NewsNewsみんなの障がいニュース
みんなの障がいニュースは、最新の障がいに関する話題や時事ニュースを、
コラム形式でわかりやすくお届けします。

- 寄稿
群馬県庁で開催。障がい者eスポーツ体験会【体験レポ】
「一般社団法人群馬県パラスポーツ協会」主催「障がい者eスポーツ体験会」に参加してきました!
みなさんこんにちは!10月9日(月祝)、「一般社団法人群馬県パラスポーツ協会」さんが「障がい者eスポーツ体験会」を開催していたので、お邪魔してきました!
「ぷよぷよ」や「鉄拳」「太鼓の達人」などのゲームを体験!
体験会では「ぷよぷよ」や「鉄拳」「太鼓の達人」などのゲームを体験することができます。
「ぷよぷよ」のブースでは、視線で操作できるコントローラーを展示していました!
私も操作してみました!落ちてくるぷよぷよを見ながら、動かしたい方向の矢印を見て操作する……目はもちろん、脳みそもフル回転です!慣れるまでは大変そうですが、操作に慣れたら、障がいのある方ができるゲームの幅が広がると感じました。
障害福祉施設の物販コーナーも魅力的!
障がい者eスポーツ体験会ですが、ゲームだけではなく、障害福祉施設の利用者さんがつくられたパン、焼き菓子やうどん、アート作品もたくさんならんでいました!
みんなの障がいの運営会社でもあり、群馬県で障害福祉施設を提供する株式会社ワンライフもeスポーツを推進しており、ひとつブースをお借りしていました!
「ONEFRAME」と「ONECODE」は、映像関係やプログラミングなどIT関係の就労継続支援事業所です!
次回開催された際には、みなさんぜひご来場ください!
eスポーツの技術が進歩して、どんどんできる幅が広がれば、eスポーツは本当に障がいの壁をなくすことができるコンテンツになります!そんな可能性をたくさん感じられた展示会でしたし、利用者さんがつくられたパンや創作アートはとても魅力的でした。eスポーツの可能性に興味がある方、障がいについてもっと知りたい方にはぜひ来場してほしいです!
今回の体験会の様子や写真は、この後、凸凹村でも掲載予定です。みなさんぜひ、凸凹村へご参加ください!
同じ障がいをもつ人と話せる安心コミュニティ「凸凹村」
取材:町田ご協力:一般社団法人群馬県パラスポーツ協会

クローズ就労で障がいがバレるのが怖い…そんな不安をなくせる、もう一つの選択肢。「セミオープン就労」とは?
クローズ就労で障がいがバレるのが怖い…そんな不安をなくせる、もう一つの選択肢。「セミオープン就労」とは?
障がいがバレる不安を感じながら、仕事を続けていくのはきつい。けれど、障がい者雇用で入社はしたくない。クローズ就労でバレたり、バレたときに不当な扱いを受けるのも避けたい。
人並みに仕事ができていると思う方や、とくに以前までは普通に働いており、前職の影響で障がい者になったという方は、オープンかクローズで働くか、とても大きな課題になっているでしょう。
そんな悩みを解消するひとつの方法に「セミオープン就労」があります。セミオープン就労とはなにか、メリットやデメリット、セミクローズ就労をする際に気を付けたいことなどを解説します。
セミオープン就労は一部に障がいを開示する働き方
セミオープン就労とは、一般枠に応募し、一部には障がいをオープンにして、一部には障がいを隠して働くという働き方です。法律的には問題ありません。業務に支障を出さない限りは、障がいを隠すかどうかは、プライバシーと同じ扱いになります。
セミオープン就労について最初は面接時に伝える
一番に障がいをオープンにする場は、面接時になります。障がいの特性と「セミオープン就労で働きたい」ことを伝えましょう。採用率が下がるのではないか、と思われるでしょうか。しかし、嘘があまり得意ではない方は、緊張や不安が面接官に伝わってしまう可能性もあります。また障がいを理由に断られる場合、配慮を得られない会社かもしれません。どうしても強い志望動機がある場合は、障がいと合わせて自分の職歴を示したり、できることをアピールしたりして、会社にとってメリットになる部分をしっかり伝えましょう。
直属の上司や仕事で関わる同僚だけに伝える
障がい者がクローズ就労で仕事をやめたり、障がいがバレたりするキッカケの多くは「体調の悪化」です。仕事に支障をきたしたり、自身の許容量を超えた仕事をさせられ、障がいの特性が強くなったり、体調が悪くなったりしないように、仕事に関係のある人にだけには伝えましょう。噂話などで、関係がない社員に広まる可能性もありますね。けれど、噂話は否定しても良いですし、噂話で待遇が変わることもありません。実務に集中して、仕事の成果を出すことが重要です。
伝える範囲は自分がどうしても配慮が必要な部分
面接官、直属の上司や同僚には、障がい者雇用とは違い、障がいについて何も知りません。そのため、障がいの伝え方はとても重要です。障がいの症状の中でも自分で対処することができないところと、どのようにすれば改善できるかを伝えましょう。平日に月1回の通院が必要であれば、通院しないわけにもいかないため、月1回は通院のため半休などいただきたいことを事前に伝えます。あとは自分ではどうしてもカバーできない症状や、困難な作業や働き方についてよく考え、相談してみましょう。
セミオープン就労から転職したくない。長く働くために気を付けることは?
