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コラム形式でわかりやすくお届けします。
- 活動・取材レポ
第15回 凸凹村交流会レポート
過去最多16名が参加しました!
本日、第15回「凸凹村」オンライン交流会を開催しました!
今回は、なんと過去最多となる16名が参加!(お写真は終盤のため14名)参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
今回も、健康や仕事、日常生活のことから、障害者を取り巻く社会の課題、福祉制度、これからの働き方まで、幅広いテーマについて意見交換を行いました。
それぞれの経験や考え方を共有することで、自分一人では気づけなかった視点に触れられるのも、凸凹村交流会の魅力です。
近況報告から始まる交流会。それぞれの挑戦を共有
まずは、参加者それぞれの近況報告からスタートしました。
坐骨神経痛で一時的に仕事に支障が出たものの、回復してきたという報告や、毎日3分の筋トレを継続しているというお話がありました。
また、地元のオープンマイクイベントでギターボーカルに初挑戦した方も!久しぶりに緊張を感じながらも、新しいことに挑戦した経験を共有してくれました。
ほかにも、B型就労施設への通所を続けながら、職員やほかの利用者とのコミュニケーションを積極的に取っているという報告や、結婚記念日に夫婦で旅行を楽しんだというお話もありました。
日々の生活の中で頑張っていることや、楽しかった出来事、ちょっとした変化。
一人ひとりの近況を聞くだけでも、それぞれが自分なりの生活を送り、前に進んでいることが伝わってきます。
大きな成果だけでなく、日々の小さな挑戦や変化を共有できることも、交流会の大切な時間です。
オンラインだけじゃない?オフ会開催の可能性
今回は、オンラインでの交流に加えて、実際に顔を合わせる「オフ会」を開催できないかという話題も出ました。実際に参加者同士が会うことで、オンラインとはまた違った交流が生まれるかもしれません。
一方で、オフ会にはさまざまな課題もあります。例えば、交通費などの経済的な負担。遠方からの移動や宿泊が必要になる場合、参加したくても難しい人がいます。また、グループホームの門限がある方や、視覚障害があり、移動に同行者やヘルパーの支援が必要な方もいます。リアルで会うことには魅力がありますが、誰もが同じ条件で参加できるわけではありません。
そこで提案されたのが、オフ会とZoomを組み合わせたハイブリッド開催です。
実際に集まれる人は会場で交流し、遠方の人や移動に制約がある人はオンラインで参加する。こうした方法なら、より多くの人が参加しやすくなるかもしれません。
また、参加者が自主的に地域ごとのオフ会を開催することも歓迎しています。無理なく参加できる方法を考えながら、交流の輪を広げていけたらと思います。
電車やバスで困っている人を見かけたら、どうする?
今回、特に活発な意見交換が行われたのが、公共交通機関での対応についてです。
電車やバスの中で、大きな声を出している人や、周囲が困惑するような行動をしている人を見かけたとき、皆さんはどう対応するでしょうか。
参加者からは、まずは優しく声をかけるという意見や、危険を感じたら距離を取るという意見が出ました。一方で、声の大きさだけでは、その人がどのような状況にあるのか判断できないこともあります。
例えば、聴覚過敏などの特性があり、本人にとっては大きな声を出さずにいることが難しい場合も考えられます。見た目や行動だけで相手の事情を決めつけず、状況を見極めることが大切です。
視覚障害があると、周囲の状況が分からず不安になることも
この話題では、視覚障害のある参加者から、重要な意見が共有されました。
視覚障害があると、周囲で何が起きているのか、誰がどこにいるのかを視覚的に把握できません。そのため、電車内で突然大きな声が聞こえても、何が起きているのか分からず、恐怖を感じることがあります。こうしたとき、周囲の人が状況を説明してくれるだけでも、安心につながる可能性があります。
また、声をかける際には、いきなり身体に触れるのではなく、少し離れたところから声をかけてほしいという要望もありました。
善意であっても、突然身体に触れられると驚いたり、不安を感じたりすることがあります。相手の立場を考え、まずは声で存在を知らせる。それだけでも、支援を必要とする人にとって大きな助けになることがあります。
視覚障害者の日常生活と移動の課題
今回、視覚障害のある参加者からは、日常生活や駅での移動に関する具体的な経験も共有されました。
駅での移動では、点字ブロックや周囲の音、声などが重要な手がかりになります。しかし、駅の工事によって通路や環境が変わったり、普段使っている経路が通れなくなったりすると、移動が難しくなることがあります。特に、道路工事などの事前告知が十分でない場合、視覚障害者にとって危険につながる可能性もあります。
