2024.06.26

療育とは?発達支援との違いや指導法について知ろう!

皆さんは療育という言葉をご存知でしょうか。最近では、発達支援という名称を耳にする機会も増えていますが、この二つの言葉の違いをご存知でしょうか。

この記事では、療育の意味や発達支援との違い、期待される発達促進の領域について説明します。また、療育を提供する機関で実践されている代表的な指導法の概要もご紹介します。お子さんの自立に向けた手段の一つとして、ぜひ知っていただきたいと思います。

 

療育とは

療育とは、医療と教育を表している造語で、もともとは肢体不自由児の自立に向けた並行アプローチの概念でした。しかし現在では、医療行為の有無を問わない広い意味へと変わり、身体障がいや知的障がいの子供、発達障がい等に該当する児童だけでなく、発達に遅れや心配があるお子さん達も療育の対象としています。

療育の提供先は多岐にわたり、医療機関だけでなく、地域の児童発達支援や放課後等デイサービス、私立の施設も含まれます。これらの場所では、運動機能や言語、社会性の向上を目的とした指導が実践されています。お子さんの成長と自立を支援するための重要な手段として、療育の理解を深めていただければ幸いです。

 

療育と発達支援の違い

発達支援は、狭義では療育と同義語として扱われ、発達の向上を目的としています。近年ではインクルージョンの価値も加わり、「長所や意欲を含めて本人の強みを生かす」「本人や家族の意向を尊重する」「地域社会で共生する点を大切にする」といったポイントが重視されています。

児童福祉法と障がい者自立支援法に分けられていた障がい児支援が、平成24年に一本化され、各地で「児童発達支援」が誕生しました。その後、児童発達支援の施設数増加や発達障がいへの関心の高まりとともに、発達支援という名称が広がりを見せています。発達支援には、以下の三つの重要な役割があります。

  • 役割①直接の支援:療育と同様の指導やプログラムを実施します。幼児教育や養護を取り入れたアプローチを用いて、子供たちの発達を支援します。
  • 役割②家族支援:育児に関する不安や資源利用に関する相談を受け付けます。家庭で行える技法や関わり方なども伝達し、家族全体が支援を受けられるようにします。
  • 役割③社会的支援:未就学児施設や学校などとの連携や情報共有を行います。また、インクルージョンやダイバーシティの啓発活動を通じて、地域社会全体での共生を促進します。

これらの役割を通じて、発達支援は子供たちとその家族、そして地域社会全体を支える重要な取り組みとなっています。

出典:療育とは 発達支援との違いや指導法は|DEKIDEKI(デキデキ)こども発達支援

 

療育の提供形態と特徴

個別型の療育

実施時間の目安: 20~60分

取り組みやすい領域: 言語(1対1のコミュニケーションを含む)、摂食、運動機能と動作、リハビリ、概念

個別型の療育では、対象児童に合わせた細分化された指導が可能です。このため、発達の基礎を形成する際に非常に有効です。また、個別に十分な配慮を加えたり、実施時間内でのプログラム調整がしやすいため、不得意な領域やつまづきがある領域への支援に特に効果的です。個別型療育を通じて、子供たちの発達をよりきめ細かくサポートし、基礎的なスキルの向上を目指すことができます。

 

集団型の療育

1プログラムの時間目安: 10分~90分

取り組みやすい領域: 社会性・対人関係、コミュニケーション(複数人でのやり取り)

集団型の療育は、2~4名程度の小集団型と、それ以上の人数で構成される大集団型があります。小集団型では、各児童からすると対象が少数なので、誰に向けて社会性やコミュニケーションを発揮すべきか分かりやすいのが特徴です。

一方、多人数参加の集団型療育では、より一般的な社会状況に近い環境で、社会性や対人スキルの発揮を目指します。これにより、集団の中での役割理解や協調性を育むことができ、実生活での社会的なスキル向上をサポートします。

 

療育において指導する領域

療育において指導する領域には、以下のような重要な側面があります。

 

概念

概念とは、視覚的に分かりやすい色や形、高度な事柄として数や文字など、生活において必要な基本的な認識のことです。大人にとっては学習や経験を通じて蓄積されるものですが、子どもにとっては未学習や未経験からくる理解困難な場合があります。このため、色や形といった視覚的に分かりやすい事柄から始め、数や文字などの高度な概念へと段階的に教えていくことが重要です。