一般枠で働きながら、最低限の配慮は受けられるセミオープン就労。メリットもありますが、デメリットも多くあります。障がいにたいして十分な配慮は受けられませんし、一般の人たちと同じように働くことが求められます。長く働き続けるためには、与えられた仕事をしっかりすること、自身の体調を崩さないことの両立が必要です。
自分の体調管理を徹底する
不規則な生活をしていると、体調が悪化し、障がいの症状も強くなるでしょう。自分の体調が良い睡眠時間を意識し、規則正しい生活を心がけましょう。毎日の体調や障がいの状態を記録して、どういったときに不調を起こしやすいのか、不規則な生活になるのかを把握しておくことも大切です。
残業が続くと症状が悪化する。作業量の限界がある。自分のできる仕事量を把握し、残業をへらすために効率化できる仕事はないかを考えたり、作業量をへらす工夫をします。どうしてもむずかしい場合は上司に相談しましょう。
切り替え方法やストレス発散方法を見つける
発達障がいの場合、ストレスを夜更かしして取り戻そうとする「リベンジ夜更かし」があります。このほかにも不安やストレスで寝られず、睡眠不足で仕事に支障が出るかもしれません。体調の悪化をふせぐために、ストレス発散方法を見つけたり、切り替えになる動作や物をもっておくと良いでしょう。
また、同じ悩みをもつ人同士で話し合ったり、同じくセミオープン就労している人はどのように働いているか聞いてみるのもひとつの手です。解決方法が得られなくても、同じ悩みを話すだけで、気が楽になるはずです。
「障がいをもち、同じように一般枠で頑張っている人と話したい。」そんな方に『凸凹村』をおすすめします。
『凸凹村』はみんなの障がい運営が開き、同じ障がい者が悩みを共有したり一緒に解決したりできるコミュニティです。匿名性の低いフェイスブックのコミュニティなので、安心して使うことができます。ぜひご参加ください。
同じ障がいをもつ人と話せる安心コミュニティ「凸凹村」
まとめ
一般枠で働きながら、障がいにたいして最低限の配慮を得られるセミオープン就労。面接時や仕事をするとき、会社にバレるのではないかという不安や悩みをなくすことができ、メリットが多いです。けれど、一般枠で働く同僚たちと同じ分の仕事をこなす必要があること、自身の障がいを悪化させないことを意識しないといけません。
体調不良を起こさないように体調の管理を徹底すること、働き方を工夫することを心がけ、どうしても対処できない部分は上司やまわりに相談しましょう。
参考
働く工夫 | 双極はたらくラボ | 双極性障害(躁うつ病)で働くヒントがみつかるWebメディア

- コラム
痙性斜頸の私から。「首と体の曲がる生活で意識していること」
自分の病気は、「ジストニア」の「形成斜頸」という首の曲がる病気です。この病気は一般的にはあまり知られていません。寝ている間に首が勝手に動いてしまうせいで、睡眠がよく取れなかった時期もありました。三回目の手術を受けてからは、傾斜が落ち着き、睡眠がとれるようになりました。病気と付き合いながら、今はパソコンの勉強を頑張っています。最初はパソコン操作も苦労しましたが、少しずつ出来るようになって、楽しく今は作業をしています。
楽しく生活するために、自分が意識していることを話します。
ひとつは、病気でツラくなったときに、どうするかを意識しています。この病気はあまり知られていないので、理解を得る事ができなくて、落ち込んでしまったり、考え込んだりしてしまったことがありました。そんなときは、何か集中できることを始めればいいと思いつきました。読書やゲームでもいいと思いますが、自分にとって勉強になることや資格の勉強をするのもいいと思います。
もうひとつ、意識して取り組んでいることは、歩き方と対処方法です。首が曲がっているため、まっすぐに歩けず、徐々に歩く方向が左に寄っていってしまいます。体が曲がっているとバランスがとりづらいので、なるべく、視線がまっすぐになるように頭の位置を意識しています。けれど、自分ではなかなか歩く時に、左に寄っていることに気づけません。日々歩くときに、まっすぐ歩くよう意識することもそうですが、他にはリハビリをちゃんとやる事も意識して、やっています。
最後の手術をしてから、最近は頭がまっすぐになるようになったので、これまでより、更に意識をして頭の傾きをまっすぐにしています。体はまだ曲がる癖がついてしまっているので、体を横に曲げる体操とかもやっています。これは気分転換にもなります。リハビリは今後も悩みながら試行錯誤して、ゆっくりとコツコツ頑張っていきたいと思っています。
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- 寄稿
【車いすバスケ体験会と代表者インタビュー】群馬の車いすバスケチーム「群馬マジック」を取材しました!