また、駅員がいる場所まで移動すること自体が難しい場合もあります。そこで活用されているのが、駅員から次の駅員へと案内を引き継ぐ方法です。一人の駅員が案内し、必要に応じて次の駅員へ引き継ぐことで、目的の場所まで移動しやすくなります。
一方、駅の無人化や自動化が進むことで、困ったときに駅員へ助けを求めにくくなるという課題も指摘されました。
「困っている人がいたら、声をかける」という選択肢
視覚障害者が困っている場面を見かけても、どう声をかければよいのか分からず、ためらってしまう人もいるかもしれません。今回の交流会では、まずは少し離れた場所から声をかけ、必要であれば状況を説明することが大切だと共有されました。
もちろん、必ずしもすべての人が支援を必要としているわけではありません。だからこそ、一方的に手を引いたり、何も聞かずに身体に触れたりするのではなく、本人の意思を確認することが重要です。
また、Zoomでの交流会についても、視覚障害のある参加者から、誰が話しているのか分かるように発言前に名前を名乗ってほしいという要望がありました。こうした工夫は、視覚障害のある人だけでなく、参加者全員にとって話しやすい環境づくりにつながります。
当たり前だと思っていることも、立場が違えば当たり前ではない。当事者の声を直接聞くことで、初めて気づけることがあります。
B型・A型・一般就労。働き方のステップアップを考える
就労についても、参加者から問いかけがありました。
B型就労から始め、A型就労、そして一般就労へと段階的にステップアップしていくことについて、皆さんはどう考えるでしょうか。
参加者からは、焦らずに少しずつステップアップすることが大切だという意見が出ました。
また、一般就労を目指すにあたっては、体調やスキルを整えてから就職活動を始めたいという考え方も共有されました。障害年金などの制度も含め、自分の生活全体を考えながら働き方を検討することも重要です。
例えば、今すぐ一般就労を目指すのではなく、数年単位で準備を進めるという方法もあります。
大切なのは、周囲と比べて焦ることではなく、自分にとって納得できる働き方を考えることではないでしょうか。B型からA型へ進むことや、一般就労を目指すことだけが正解というわけではありません。
体調や生活環境、本人の希望は一人ひとり異なります。自分に合った働き方を見つけるために、今できることを少しずつ積み重ねていく。そんな考え方を共有できる時間になりました。
「できない」で終わらせず、「できないからどうするか」を考える
今回の交流会で、特に印象的だったテーマの一つが、「できないこと」とどう向き合うかという話題です。
障害のある人がSNSなどで悩みを発信することは、決して悪いことではありません。つらい気持ちを誰かに聞いてほしいときもありますし、同じ経験を持つ人に相談することで、気持ちが楽になることもあります。
一方で、悩みを抱えたまま「自分にはできない」と結論づけてしまうと、新しい可能性を見つける機会を失ってしまうこともあります。
今回、参加者からは、ネガティブな気持ちになること自体を否定するのではなく、そこからどう行動するかが大切だという意見が出ました。
できないことがあっても、工夫できることはある
視覚障害のある参加者からは、同じ病気を持つ人の中に「見えないから何もできない」と考えてしまう人がいることへの問題提起がありました。
もちろん、障害によって実際に難しいことや、どうしても一人ではできないことはあります。無理をして何でもできるようになる必要はありません。ただ、ある方法では難しくても、別の方法ならできることがあるかもしれません。
例えば、料理が難しければ、道具や手順を工夫する。移動が難しければ、支援サービスや別の移動手段を探す。
身体の一部が動かなくなったとしても、残された機能や便利な道具を活用することで、できることが見つかる場合もあります。実際に、神経損傷によって左腕が動かなくなった際も、工夫しながら一人暮らしを続けたという経験がチャットで共有されたり学習障害があっても、ギターを身体で覚えて演奏できるようになったというお話もありました。
こうした経験から伝わってくるのは、「できない」という事実と、「何もできない」という結論は同じではないということです。
助けを求めることも、一つの工夫
ここで大切なのは、何でも一人で頑張らなければならない、という意味ではないことです。
自分でできる方法を探すことも、誰かに相談することも、必要な支援を利用することも、すべて選択肢です。
自分一人では難しいことでも、仲間と一緒ならできるかもしれません。自分では思いつかなかった方法を、ほかの人が知っているかもしれません。
凸凹村が大切にしているのも、まさにこの考え方です。
