限され、まっすぐ進むのが難しくなります。しかし、工夫次第で手をつないで歩くことは可能です。車いすユーザーの方から少し手を引っ張ったり、逆に自分の方へ引き寄せるようにすると、バランスを取りながら進むことができます。
慣れるまで時間がかかる
最初は慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、お互いの配慮とコミュニケーションを大切にすれば、自然な感じで手をつないで並んで歩くことができます。このような配慮が、デートをより楽しく、そして快適にするのに役立ちます。
手が不自由な人はネクタイや靴紐を結ぶことはできるの?
手が不自由な人でもネクタイや靴紐を結ぶことは可能ですが、多くの場合、手間を省くために特別な商品を利用することが一般的です。
ネクタイの場合、結び目がすでにできており、マジックテープがついているタイプの商品があります。これらの商品は首に巻いて簡単に取り付けることができます。
日常生活における様々な動作をスムーズに行うことができる
靴紐に関しては、靴紐を結ぶ手間を省くために、靴紐の代わりにジッパーが付いている靴や、マジックテープで固定できる靴などがあります。これらの商品は手が不自由な人にとって便利な選択肢となっています。
手が不自由な人でも、特別な商品を利用することで、日常生活における様々な動作をスムーズに行うことができます。
まとめ
人々の日常生活を豊かにするためには、身体の制約に関わらず、誰もが利用できる環境やツールが必要です。身体の不自由な方々が自立して活動できるよう、さまざまな支援や工夫が求められます。私たちの社会は、多様性を尊重し、バリアフリーな環境を整備することで、より包括的で公平な場所になるでしょう。
参考