 

運動機能と動作

運動機能と動作には、筋や関節を使った運動が伴います。物を取る、椅子に座る、寝返りを打つなど、多様な動作があり、これらを適切に実行するためには動作の概念形成と運動機能が必要です。療育では、一つ一つの動作を細かく教え、動作を実行するための筋力や柔軟性を育てる訓練を行います。

 

言語・コミュニケーション

言語は社会性や対人関係に大きな影響を与えます。語彙の理解が乏しい場合、約束事を守ることが難しく、表出言語の幅が少ないと明確な意思表示ができず、対人関係でつまづくことがあります。コミュニケーションには、言葉の意図、表情、イントネーション、頷きなどの動作、会話の往復回数などが含まれます。これらのスキルを総合的に育むことが重要です。

 

社会性・対人関係

社会性には、日常生活での「挨拶」や「決まりごと」、困っている人を助ける向社会的行動が含まれます。社会性は非常に高度で、状況に応じて使い分ける能力が求められます。対人関係には、相手の心を推測する「心の理論」が関係しており、コミュニケーションスキルと絡み合います。

 

身体障がい等の児童に対する領域

以下の領域を通じて、子供たちの総合的な発達と自立を支援することが、療育の重要な役割です。

摂食

摂食には、食材の適切な形状についての指導や、口腔機能の向上訓練が含まれます。不適切な食事摂取が続くと、誤嚥などから肺炎を引き起こすこともあるため、注意が必要です。

 

リハビリ

リハビリでは、身体の筋量増加や筋緊張を減らすことを目的とした指導、関節の可動域を広げる訓練などが行われます。障がいの種類によっては、幼少期から拘縮や変形が見られるため、現状を維持するためのリハビリも重要です。

 

療育はいつから始めるの?

療育を始める時期は、可能な限り早期が好ましいとされています。その理由として、養育者へのバックアップが挙げられます。お子さんの発達促進は、身近な存在の助けがあってこそ成立するものです。まずは保護者の方が子育てに関する悩みや不安を和らげ、必要な知識を得ることが重要です。焦らず、少しずつ「お子さんの良き理解者」になってください。

 

早期療育に関する誤解

療育に関する誤った認識として、早期療育の開始は早期から療育の時間を多く確保する意味ではありません。月齢が低い時は、身体機能を十分に考慮し、当事者の発達状態に沿った時間・回数を設定すべきです。お子さんが療育に追われないよう、適切なバランスを保つことが大切です。

 

療育の効果

療育の効果は、個々の子どもによってバラつきが見られ、複数の要因から違いが生じます。以下の要因が療育の効果に影響を与えます。

  • 知的能力の違い:各お子さんの知的能力が異なるため、同じ指導を受けても全員が同じように理解できるとは限りません。個々の理解度に応じた指導が必要です。
  • 身体機能の違い:身体機能も一人ひとり異なるため、適切に理解できても同じ動作を実行できるとは限りません。運動機能に応じた支援が重要です。
  • 発達障がい等の特性:発達障がいなどによる特性次第では、繰り返し指導を受けても身につけづらい領域があります。個々の特性に合わせたアプローチが求められます。

 

日常生活動作の習得

食事動作、衣類の着脱、排泄行為などの日常生活動作は、多くの児童に対して効果が期待されています。これらの動作は、スモールステップを繰り返しながら長期的に習得する傾向があります。重度の障がいを持つ児童の場合、学齢期を含めた長期的な療育が必要です。

 

療育を受ける際のポイント

お子さんが療育を受ける際には、以下の点を確認することが重要です。これらを理解することで、お子さんに最適な療育を受けさせることができます。

  • 期待できる発達促進:療育によってどんな発達促進が期待できるのかを尋ねてください。
  • 効果が上がりづらい領域:療育の効果が上がりづらいことや期待できないことについても説明を受けてください。

療育で行われる指導法の種類

療育では様々な技法を用いて、身体、行動、コミュニケーション、認知等に働きかけ、対象児童の発達を促進します。応用行動分析は用途の範囲が広く、TEACCHの構造化技法は自閉スペクトラム症への環境整備として有名です。 感覚統合療法は身体機能の向上に有効とされ、ソーシャルスキルトレーニングは一般でも使用される技法です。