一人ひとりには得意なこともあれば、苦手なこともあります。誰かの得意なことが、別の誰かの困りごとを解決する手がかりになることもあります。
だからこそ、「できないから仕方ない」で終わらせるのではなく、「できないから、どうしよう?」と考えてみる。その問いかけから、新しい可能性が生まれるのではないでしょうか。
行政や福祉制度の課題。当事者の声を届け続ける
交流会では、行政や福祉制度が抱える課題についても、さまざまな意見が交わされました。
視覚障害のある参加者からは、行政の施策に当事者の視点が十分に反映されていないと感じることや、担当者の人事異動によって継続的な対応が難しくなることがあるという話がありました。また、ガイドヘルパーの不足や、支援を提供する事業所の減少も課題として挙げられました。
制度として支援が用意されていても、実際に利用できなければ、生活上の困難は解消されません。移動支援を必要としていても、利用できるヘルパーが見つからなければ、外出そのものを諦めなければならない場合もあります。
地域の課題は、声を上げることで変わることもある
デマンドタクシーの料金改定によって通勤手段の確保が難しくなったという話や、バス停の位置変更を求めて市役所と約5か月間交渉し、ようやく実現したという経験も共有されました。
こうしたお話から分かるのは、生活に直結する問題であっても、改善には時間と労力がかかる場合があるということです。
一人の声だけでは、なかなか状況が変わらないこともあるでしょう。しかし、当事者が困っていることを具体的に伝え、必要な改善を求め続けることで、少しずつ変化が生まれる可能性があります。
行政や福祉制度については、支援を必要とする人の実情に合っていない部分や、制度上の制約によって十分な支援につながらない部分もあります。だからこそ、制度を利用する人の声を聞き、実際の生活に即した仕組みへと改善していくことが重要です。
今回の交流会でも、それぞれが経験してきた困りごとを共有することで、社会の仕組みについて考える機会になりました。
もっと話しやすい交流会にするために
参加者が16名となり、交流会が広がってきたからこそ、運営方法についても意見が出ました。
参加者からは、発言前に一声かけることや、結論から話すこと、内容をコンパクトにまとめることや、話したいことを頭の中で整理してから発言すると、ほかの人にも伝わりやすくなるという意見もありました。
交流会では、一人ひとりが自分の経験や考えを自由に話せることが大切です。一方で、特定の人の発言が長くなると、ほかの参加者が話す時間が少なくなってしまうこともあります。
みんなが気持ちよく参加できるようにするためには、話す人だけでなく、聞く人のことも考える必要があります。
今後の運営について
今後の改善案として、次のような提案が出ました。
発言する前に一声かけ、名前を名乗る
結論から話し、できるだけ簡潔に伝える
Zoomのブレイクアウトルーム機能を使い、みんなが話せる機会を設ける
特に、発言前に名前を名乗ることは、視覚障害のある参加者にとって、誰が話しているのかを把握するために重要な工夫です。
運営側からも、発言ルールを交流会の冒頭で説明することや、基本は1時間としつつ、状況に応じて延長すること、途中退出も自由であることなどが共有しました。ブレイクアウトルームの活用についても、今後の導入を検討していきます。
参加者が増えることはうれしいことですが、人数が増えても、一人ひとりが安心して参加できる場でありたいと考えています。皆さんからいただいた意見を参考にしながら、より参加しやすい交流会を目指していきます。
それぞれの経験を持ち寄り、新しい気づきにつなげる
今回の第15回凸凹村オンライン交流会には、過去最多となる16名が参加してくださいました。
健康や仕事、日常生活の話から、公共交通機関での支援、視覚障害者の移動の課題、就労のステップアップ、行政や福祉制度の問題まで、本当に幅広い話題が共有されました。
参加者の経験や考え方は、それぞれ異なります。
だからこそ、自分にとって当たり前だったことが、誰かにとっては新しい発見になることがあります。自分が困っていることについて、ほかの人の経験から解決のヒントを得られることもあります。
障害があるからといって、誰かに一方的に支援してもらうだけの存在ではありません。自分の経験を共有することで、誰かの役に立てることもあります。
そして、自分一人では難しいことも、仲間と一緒なら解決の糸口を見つけられるかもしれません。凸凹村では、そうしたつながりを大切にしています。
「できないから諦める」のではなく、「できないからどうするか」を一緒に考える。それぞれの凸凹を持ち寄り、お互いの力を生かしていく。
そんな場所であり続けたいと思っています。
今回参加してくださった皆さん、ありがとうございました!
