- 寄稿
第14回埼玉県障害者アート企画展「Coming Art 2023」参加レポと団体インタビュー!
第14回埼玉県障がい者アート企画展「Coming Art 2023」参加レポと団体インタビュー!
みなさんこんにちは!ワンライフの町田です。
11月29日(水)第14回埼玉県障害者アート企画展に参加してきました!
第14回埼玉県障害者アート企画展「Coming Art 2023」とは?
埼玉県障害者アート企画展は、みなさんが知っている一般的な公募展とはかなり違いがある展覧会です。
作品のクオリティだけでなく、作家それぞれの「表現」に関する背景や考察を含めて作品が選ばれます。
そしてその作品の選定は美術の専門家だけでなく、福祉の現場に勤務するスタッフやデザイナーなどがおこないます。
そのため、一般的なアートとしての視点だけではない、表現力豊かで魅力的な作品をこの展覧会で観ることができます!
障害者アート企画展に参加してみて
一般的な展示会には趣味で足を運ぶことがありましたが、このような大きな障がい者アートの展覧会に初めて参加させていただきました。
今まで触れたことのない表現力やエネルギーに、時間を忘れて細部まで見入ってしまいました。
「これは何を表現しているのだろう」「どうしてこれを作ろうと思ったのだろう」
感動するだけではなく、考えさせられる楽しさが沢山ありました。
特にこちらの作品。
ASDの妹が小学生の時、ノートに私たち家族の同じ絵を……何度も何度も描いていたのを思い出しました。
1990年代当時は障がいについての理解が進んでおらず、自閉症スペクトラム障がい(ASD)は知恵遅れなどと言われていた時代。発達障がいが判明していなかった当時の妹は、何を想って、何を考えて、何度も家族の同じ絵を描いていたのでしょう。
今回の埼玉県障害者アート企画展では、このような素晴らしい作品を作られたご本人や
支援者が作品についての想いを語る「アーティストトーク」もあります。
作家ご本人の解説や想いを聞けるなんて、とっても貴重ですよね!
このような取り組みや展示会がどんどん増えたら、障がいについての理解や興味が広がるのではと感じました。
アートセンター集(工房集)城田侑希さんインタビュー
工房集は「そこを利用する仲間だけの施設としてではなく、新しい社会・歴史的価値観を創るためにいろんな人が集まっていこう、そんな外に開かれた場所にしていこう」という想いを込めて「集(しゅう)」と名付けられています。そんな工房集で活動されている、城田侑希さんにお話を伺いました!
アートセンター集の活動は?
アートセンター集は社会福祉法人みぬま会 工房集が運営しています。
もともと障がいの重い方達の支援をしており、そのような方たちが働ける場、好きなことを仕事にして社会と繋がることができる場ができるように、という想いからできた法人です。
そうして利用される方が様々な仕事に取り組んでいく中で、行きついたのがアートでした。
工房集から広がり、埼玉県内でも同じようにアートに取り組む施設が増えていきました。
そんな施設の皆さんと「アートセンター集」として障がいのある方たちの芸術文化の活動推進に取り組んでいます。
いままで活動してきた中で感じた課題は?
施設に属していない方や、発表する場がない方、活動する場がない方が沢山いることを、この活動を通して感じています。
毎年展示会に応募してくださる新しい作家さんが増えているので、こういった発表する場などを増やしていく、ということが今後の課題だと思います。
展覧会の選考のための資料となる、調査に作品を提出くださる作家さんが毎年増えていますので、こういった作品を発表する場や、創作したり交流できるような場を増やしていければと考えています。
これからの展望や目標、実現したいことは?
いままでやってきたことを継続してくことが大切だと思っています。埼玉県内にとどまらず、障がいがある方たちの芸術文化が広がっていくようにサポートしていきたいですし、創作活動や展覧会などで障がいのある方たちが自由に表現できるような環境を作っていきたいです。
新しい視点と気づきを得られる障がい者アート展示会
芸術という正解のないジャンルと、障がいをもっているからこその表現力と可能性に感動する一日でした。
工房集のインスタグラムでは展覧会の様子を投稿しており、
工房集youtubeチャンネルにて動画も投稿予定とのことですので
芸術が好きな方、今回のレポで気になった方はぜひそちらもチェックしてみてください!
今回のイベントの写真や動画などは、この後凸凹村内や凸凹村各SNSでも掲載予定ですので
気になる方はぜひ凸凹村へご参加、フォローください!
取材協力:アートセンター集
取材者:町田