各提供先では、数種類の技法を取り入れていたり、いくつかを組み合わせて実施しています。それぞれの技法にメリットがある為、対象児童の発達特性を考慮しつつ、有効活用されています。多様な技法の一部を紹介させて頂きます。

 

応用行動分析

応用行動分析(ABA)は、身に付けたい行動の形成や問題行動の軽減に用いられるアプローチで、行動の前後関係を「三項随伴性」として捉えます。応用行動分析では、以下の観点から行動を分析します。

先行刺激(事象) → 行動 → 後続刺激(結果):この三つの要素を観察し、行動のパターンやその後の結果を分析します。これにより、望ましい行動を形成したり、問題行動を軽減するための介入を計画します。

 

行動形成に用いられる技法

  • ① トークンエコノミー法:トークンエコノミー法は、目標とする行動を身に付けるために報酬を使う方法です。子どもにとって魅力的な報酬(例えば好きな物や褒め言葉)を与えることで、目標の行動を増強し、定着させます。
  • ② シェイピング法:シェイピング法は、目標とする行動に近い行動を取った場合に、それを増やすようにして目標行動に近づける方法です。段階的に目標に向かって行動をシェイプしていきます。

 

これらの技法を組み合わせて、子どもの個別のニーズや行動パターンに合わせた支援を行います。応用行動分析は、具体的な行動への介入を通じて、望ましい結果を促進する有効な手法とされています。

 

認知行動療法

認知行動療法(CBT)は、行動療法と認知療法を統合したアプローチで、児童の不安や怒りなどの課題に対処するために広く用いられています。ここでは、認知行動療法で用いられる主な技法について説明します。

  • ① 認知再構築法:認知再構築法は、パターン化した自動的な思考に気付き、それを適応的な認知に変える方法です。児童が自動的に行っている否定的な思考を認識し、それを客観的に見直し、より現実的で建設的な見方に変えることを目指します。
  • ② セルフモニタリング:セルフモニタリングは、児童が自分の感情や行動を自己観察し、把握することを意味します。具体的には、日々の感情や行動を記録し、そのパターンやトリガーを理解することで、自己理解を深めます。
  • ③ 行動活性化:行動活性化は、児童の行動パターンを変化させることで、否定的な認知を変容させる技法です。例えば、楽しい活動や目標に向かって行動することで、自信や喜びを感じ、否定的な思考や感情に対する抑制力を高めます。

 

効果と適応

認知行動療法は、児童が自分の感情や行動について理解し、自己管理を促進することで、不安や怒りなどの問題に対処する効果があります。特に、児童の発達段階に合わせた方法で、自己調整の能力を育成する点で重要です。

 

ポーテージプログラム

ポーテージプログラムは、アメリカで開発された早期教育プログラムで、以下の特徴を持ちます。

  • 個別プログラムの実施: 児童の現在の発達状況に応じた個別のプログラムを設計・実施します。これにより、児童の個々のニーズや発達ペースに合わせた支援が提供されます。
  • 家庭での指導: 養育者が中心となって、家庭での指導が行われます。このアプローチは、家庭環境での学習を強化し、日常生活の中での自然な学びを促進します。
  • 応用行動分析の原理の活用: 応用行動分析(ABA)の原理を基に、行動の評価と介入が行われます。これにより、具体的な行動目標の設定や、行動の変化を促進するための戦略が計画されます。

 

プログラムは、以下の発達領域に焦点を当てており、それぞれの領域ごとに児童の発達を促進するための具体的な行動目標が設定されています。

  • 乳幼児期の発達
  • 社会性
  • 言語
  • 身辺自立
  • 認知
  • 運動

児童の現状を把握するためにはチェックリストが使用され、その後、習得すべき行動目標が明確に定められた「活動カード」を用いて、日常生活の中で実際に指導が行われます。これにより、児童の成長と発達を支援し、家庭での学びの場を活性化することが目的とされています。

 

TEACCHの構造化技法

TEACCH(Treatment and Education of Autistic and related Communication-handicapped Children)は、自閉スペクトラム症(ASD)の当事者とその家族を支援するための総合的なプログラムです。特に、自立した生活を送るための環境構築や地域社会での共生・共働を促進することを目的としています。