凸凹村交流会に参加してみませんか?
凸凹村交流会は、障害のある当事者同士が、日々の出来事や悩み、挑戦したいことなどを気軽に共有できるオンライン交流会です。
特別な準備は必要ありません。
聴くだけの参加もOK
顔出しなしでもOK
チャットでの参加もOK
日常のちょっとした出来事を話すだけでもOK
うまく話せなくても、話題がなくても大丈夫です!
ほかの人の話を聞いているだけでも、新しい気づきがあるかもしれません。一人では解決できないことも、仲間となら解決の糸口が見つかるかもしれません。
興味のある方は、ぜひ次回の凸凹村交流会にご参加ください!
「やってみたい」を一人で終わらせない。皆さんと一緒に、少しずつ可能性を広げていけたらうれしいです。
交流会のお知らせはこちらで随時投稿しています。
・凸凹村雑談村・凸凹村公式Facebook
- 活動・取材レポ
車いすユーザーのためのお出かけ安心ガイドブックが完成!
車いすユーザーの「出かけてみたい!」を応援するガイドブック
このたび、凸凹村で作成を進めていた「車いすユーザーのためのお出かけ安心ガイドブック」が完成しました!
完成までには2年以上の時間がかかりましたが、多くの方にご協力いただき、ようやく形にすることができました。
制作に関わってくださった皆さま、本当にありがとうございます。
今回のガイドブックには、車いすユーザーの方が安心してお出かけするための情報を届けたい、外出への不安を少しでも減らしたい、そして「行ってみたい!」「出かけてみよう!」という気持ちを後押ししたい、という思いが込められています。
お出かけは、単に目的地へ移動することだけではありません。
新しい景色を見ること、人と出会うこと、好きな場所へ行くこと、自分の世界を広げることにもつながります。
一方で、車いすを利用している方にとっては、移動や施設の設備、現地での対応など、さまざまな不安が外出のハードルになることがあります。
このガイドブックが、そんな不安を少しでも和らげ、誰かの新しい一歩につながればうれしいです。
ぜひ、さまざまな場所で活用してください!
私たちは、このガイドブックを作って終わりにしたいわけではありません。
本当に大切なのは、必要としている方に届き、実際に活用していただくことです。
そのため、車いすユーザーご本人はもちろん、ご家族や支援者の皆さまにも、ぜひご覧いただきたいと思っています。
また、次のような方々にも活用していただけたらうれしいです。
自治体の皆さま:地域のバリアフリーや外出支援について考える際の参考資料として
障害者団体・当事者団体の皆さま:会員の方々への情報提供や、交流・啓発活動の資料として
福祉施設・支援機関の皆さま:利用者の外出支援や、職員研修の参考資料として
学校・教育関係者の皆さま:障害やバリアフリーについて学ぶ機会の一つとして
企業・店舗の皆さま:誰もが利用しやすい環境づくりについて考えるきっかけとして
もちろん、これらに限りません。
「この人に役立ちそう」「この場所で紹介したら必要な人に届きそう」と思っていただけたら、ぜひご活用ください。
拡散・共有にもご協力をお願いします!
ガイドブックを必要としている方に届けるためには、より多くの方に存在を知っていただくことが大切です。
そこで、皆さまにお願いがあります。
ぜひ、ガイドブックの拡散・共有にご協力いただけないでしょうか?