【車いすバスケ体験会と代表者インタビュー】群馬の車いすバスケチーム「群馬マジック」を取材しました!
みなさんこんにちは!
9月10日(日)、車いすバスケットボールチームの「群馬マジック」さんが、車いすバスケの体験会を開催していたので、お邪魔してきました!
あっという間の2時間!車いすバスケはとても楽しいと実感できた体験会
体験会では、
車いすの基本的な動かし方
ボールのつき方や、シュートの練習
車いすで早く走る練習として鬼ごっこ
をしました!鬼ごっこなど遊びを楽しみながら、バスケ用の車いすに慣れていくことができました。
その後、選手も交えた試合をおこない、みなさん、選手さながらの白熱したマッチを繰り広げていました。
間近で観戦することができ、選手に質問できるコーナーもあり、2時間が本当にあっという間でした!
チームの皆さんが気さくに話しかけてくれるので、私も含め、初めて体験会に来た方もすぐになじめましたよ!
群馬マジック代表者、高橋 俊一郎さんにインタビュー!
群馬マジックさんは、なんと、群馬県にひとつの車いすバスケットボールチーム。
最後に、そんな群馬マジックの代表である高橋 俊一郎さんにインタビューをさせていただきました!
Q1.車いすバスケを始めたきっかけは?
18歳の時に事故で歩けなくなったとき、リハビリの先生から車いすバスケというものがあるよ、と誘われたのがきっかけです。
Q2.車いすバスケは健常者の方でもできるスポーツだと初めて知りました。そもそも健常者が車いすバスケに参加できるようになったのには、どういった経緯があったのでしょうか?
全日本大学バスケットボール連盟主催の「大学バスケットボール選手権」という大会があるのですが、以前から、そのような大会に出ている選手から、「卒業後の活躍の場がない」という声がありました。
そんな中、関東の「車いすバスケットボール連盟」でリーグ戦を作ることになったのですが、出場選手を確保する必要があったので、対象者を健常者にまで広げて、その大会の元選手に声をかけていった、という経緯があります。
また、2020年の東京パラリンピックが決まったあと、スポーツ庁から「パラスポーツの普及のため、健常者も取り入れた組織作りをするように」という指示があったので、そこから健常者もどんどん競技に参加するようになっていきました。
Q3.2024パリ大会が近づいてきましたね。車いすバスケの選手には何を期待していますか?
車いすバスケは前回の東京パラリンピックで男子が銀メダル、女子は6位だったので、これを上回るような成績を目指してほしいなと期待しています。
Q4.高橋さんは車椅子バスケ以外にも様々な活動をされていますが、具体的に何をされていますか?
手軽にできるボッチャや、この車いすバスケでの活動をしています。
私自身、高崎市で障害者を支援しているところに勤務しており、障がいを持った方と関わることが多いので、その中で障がいスポーツをやりたいという人に紹介もしています。
Q5.車いすバスケチームの代表としての課題と展望はありますか?
群馬自体の人口も少ないですが、障がい者もその分少なく、さらにパラ競技をやる選手も少ないので、選手をうまく発掘できるようにしていきたい、というのが課題です。
群馬県で開催される、国民スポーツ大会の規模の「全国障がい者スポーツ大会」が6年後にありますので、せっかく群馬の地でパラスポーツをしている限りは、大会に向けて選手育成に力を入れ、スタッフや応援していただけるファンを増やしていきたいなと思ってます。
Q6.最後に、直近にある、群馬マジックの告知したい活動があれば教えてください。
10月28日・29日と安中市の総合体育館で、安中市長大会があります。関東近県の8チームが集まって、しのぎを削ります。
また、12月9日・10日には高崎アリーナでの全国大会を予定してますので、ぜひ観に来ていただきたいと思います。
もっと盛り上がってほしい、車いすバスケ!
メンバーや体験に来た方の中には健常者の方もいらっしゃったり、みなさん楽しそうに車いすバスケをされている様子を見て、もっともっと車いすバスケが盛り上がってほしいと感じました。
今回の体験会の様子や写真は、この後、凸凹村でも掲載予定です。インタビュー動画も公開します!
気になる方はぜひ凸凹村へご参加ください!