 

TEACCHの構造化技法

  • 物理的構造化:活動内容とその実施場所を一致させることで、当事者が目標を達成しやすい環境を整えます。例えば、作業スペースや活動エリアを明確に区切り、それに合わせた必要な道具や材料を配置します。
  • 時間の構造化:個別に時間の流れを文字や写真などの視覚的手がかりで示します。これにより、当事者は日常生活の中での予定やタスクの順序を理解し、自分の行動を予測することができます。
  • 手順の構造化:課題の種類、実施時間、終了時の活動など、課題を明確にした手順書や指示を用意します。これにより、当事者は予測可能で安心感のある環境で課題に取り組むことができます。
  • 課題の組織化:視覚的手がかりを使って、課題の実行方法を明瞭に提示します。例えば、タスクに必要なステップや手順を図表化し、それを当事者が理解しやすい形で提示します。

効果と適応

TEACCHの構造化技法は、ASDの特性を理解し、それに対応した環境を提供することで、当事者の自立や日常生活のスキル向上を促進します。このアプローチは、視覚的支援や予測可能な環境を通じて、当事者が自己管理能力を高め、社会参加を支援することを目指しています。

 

ソーシャルスキルトレーニング

ソーシャルスキルトレーニングは、社会的な技能を習得するためのトレーニングプログラムです。以下は一般的な指導の流れです。

  • 技能の選定:習得したい具体的な社会的技能を選びます。例えば、挨拶の仕方やコミュニケーションの取り方など。
  • 技能の手順を提示:視覚や聴覚を利用して、分かりやすい形で技能の手順を示します。これにより、当事者は理解しやすくなります。
  • 手本を提供:支援者が実際に手本を示し、具体的な行動やコミュニケーションの方法を示して理解を深めます。
  • 実践の設定:実際に練習する場面を設定します。この際、成功体験を積み重ねることで、自信をつけることが目的です。
  • フィードバック:練習した内容について、良かった点を中心にして、改善点も含めて本人にフィードバックを行います。これにより、理解を深めて行動の修正や改善を促します。
  • 一般化:練習した技能を日常生活のさまざまな場面で実践し、一般化します。これにより、社会的な技能を習得し、実生活での適応力を高めることが目標です。

ソーシャルスキルトレーニングは、個々のニーズや能力に合わせて柔軟にアプローチすることが重要であり、成功体験を通じて自己効力感を高めることが目的です。

 

ソーシャルストーリー

ソーシャルストーリーは自閉スペクトラム症の特性を踏まえた、視覚情報として情報を伝えるアプローチです。以下は導入のガイドラインです。

  • 文型の使用:見解文、協力文、指導文、肯定文、調整文のいずれか、または複数を使用します。これにより、情報を理解しやすくします。
  • ストーリーの構成:テーマを明確にする導入部、詳細な説明をする主部、情報をまとめる結論部で構成されます。これにより、論理的な流れで情報を伝えます。
  • 達成の賞賛:少なくとも50%以上は達成を賞賛する内容になります。ポジティブなアプローチを強調し、自信と肯定感を促します。
  • 子どもの疑問に答える:いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのようにという5W1Hに基づいて、子どもの疑問に答えます。情報の明確さと理解を深めます。
  • 人称の使用:一人称または三人称を使用し、二人称は避けます。これにより、当事者や読者がストーリーに共感しやすくします。

 

コミック会話

コミック会話とは、会話内の意図理解に不得意さをみせる人に対して、人物の線画と吹き出しの言葉を書いてコミュニケーションを取る技法で、紙と書くものさえあればどこでも簡易に実践できます。会話を視覚化することで、双方向コミュニケーションが成立しやすくなるだけでなく、順序立てて説明する技能の獲得、他者の気持ちに気付く機会を得られます。

 