SNSで紹介していただくことはもちろん、ご家族やご友人、職場の方、所属する団体や関係機関などへの共有も大歓迎です。
市議会議員の方や自治体の担当者、障害者団体の関係者など、地域の取り組みや情報発信に関わる方々にも、ぜひ知っていただきたいと考えています。
一人の方が紹介してくださることで、その先にいる誰かへ情報が届くかもしれません。
そして、その情報が誰かの「出かけてみたい!」につながるかもしれません。
大きな取り組みでなくても構いません。
SNSでシェアする、知り合いにURLを送る、所属する施設や団体で紹介する。
そんな小さな行動の積み重ねが、必要な人に情報を届ける力になります。
ガイドブックの利用について
より多くの方に活用していただけるよう、非営利目的での利用を歓迎しています。
例えば、次のような使い方が可能です。
SNSでの紹介・シェア、URLの共有
内容を改変しない形での転載・複製
印刷しての無料配布
自治体・福祉施設・学校・企業などでの研修や啓発活動
ご利用の際は、出典として「車いすユーザーのためのお出かけ安心ガイドブック(凸凹村)」と明記してください。
なお、営利目的での利用や、内容の改変・編集はご遠慮いただいております。その他の利用については、事前にご相談ください。
また、第三者が権利を有する写真・イラスト・文章などについては、それぞれの利用条件をご確認ください。
実際のお出かけにあたっては、施設や設備などの最新情報もあわせてご確認ください。
【ガイドブックはこちら】
https://drive.google.com/drive/folders/1wk7HZgfpaVSRsaDq7kXzAjTP1CegcdYg?usp=sharing
誰もが安心してお出かけできる社会へ
凸凹村では、一人では難しいことでも、仲間と一緒なら挑戦できることがあると考えています。
今回のガイドブックも、作成して終わりではなく、多くの方に届け、活用していただくことで、初めてその価値が広がっていくものだと思っています。
車いすユーザーの方が、行きたい場所へ行き、会いたい人に会い、自分らしく過ごせる。
そんな当たり前の選択肢を、少しずつ増やしていきたいです。
このガイドブックが、誰かの外出への不安を和らげ、新しい一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
ぜひ、ガイドブックをご覧ください。そして、役立ちそうな方や団体、施設などにもご紹介いただけたらうれしいです。
あなたのシェアが、誰かの「出かけてみたい!」につながるかもしれません。
皆さまのご協力を、どうぞよろしくお願いいたします!
■協力一般社団法人Ayumihttps://www.facebook.com/ayumi20210810/mentions/一般社団法人Ayumi 代表理事 山口広登さんhttps://www.facebook.com/profile.php?id=100009803437987バリアフリー情報サイト「ふらっと。」https://the-ayumi.jp/ja/media/群馬バリアフリー観光情報局ココフリ群馬http://www.gunmamagic.sakura.ne.jp/kokofurigunma/ココフリ群馬 代表 木暮奈央さんhttps://www.facebook.com/nao.kigure/?locale=ja_JP
- 活動・取材レポ
第14回 凸凹村交流会レポート
身近な悩みから「障がい者と社会の分断」まで
9月26日、第14回凸凹村交流会を開催しました!