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取材者:町田
ご協力チーム様:群馬マジック
1995年にチームを結成し、高崎車椅子バスケットボールクラブとして連盟に登録。2010年10月1日にチーム名を群馬マジックに変更。チームの目標は、日本選抜車椅子バスケットボール選手権高崎大会の優勝。
群馬マジックHP
群馬マジックFacebook
群馬マジックTwitter
群馬マジックInstagram

- コラム
ADHDの私から。「おすすめしたい、自分自身に合った回避術」
私の障がいは【ADHD】です。
ADHDで検索をすると、「注意力が足りない、衝動的で落ち着きがないといった特性があるために、日常生活に支障をきたしてしまう障がい」と出てきます。
私の場合、その場の空気が読めなくて、他の人と違う行動をしてしまったり、話しかけられても相手の言っていることが理解できなくて、違う言動をとってしまいます。
それで相手の方が私の受け取り方の違いにびっくりしているのを見て、相手の方に迷惑をかけてしまったと心の中で反省し、自分自身何も言えず固まってしまうことがよくあります。
そんなやり取りが続くと、気持ちが落ち込んだり、相手とのコミュニケーションに萎縮したりしてしまいます。
自分の殻に気持ちを閉じ込め、無表情になって、何も手に付かなくなってしまうこともありました。片付けもできなくなり、部屋が物だらけになってしまうことも。
この障がいをもつ人は真面目で責任感が強く、失敗を他の人よりも重く捉えてしまう結果、うつ病になってしまうこともあるそうです。(諸説あり)そこで、自分にあった回避術を見つけることが必要だと、私は思っています。
その回避術のひとつとして、庭の草取りをおすすめします。庭の草取りはすごく気分転換できます。
集中して草取りをしていく中で、捨てる草を何かに活かせないか?と考えるようになったのですが、とても楽しいです。野草の特性を調べて、お茶や入浴剤を作ってみるなど、やりたいことや興味があることを見つけられます。それに集中することでやる気を引き出し、実際にやってみて、幸せな気持ちになっています。
私の場合は、その回避術が自分自身に合っていると思います。
私のことを理解して温かい目で見てくれる家族も身近にいてくれるので、今では気持ちが大分安定してきていて、毎日を幸せに暮らせています。同じ悩みをもつ方にも、私の回避術を参考にしていただけたらと思います。
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- コラム
右上肢機能障がいの私から。「障がいだからこそ、やってみよう」
私は先天性による右上肢機能障がいという障がいがあります。右腕が真っすぐにならず常に曲がった状態になっています。腕の成長が遅れた状態になっており、大きさと太さのままは、ほぼ幼少期のままです。
物心がついた頃には今の状態であったため、とくに自分自身に違和感はありませんでした。けれど、小学生になり、周りの友人との違いに悩んだ時もありました。特に体育の授業で鉄棒をする時、鉄棒は腕を使うため、やりたくても出来ない事に自分自身が嫌になり、その事で周りから、からかわれる経験もしました。
ただ幸いにも先生からは頻繁に声をかけて励ましてもらったり、友人からも悩みや愚痴をたくさん聞いてもらったりしました。
そのおかげかもしれません。なにか大きなきっかけがあったわけではないのですが、ある時から、何よりもまずは自分自身が、現実を受け入れなければならないという気持ちをもつ事に切り替えました。「障がいがある現実はこれから先も変える事が出来ない」と自分に言い聞かせた感じです。
今では、取りにくい狭い場所に物が落ちた時、左腕が入らず取れない時は、小さい右腕を入れて取ったりなど、意外と便利で重宝したりしています!(笑)
障がいがあって良かった所を見るようにしたり、障がいを障がいだけと思わずにチャレンジしてみる事を意識して、生活するように心がけています。スポーツでバレーボールやバスケットボールなどをみんなでやったり、登山に誘われたので、急勾配な所を登ったりもしました。
障がいだからとあきらめず、障がいがあるからこそ、やってみてほしいと思います。
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発達障がい児の子育てに重要な「レジリエンス」の育て方
発達障がい児の子育てに重要な「レジリエンス」の育て方
「レジリエンス」とは、「立ち直り力」ともいいます。何をされても凹まない強さではなく、凹んでも、落ち込みすぎず、良い方向へ立ち直れる力です。とくに発達障がいのお子さんは生きづらさを感じやすく、つらい出来事や失敗を多く経験しがちなので、「レジリエンス」がとても重要になります。レジリエンスがあると、二次障がいを防ぎ、大人になっても、お子さんを支えてくれます。発達障がいのお子さんこそ身につけたいレジリエンスとは何か、レジリエンスの育て方について解説します。
レジリエンスとは?発達障がいの子どもに必要?