拡大・代替コミュニケーション

拡大・代替コミュニケーションとは、話し言葉以外の手段を用いる方法で、以下が代表的です。

  • ①絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS):絵カードの手渡しをコミュニケーションに置き換えることから始めて、語彙拡大や要求伝達等の機能獲得を目的とするシステムです。指導は6つのフェイズから構成されており、コミュニケーションの仕方を知り、そららを不特定場面でおこなえるよう一般化し、更に欲求や質問への受け答えへと広げます。
  • ②音声出力会話補助装置(VOCA):VOCAには録音登録した単語を発する装置と、キーボード入力された文を音声出力する装置があります。扱いやすいを考慮して、シンプルな構造になっているものが多いです。
  • ③シンボル(任意に作られた意味をもつ記号):日本工業規格による「 コミュニケーション支援用絵記号」や、視覚支援シンボル集の「ドロップス」が有名です。現在は、スマートフォンやタブレット等にアプリケーションを入れて利用できるものが増えています。

 

マカトンサイン

マカトンサインとは、イギリスで開発された言語指導方法です。音声・動作サイン・線画シンボルの同時提示を基本としており、聴覚情報だけでなく視覚情報を用いて、言語発達の促進やコミュニケーション手段の習得を目指します。マカトンでは、日常生活に必要な最低限の語彙を330語選び出しており、生活の拡大や発達に合わせて語彙を身に付けます。

 

インリアルアプローチ

インリアルアプローチとは、子どもと大人が相互に反応し合うことで学習とコミュニケーションの発達を促進させます。特徴は、子どもと大人の関わり場面を録画後に分析し、コミュニケーションの成立部分を客観的に評価する点です。良好なアプローチをおこなう際は、以下の技法が用いられます。

  • ①ミラリング:子どもの行動をそのまままねる
  • ②モニタリング:子どもの音声や言葉をそのまままねる
  • ③パラレルトーク:子どもの行動や気持ちを言語化する
  • ④セルフトーク:大人自身の行動や気持ちを言語化する
  • ⑤リフレクティング:子どもの言い誤りを正しく言い直して聞かせる
  • ⑥エキスパンション:子どもの言葉を意味的、文法的に広げて返す
  • ⑦モデリング:子どもに行動や新しい言葉のモデルを示す

 

感覚統合療法

感覚統合療法とは、アメリカの作業療法士によって体系化された理論で、身体状態の感覚を主に扱います。

  • 前庭覚:適切な姿勢・バランス・運動を維持、眼球運動の調整 
  • 固有覚:身体各部の位置や運動を知覚、筋緊張の調整、身体イメージを形成する
  • 触覚:人やものとの距離を感じる、身体位置や部位を知覚
  • 視覚:人やものに視線を向ける眼球運動、視線を向ける時のピント調整機能

 

これらの感覚を調整・改善することで発達促進に繋げます。発達障がいに該当するケースでは、感覚を統合する脳の中枢神経に特殊さがあり、感覚過敏・感覚鈍麻、不器用さを表すことがあります。まずは感覚特徴や運動機能をアセスメントし、対象者の状態に沿ったプログラムを導入することで、運動企画や協調運動等を向上させます。

 

ムーブメント教育・療法

ムーブメント教育・療法とは知覚運動理論家によって体系化されたもので、動き(楽しい軽運動)を通して「からだ」「あたま」「こころ」の包括的な発達援助をおこないます。発達状況を把握するアセスメントも開発されており、運動・感覚、言語、社会性を評価できます。実際の活動は、自主性・自発性を引き出すために音楽や場所等を有効活用し、更にカラーロープ・プレーバンド・ビーンズバック・パラシュート・フランコ・スカーフ・フープ等の遊具を取り入れて展開します。

 

音楽療法

音楽療法とは、音楽の持つ力を通して人の生理・心理・社会・認知状態に作用をもたらし、音楽と人との関わりからQOL(クオリティー・オブ・ライフ)の向上をはかります。心身の発達促進だけでなく、コミュニケーションとしての利用、情緒の安定や問題行動の減少に繋げるアプローチが実践されています。方法としては、楽器演奏や身体動作を伴った表現活動等の能動的なものと、音楽を聴くことでリラクゼーションや瞑想状態をつくる受動的な方法があります。

まとめ

療育と発達支援についての理解を深めることは、お子さんの発達と自立を促進する重要な一歩です。それぞれの特性と効果を考慮し、適切な支援を提供することで、彼らが豊かな生活を送り、社会においても自信を持って活動できるよう支えていくことが求められています。

 

参考

療育とは 発達支援との違いや指導法は|DEKIDEKI(デキデキ)こども発達支援


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