今月は21日に続いて、今回が2回目の交流会です。
凸凹村交流会は、障害を「できないこと」や「ネガティブなもの」として捉えるのではなく、障害があるからこそ感じる悩みや困りごとを、みんなで話しながら解決していくことを大切にしています。
今回も、日常生活のちょっとした悩みから、障害者と社会の分断、インクルーシブ、障害者手帳、カスタマーハラスメント、そして「働く」ということまで、さまざまなテーマについて話が広がりました。
今回は自己紹介を短めに、自由に話せる時間を長く
今回は顔見知りのメンバーが多かったこともあり、最初の自己紹介は簡略化。
サムライブルー41号さんから「話したい人が自分から手を挙げるような自己申告制にしてはどうか」という提案もあり、近況報告や相談したいことがある人が、それぞれのタイミングで話すスタイルで進めました。
もちろん
聞くだけの参加もOK
途中入退室もOK
話したくないことは話さなくてOK
自分と違う意見が出ても、まずは受け止める
という、凸凹村交流会ならではのスタイルは今回も変わりません。
「何か話さなければ」と無理をするのではなく、その人が参加しやすい形で関われることを大切にしています。
「水を飲めばいい」だけではない?ドライマウスの悩み
最初に話題になったのは、清水謙太郎さんからのドライマウス(口の乾き)についての相談でした。
緊張する場面や慣れない場所、苦手な匂いなど、さまざまな要因で口が乾いてしまい、それが吐き気につながることがあるそうです。
相談員さんに相談した際には「水を飲めばいい」と言われたものの、水を飲み続ければトイレが近くなってしまうという別の悩みもあります。
そこで参加者から、いろいろなアイデアが出ました。
飴を舐めたり、ガムを噛んだりして唾液の分泌を促す方法。口の中で舌を回して、唾液を出しやすくする方法。歯医者勤務の経験がある私からは、耳の後ろにある唾液腺をマッサージする方法や、ドライマウス向けのうがい薬についても紹介しました。
チャットからも「口をゆすぐ」「口腔ケアをする」といった意見が出ました。
一つの悩みに対して、一人が答えを出すのではなく、参加者それぞれが「自分はこうしている」「こういう方法もあるかも」と経験を持ち寄る。
こうした情報交換ができるのも、凸凹村交流会の面白いところです。
清水さんは、以前夏場に飴を舐めていたことを思い出し、改めて試してみることに。次回の交流会では、その後どうだったのかを聞けるかもしれません。
※今回出た対処法は参加者の体験や提案であり、症状が続く場合などは医療機関や専門家への相談も大切です。
「障害者と社会は分断されている?」から始まった議論
今回、特に盛り上がったのが、障害者と社会の分断、そしてインクルーシブについての話でした。
光さんから、
「障害者同士の人間関係はできていても、障害福祉の枠を一歩出たところで一般社会との人間関係を築くことが難しい人も多いのではないか」
という問題提起がありました。
自身はSNSやギターなどを通じて、障害の有無に関係なく人とのつながりを広げているそうです。
そこから
「障害者同士のコミュニティをどう活かしていくか」「障害のない人たちとのつながりをどう作っていくか」「そもそも、なぜ障害者と健常者という分け方があるのか」
と、話はどんどん広がっていきました。
サムライブルー41号さんからは「障害を持っているからこそできることもある」という話がありました。
障害者同士のコミュニティには、障害があるからこそ共有できる経験や感覚があります。このコミュニティを「閉じた場所」と考えるのではなく、そこで得た経験やつながりを社会へ持っていく。
そんな考え方も共有されました。
私からは、特別支援学校と一般の学校が分かれていることなどを例に挙げながら、「障害者と社会の分断は本人たちだけの問題ではないのではないか」という話も。
一方で、幼い頃から地域の学校に通い、障害の有無をあまり意識せず「みんな友達」という感覚で過ごしてきたという経験も共有されました。
「障害がある人とない人」という線引きを意識する前に、人と人として出会える環境があれば見え方は変わるのかもしれません。
これは今回の交流会だけで答えが出るような簡単な問題ではありません。だからこそ、これからも考え続けたいテーマです。
スマホやAIは「分断するもの」なのか「つなぐもの」なのか
さらに話は、スマートフォンやAIにも広がりました。
サムライブルー41号さんが駅前で困っている男性を助けた経験から、「周囲には人がたくさんいたのに、誰も動かなかった」という話が出ました。
そこから、スマートフォンやAIが人と人との距離を遠ざけることがあるのではないか、という議論に。
一方で、光さんからは「スマートフォンがあったからこそ、ギターを通じた新しい人とのつながりが生まれた」という話もありました。
つまり、スマホやSNS、AIそのものが良い・悪いというより、私たちがどう使うのかが重要なのかもしれません。
便利な道具に「使われる」のではなく、自分の目的のために「使いこなす」。そして最後は自分の頭で考え、自分で判断する。これは今回の交流会全体を通じて、何度も出てきた大切なテーマでした。