超ストレス社会と言われている現代。精神的にどれほど強くても、失敗やストレスが続くと、いつか心が折れてしまいます。そこで今求められているのが、レジリエンスです。凹んでも何度でも良い方向へ立ち上がれる「しなやかさ」が、今の子どもたちや、とくに発達障がいのお子さんに欠かせないものとなっています。このレジリエンスとは何か詳しく見ていきましょう。
二次障がいをふせぐ
発達障がいの特性は本人やまわりの努力によって減らすことはできますが、なくすことはできません。どこかで、勉強や人間関係などでつまずくことがあるでしょう。そして失敗を繰り返すと、自信を失い、不安がちになり、睡眠の質が悪くなるなど、「二次障がい」が起こるおそれがあります。
けれど、失敗を経験したときにレジリエンスが育っていると、マイナス思考をやめて、もう一度頑張ることができます。前向きな思考により、まわりや自分を信用できます。すると社会性が育つので、二次障がいもふせげるようになります。
社会に適応する力になる
発達障がいのお子さんの子育てでは、よく「自尊心」が大事だと言われていますね。お子さんを頑張ってほめているお母さんも多いでしょう。
自尊心とレジリエンスは違います。自尊心は成功したり、ほめられたりすると育ちますが、「失敗には弱く、受け入れられない」という側面があります。
それを支えるのがレジリエンスです。レジリエンスがあると、失敗という現実を受け入れられるので、再チャレンジしたり、まわりに頼ったりできます。さらに、まわりに頼るときにソーシャルスキルがあると、人にスムーズに相談できますね。
自尊心
レジリエンス
ソーシャルスキル
自尊心をもって物事に積極的に取り組み、失敗したり困難な状況になったりしたら、まわりにちゃんと頼る事ができる。この三つは補い合う関係にあり、社会に適応する大きな力になります。
レジリエンスの三要素
レジリエンスがある人には、以下の3つの心理的な特徴があります。
新しい事に興味関心がある
感情をコントロールできる
未来志向が明るく前向き
新しい事に興味をもち、チャレンジする意欲があること。何か失敗をしても、自身の気持ちを切り替える方法を知っていれば、失敗を引きずりません。そして「一生懸命努力すれば叶う」と、未来にたいして明るく前向きであれば、また頑張ることができます。この三つの要素を育てることで、お子さんのレジリエンスを高めることができます。
発達障がいのお子さんが身につけたいレジリエンスの育て方
レジリエンスは日々の生活のなかでゆっくりと育っていくものです。長い子育てのなか、このレジリエンスを育てるには、何に気を付け、どのようにすれば良いのかをご説明します。
生活習慣を整える
レジリエンスを育てるには、気持ちが安定していることが第一歩です。気持ちを安定させるためには、安定した生活が必要なので、まずは必ず生活習慣を整えるようにしましょう。
お子さんの生活に乱れがある場合は、なにが原因かを見定めてください。発達障がいの特性で習慣が乱れている場合は、障がいの特性にあわせて対処します。家庭内での改善がむずかしいときは、医師に相談するのも良いでしょう。
人を頼って成功する体験をふやす
生活が整い、自律性が育ってきたら、次のステップです。お子さんの興味関心やペースを尊重して、さまざまな体験をさせましょう。
ただ、発達障がいのお子さんは失敗することの方が多いです。ご家族でサポートして、意見を言いやすくしたり、失敗よりも成功体験をふやしたりしてください。
なにか目標設定をするときは、お子さんが「ほとんどできていること」を目安に。ほとんどできていることがちゃんとできるようになったら、目標達成です。お子さんも成功しやすく、達成感を感じられます。
子どもの興味を育てる
子どもの意欲関心があることを積極的に肯定しましょう。ただ好奇心をほめるだけではなく、子どもに自分で選んで決めさせることが大事です。お子さんが興味をもったことにたいして、選択肢を示してあげましょう。
「どちらがいいか」「何をするか」を子どもに決めさせることで、子どもが自分で決めたことに責任をもちます。責任をもって取り組むからこそ、達成感を得られます。
そのほか、お子さんに役割をもたせるのも、自主性を育て物事に興味をもたせることに有効です。お子さんがこなしやすく、少しでも関心がある家事を手伝ってもらいましょう。
気持ちを切り替える
イライラしたとき、落ち着かないとき、気持ちを少し切り替える方法を身につけられるように、サポートしましょう。深呼吸や、お子さんが落ち着く持ち物など。
個人の力では限界があるので、頼れる人をつくるのも有効です。安心する居場所があったり、相談しやすい相手がいると、ネガティブな気持ちを引きずらず、レジリエンスを高めることができます。
家族だけではなく、外のつながりをつくると良いでしょう。同じ障がい者同士で悩みを共有し、解決できる『凸凹村』というコミュニティサイトがあります。匿名性の低いフェイスブックでつながることができるので、ネット上でも安心です。
ご参加はこちらから。
まとめ
ストレスが多い現代社会。とくに、発達障がいのお子さんはストレスや困難を避けられません。そこで、自尊心を高めるのと同じぐらいに欠かせないのが、レジリエンスです。レジリエンスを高めて、お子さんがこれからの社会に適応できるようにサポートしましょう。
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参考
発達障害の子の立ち直り力「レジリエンス」を育てる本 著:藤野 博/日戸 由刈【監修】

- コラム
左手指全指機能全廃の私から。「障がいの差は努力や工夫で埋められる」
私は生まれつき、左手指全指機能全廃という障がいを持っています。
どういう障がいかというと、左肘から下の神経がほぼ全廃してしまい、左の手首を曲げたり、左手を握ったり、左手で物をつまんだりすることができません。
私は子どもの頃からスポーツが大好きで、中学までは、あまり手を使わない競技のサッカーをしていました。サッカーに楽しさややりがいを見つけて長く続けていましたが、高校生になってからは競技を変え、バドミントン部に入部しました。