障害者手帳を「どう活用する?」体験談も
障害者手帳についても参加者それぞれの経験が共有されました。
久智さんは、自身が軽度知的障害と分かった経緯について話してくれました。
20歳で陸上自衛隊に入隊し、約6年間勤務。その後、テレビ番組をきっかけに自分自身に当てはまるものがあると感じ、親に確認したことから障害が分かっていったそうです。
そして、療育手帳を取得したことで利用できる交通機関の割引や、携帯電話に関するメリットなどについても紹介。
一方で、手帳を取得した当初は「障害者手帳を持つことが嫌だった」という参加者の経験もありました。
障害が分かることや、手帳を持つことに抵抗を感じる人は決して少なくありません。それでも、実際に取得してみると「持っていて良かった」と感じる人もいる。こうした実体験を直接聞けることも、交流会ならではだと感じます。
「止めたい。でも、止められない」ジレンマ
後半では、少し考えさせられる話題も。
サムライブルー41号さんが、カフェで店員に強く謝罪を求める男性を見かけた経験を話してくれました。
さらに、その矛先が制止に入った外国人女性に向いたものの、一緒にいた人が恐怖を感じていたため、介入することができなかったそうです。
「自分一人だったら止めに入っていた。でも、誰かと一緒にいるとその人の安全も考えなければならない」
この葛藤について、参加者からさまざまな意見が出ました。
私からは、もし自分が一人なら止めに入ると思う一方、パートナーなど同伴者がいて、相手が逆上する可能性があるなら警察への連絡を促すと思う、と発言。
チャットからは「何を守るかによって行動が変わる」という意見もありました。
「助けたい」という気持ちだけでは解決できない場面があります。自分自身や一緒にいる人の安全も考えなければなりません。
それでも私は、
「止めに入りたいと思っていても、状況によって止められないこと」と、「最初から関わる気がないこと」は大きく違うのではないかと感じました。
正解が一つではないからこそ、こうしたテーマについて安心して話し合える場所が必要だと思います。
「働く」は、身近な人を楽にすることから?
最後に、とても印象的だったのが「働く」という言葉についての話です。
サムライブルー41号さんから「働く=傍(はた)を楽にする」という考え方が紹介されました。
自分の身近にいる人を少し楽にする。困っている人を助ける。落ちているゴミを拾う。誰かに優しい言葉をかける。
そんな小さな行動も、誰かの負担を減らしたり、誰かを幸せにしたりすることにつながります。
水たまりに石を投げると、そこから波紋が広がっていくように。まずは自分のすぐそばにいる人を大切にする。その小さな行動が積み重なれば、やがて社会全体にも影響していくのではないか。
今回の交流会の最後に、そんな温かい考えが共有されました。
一人では答えが出ないことも、みんなで話すと見えてくる
今回の交流会では、ドライマウスという身近な悩みから、「障害者と社会の分断」という大きなテーマまで、本当にさまざまな話が出ました。
すぐに答えが出たものもあれば、今回だけでは解決できなかったものもあります。
でも、凸凹村交流会では、それでいいと思っています。
「これが正解」と決めるのではなく、「自分はこう思う」「私はこういう経験をした」「こんな方法もあるかもしれない」と、それぞれの経験や考えを持ち寄る。
一人では思いつかなかったことを、誰かの言葉から考えてみる。そして、次に自分が何かをやってみる。それが凸凹村交流会の大切な時間です。
今回、ドライマウスについて話してくれた清水さんは、実際に提案された方法を試してみることになりました。次回の交流会では、その結果も聞けるかもしれません。
そして、今回話し合った「障害者と社会の分断」や「人を助けるとはどういうことか」というテーマも、これから引き続き考えていきたいと思います。
一人ではできないことも、仲間とならできる。そんな時間を、これからも凸凹村で作っていきます。
今回の交流会について
今回の交流会では、録画動画を公開することについて参加者の皆さんから同意をいただきました!
動画は編集が終わり次第凸凹村Youtubeチャンネルで公開予定です。
また、来月の交流会の日程についてもアンケートを実施しています。
次回も
「聞くだけ」「一言だけ」「チャットだけ」「途中から参加」「途中で退出」
どんな参加の仕方でも大丈夫です!話したいことがある人も、ただ誰かの話を聞きたい人も。それぞれのペースで参加できるのが凸凹村交流会です。また次回、みんなでお話ししましょう!
交流会のお知らせはこちらで随時投稿しています。
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- 活動・取材レポ
第13回 凸凹村交流会レポート
9月21日(月祝)、第13回目となる凸凹村交流会を開催しました😊
今回は、これまでの土曜日開催とは少し変えて、祝日に開催!