なんとなく新しいことに挑戦してみたかったからです。
それに、バドミントンなら片手しか使わないので、私でもできると思っていました。しかし、やっぱり難しいこともありました。
それはサーブです。サーブは両手を使います。そこで私は片手でもサーブをできないかと考えました。そして、右手でシャトルとラケットを持てば、片手でサーブができると思いつきました。右手でシャトルを上にあげて、右手でラケットを振って打つ方法です。やって見ると簡単にロングサーブはできましたが、ショートサーブの方はなかなかうまくできませんでした。
けれど、私は諦めませんでした。サッカーでもむずかしい事はありましたが、長く続けたことで乗り切れると知っていたので、そこから毎日サーブの練習をしました。1年ぐらい経った時、やっと上手くできるようになり、ミスの回数も減りました。
最近また、新しいことに挑戦しています。それはeスポーツです。皆さんも一度は聞いたことがあると思います。友達にeスポーツの大会に連れて行ってもらい、観戦して、私もeスポーツをやってみたいと思いました。
eスポーツでは、ボタンの配置を変えたり、足音を視覚化させたり、多くの種類の操作をするための機械があるので、障がい特性に合わせて機械を選んだり、設定を工夫することで障がいを持っている人でもみんなと同じようにプレーすることができると私は思っています。
スポーツをやるうえで、やっぱり障がいはハンデになると思います。しかし、その差は努力や工夫で埋まることをいろんなスポーツをやって身をもって知ってきました。スポーツだけでなく、他のことでもその経験を生かして頑張っていきたいです。
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「障がいの社会モデル」と「障がいの個人モデル」
「障がいの社会モデル」と「障がいの個人モデル」
障がい者には、簡単に説明すると、「その障がいは社会の問題である」と考える「社会モデル」と、「その障がいは個人の問題である」とする「個人モデル」の二つがあります。
社会モデルと個人モデルは意見が対立しがちですが、障がい者が健常者と生きていく社会の中で、どちらも欠かせない、大事な考えです。この障がいの社会モデルと個人モデルについて詳しくお話します。
障がい者の社会モデルと個人モデルとは
「障がいの社会モデル」とは、「障がいとは、健常者を前提とした社会から、何も抵抗することもできず、不平等に課せられるものだ」というスタンスに基づいた考えです。「障がい者に平等の権利を」という主張は、この考えからきています。
国連の障がい者権利条約などでも採用されています。しかし、世界的に主流となっているかというと、そうでもありません。
障がい者の個人モデルはかつての主流
障がいの社会モデルには、対として「障がいの個人モデル」が存在します。課題に直面する障がい者に対して、「障がい者自身」に「障がい」があるとするのが個人モデルです。個人モデルはリハビリなど医学的アプローチも絡むためか医学モデルと呼ばれることもあります。
日本は2014年まで個人モデルを主としてきました。2014年に日本も障がい者権利条約に同意したことで、ちょっとしたブレイクスルーが起きました。社会モデルが少しずつ知られるようになったのです。
社会モデルと個人モデルの具体例
吃音症で例えるなら、言語聴覚士による指導のもと、発話トレーニングをするのが個人モデルのアプローチです。個人の力で、障がいによる問題をへらすことを指します。
周囲の人が吃音をいじらないように、周囲に注意する環境整備や合理的配慮が、社会モデルのアプローチとなります。共生社会やインクルーシブ社会には欠かせない考えです。
社会モデルと個人モデルはどちらも欠かせない考え
社会モデルには「何でも社会に求めすぎて、自分から動かず、障がいによる困難を他人のせいにしがちになってしまう」という批判もあります。
けれど、障がいは個人の問題であると考える「個人モデル」側の方からすれば、「社会を変えるより、まず自分が変われよ」と言いたくもなるでしょう。
自分で調べて動かなければ、医療や福祉といった支援にはアクセスできません。どれだけ社会が支援しても、本人が動かなければ、状況はよくならないです。そのため、個人モデルもまた、障がい者がよりよく生きていくためには大切な考えになります。
しかし、一人で出来る努力は一人分でしかありません。本人だけではどうしようもない事の方が圧倒的に多いです。
例えば、吃音症の人がいくら発話トレーニングを積んで喋れるようになっても、まわりが過去の吃音をいつまでも引きずったり、まだ残っている吃音を面白がったりする環境のままでは、本人の自尊心を奪ってしまいます。逆境に強い人なら良いですが、頑張っても報われない状況が続いたり、大勢の人にからかれたりすると、一人の心は折れてしまいますね。
社会モデルと個人モデルは手を取り合えないのか
個人モデルとして、個人で障がいの問題をへらすために努力した人が、社会からいじめられたり避けられたりせず、生きやすい社会だと思えることが理想的です。
けれど、残念ながら、「個人モデル」と「社会モデル」は対立しています。
障がいを個人の問題だとする「個人モデル」には、正当な要求であっても突っぱねることが多く見られます。「障がい者にも平等な権利を」と主張する社会モデル派の人たちにたいして、「甘え」「恫喝」「弱者の盾」とする見方です。
一方、社会モデルでも「社会が課す障がい」の一例として、「心のバリアフリー」を掲げています。「甘え」「恫喝」「弱者の盾」とする個人モデルの見方を、無知や偏見や差別といったように批判的に見る動きがあります。
障がい者がより生きやすい社会をつくるためにはどちらも欠かせないのですが、両者はどちらかといえば、歩み寄るよりも争っている場面の方が多いことになりますね。
著:障害者ドットコム
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休み明け、子どもが学校に行かない。発達障がいの子は不登校になりやすい?どう接したらいい?
休み明け、子どもが学校に行かない。発達障がいの子は不登校になりやすい?どう接したらいい?
休み明け、お子さんが引きこもりがちになり、不安に思うことが多いでしょう。とくに発達障がいの特性があるお子さんの場合、いろいろなことを考えてしまうかもしれません。やっと学校生活になじめたと思ったのに、このまま、ずっと不登校になってしまうのか。勉強や将来に支障が出ないか。どうやって傷つけず、また学校に通ってもらえるか。子どもと家での接し方もわからなくなっているというお母さんに、お子さんの不登校への理解を深め、心がけておきたい接し方についてご説明します。
休み明け、発達障がいのある子どもが不登校になる理由は?
お子様の学校生活を心配したり、または自分を責めたりしていませんか。不登校になったとき、「何が悪かったのか」を探しても、あまり意味がありません。不登校は、さまざまな要因が複雑に絡み合ってできています。
発達障がいと環境的な要因
発達障がいのお子さんは人間関係や勉強でストレスを抱えやすいです。けれど、鈍くもあり、学校に平日毎日行っていたときにはストレスに気づかないこともあります。それが、長期の休みに入り、学校という環境から離れることで、自分がストレスをためこんでいたことに気づきます。
さらに発達障がいのお子さんは、ネガティブな部分を覚えやすいという特性があります。ネガティブな部分に気づき、楽しかったことよりも悪いことがよく記憶に残るので、長期休み明け、学校に行くのが億劫になりがちです。発達障がいの特性に、環境的な要因が組み合わさって不登校になるケースです。
いじめの可能性はある?
最近の「いじめ」はもっと陰湿にわかりづらくなっています。匿名性の高いネットや、SNSをつかったいじめがふえ、問題が解決しにくくなっていることが多いです。長期休みの間、とくにネットにふれる機会が多くなるでしょう。
お子さんが体調不良を訴えていたり、症状が悪化していたりする場合は、いじめも可能性の一つとして考えましょう。ただし、見極めが大切です。いじめかと思って過干渉になっても、発達障がいのお子さんの心の負担がふえてしまいます。
つぎに文科省が作成した「いじめのサイン発見シート」の項目をご紹介しますので、目安としてご参考ください。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/__icsFiles/afieldfile/2018/08/21/1400260_001_1.pdf
発達障がいの子どもが不登校になっているときに心がけたい接し方
不登校になっている理由を話してほしい、学校に行ってほしい。発達障がいだからこそより気を付けなくてはいけないと心配や不安があったりして、お子様にどのように接したらよいのかわからなくなっているかもしれません。発達障がいのお子さんが不登校になっているときに心がけたい接し方をご説明します。
理由を無理に聞き出そうとしない
原因を解決すれば、子どもがまた学校に行けるようになるのではと思うかもしれません。けれど、もともと気持ちを伝えるのがむずかしい発達障がいのお子さんには、理由を伝えることは大きなストレスになります。
また、お子さん自身が、自分のストレスの本当の原因に気づいていない可能性もあります。不登校でなくなるには、「気づいていない部分」が重要なこともあります。お子さんには理由を無理に聞き出そうとはせず、注意深く見たり、お子さんを休ませたりすることを優先しましょう。
休む期間をあらかじめ決める
学校を休みがちになっている状況は、ご家族だけではなく、お子さん自身もつらく感じています。「明日には行こう」と決意して、「また行けなかった…」と繰り返す毎日。自分への無力感と、親に申し訳ないという想いが積み重なります。このような失敗経験をふやすことは、発達障がいのお子さんには避けた方が良いことです。なので、ご両親から休む期間を提案することが、ひとつの解決策になります。
「あなたが休むことを受け入れているよ」という気持ちがお子さんに伝わり、心の負担をへらすことができます。子どもと話し合って、どのぐらいの期間休むかを一緒に決めましょう。日にちの見通しが立つことで、わからないことへの「不安」をへらすこともできますし、お子さんの今のストレスがどのぐらいであるのかを知ることもできます。
休んでいる間、家での役割をあたえる
不登校になっているとき、お子さんは自分を責め、自分は何もできないと無力感に悩まされていることがあります。この無力感が積み重なると、引きこもりがちになってしまいます。お子さんが話せる状況であれば、学校を休んでいる間の過ごし方にルールを設けましょう。「朝ごはんは一緒に食べよう」「ゲームは1日○時間」など。お手伝いを頼むのも良いでしょう。
「休んでいるんだからやってよね」という姿勢は見せないように気を付けてください。お子さんに居場所をつくる意味で、お子さんにルールや役割をあたえ、自信につなげたり、「ここにいてもいいのだ」という安心感をもたせましょう。
まとめ
長期休み明け、発達障がいのお子さんが不登校になる理由はさまざまです。特性による影響だけではなく、環境的な要因が絡んでいることもあります。お子様自身も原因をつかめきれていないことも多いです。学校を休んでいる理由を無理に聞き出さず、寄り添う姿勢を見せ、まずはお子様の心の負担をへらし、また「学校に行こう」と頑張る気持ちを育むようにしましょう。
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参考
『NPOカタリバがみんなと作った 不登校―親子のための教科書』 著書:今村久美

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左手指全指機能全廃の私から。「障がいがあっても、みんなと同じようにできる」
私は生まれつき、左手指全指機能全廃という障がいを持っています。
どういう障がいかというと、左肘から下の神経がほぼ全廃してしまい、左の手首を曲げたり、手を握ったり、物をつまんだりすることができません。
なので、生まれた時からずっと右手を使って生活しています。
小さい頃の私は、生まれつき左手が使えなかったので、左手は使えないものだと思い、あまりショックを受けることはありませんでした。ゲームと運動が大好きで、よく友達と家でゲームしたり公園で遊んだりしました。
けれど、兄弟がやっていた空手ができないのは、ショックでした。
何か習い事がしたくなって、親と相談して、兄弟がやっていた空手を習い始めましたが、片手だけでは危険ということですぐにやめてしまいました。そのほかのスポーツも大好きでしたが、片手が使えないという理由であきらめたことは多くあります。
空手を続けることはむずかしいとわかったとき、次に手を使わないサッカーをやってみてはどうかと親に提案されました。
サッカーはよくテレビで見ていたし、遊びでたくさんやって楽しかったので興味があり、挑戦することに決めました。最初は少し緊張もありましたが、足をよく使うスポーツなので、片手しか使えない私でもみんなと同じようにプレーすることができました。サッカーは5歳ぐらいから始めて、中学生まで部活などで真剣に取り組みました。
しかし、サッカーでも片手が使えないことで不利な点が2つ見えてきました。
1つ目は、スローインです。コート外にボールが出てしまった時、両手を使ってボールをコート中に投げるので、両手を使えない私は遠くまで投げることができませんでした。
2つ目は接触プレーをする時です。サッカーではボールを敵から奪うときなど、相手と接触する時に、手や腕を上手く使うことが多いので、私だと力負けをしたりすることが多かったです。
それでも基本的には足を使うスポーツなので、みんなと変わらずプレーできることが嬉しくて、長く続けることができました。長く続けることで、不利な点を補うこともできるようになりました。
片手だからという理由で、兄弟がやっていた空手ができなかったり、サッカーでも上を目指すことはあきらめましたが、サッカーを長く続けたことは、大事な思い出です。みんなとサッカーができて、勝敗など同じ経験をすることができました。一生懸命何かを続けることで、片手でもみんなと同じようにできることを学べました。
今の自分でいられるのは、この経験があったからだと思っています。
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痙性斜頸の私から。「首が左側に傾いて、変わった日常」
自分は「ジストニア」の「形成斜頸」という首の曲がる病気です。首が左に傾いてる状態で体も左に曲がっています。
日常でのやりにくい事は、右側にあるものを取ることです。また、道を横断する時に、左右の確認をしようとして、やりにくさを感じます。道を横断する時には、両側が見えるように体の向きを変えて車を確認し、渡っています。
階段を降りる時に一段見落としたり忘れる時があります。今のところケガにはなっていませんが、転倒が怖いので、階段を降りるときは手すりを使って降りています。階段を上ることは難しくないのですが、降りる時は注意して確認しながら降りています。
首が曲がっているせいか、自然と道の左側に寄っている時もありました。自分はまっすぐ歩いていたつもりですが、父親に、左に進んでるよと言われて気づきました。
頭の手術をしたのもあって、これまで出来ていたことの多くが難しくなりました。たまに一瞬、歩く時どうやって歩くのか忘れてしまいそうになります。そのほか生活に必要な基本的なことを多く忘れ、やりにくさを感じる場面が多いです。
病気になる前はできていた車の運転もできなくなり、今の移動の手段は歩くことだけです。田舎なので、歩いて行けるところが少なく、車がないと不便だと感じています。
「形成斜頸」という病気で、やりにくさを感じる場面がたくさんありますが、リハビリをしながら改善できるよう頑張っていきたいと思っています。
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