今回も、自己紹介や近況報告から始まり、障害福祉サービスについて感じていること、仕事や趣味の話、これからやってみたいことなど、さまざまな話題が飛び交いました。
そして今回は特に「自分の人生を、自分でどうしていく?」というテーマにつながる話が多かったように感じます。
まずは自己紹介からスタート!
それぞれの「今」を共有
交流会では、まず参加者それぞれが自己紹介。
住んでいる地域や障害についてだけではなく、
最近始めたこと
趣味や好きなもの
仕事や福祉サービスの利用状況
最近あった出来事
など、それぞれの「今」を話してもらいました。
農業の仕事を始めた人、音楽活動を続けている人、久しぶりに外出できた人、福祉の仕事をしている人など、参加者の生活は本当にさまざま。
オンラインでの交流だからこそ、普段ならなかなか出会えない地域の人とも気軽に話すことができます。
大雨の話から、旅行やグルメの話まで
この日は参加者の住んでいる地域で大雨の影響もあり、天候についての話も出ました。「大丈夫だった?」という確認から始まり、そこから旅行や食べ物の話へ。
特に盛り上がったのが、静岡の人気ハンバーグ店「さわやか」の話です🍴
混雑しやすい時間帯や店舗、待ち時間を確認する方法、おすすめの食べ方など、実際に行ったことがある参加者からさまざまな情報が共有されました。
こうした何気ない雑談も、凸凹村交流会の大切な時間です。
障害福祉サービスについて考える
「支援員の質」について、それぞれの経験を共有
今回、大きな話題になったのが、A型・B型事業所などの障害福祉サービスについてです。
「支援員との関係で困ったことがある」「もっと利用者の話を聞いてほしい」「職員によって対応に差を感じる」
など、参加者自身が経験してきたことをもとに、さまざまな意見が出ました。
一方で、支援員側の人材不足や教育、職場環境などについても話が広がりました。
利用者から見える課題だけではなく、支援する側が抱えている課題にも目を向けることで、単純に「支援員が悪い」「利用者が悪い」と決めつけるのではなく、
なぜ、こうした状況が起きているのだろう?
と考える時間になりました。
「自分に合った環境」を探すことも大切
また、A型・B型事業所の体験や通所方法、仕事中の身体のケアなど、実際の生活に関わる情報交換も行われました。
「こういう場合はどうしている?」
という質問に対して、参加者が自分の経験をもとに答えていきます。
専門家から一方的に教えてもらうのではなく、実際に経験している人同士だからこそ共有できる情報がある。
これも凸凹村交流会の面白さの一つです。
「誰かがやる」ではなく「自分はどうする?」
自分の意志で一歩踏み出す
今回、特に印象的だったのが、「自分自身の行動や意志」についての話です。
障害があると、周りから「支援してもらう側」と見られることがあります。
もちろん、必要な支援を受けることは大切です。でも、それと同時に、
「自分は何をしたいのか?」「自分には何ができるのか?」
を考えて、自分から動くこともできます。
参加者からは、音楽活動を続けながら、障害があっても挑戦できることを伝えていきたいという話や、クラウドファンディングなど新しいことに挑戦してみたいという話も出ました。
また「誰かがやっているから自分もやる」ではなく「自分はどうする?」
と考えることが大切なのではないか、という意見も。
正解は一つじゃない
もちろん、「自分から行動する」といっても、全員が同じことをする必要はありません。
仕事を頑張る人もいれば、趣味を楽しむ人もいる。誰かを応援する人もいれば、まずは自分の生活を整える人もいる。
大切なのは、誰かと比べて「できている・できていない」と決めることではなく、自分はどうしたいのかを、自分自身で考えてみること。
今回の交流会では、そんなことを改めて考える時間になりました。
「夜の交流会」も企画中!
今回の交流会では、夜の交流会をやってみては?というアイデアも出ました🌙
普段の昼間の交流会とは少し雰囲気を変えて、夜の時間にゆっくり話す交流会。仕事や生活が落ち着いた時間に参加できる場があっても面白そうです。
開始時間なども含め、今後企画を検討していきたいと思います。
「こんな交流会があったら参加してみたい!」というアイデアがあれば、ぜひ教えてください😊
障がい当事者のみが参加できる凸凹村
「もっと深い話をしてみたい」「同じような経験をしている人と話したい」「やってみたいことを誰かと一緒に考えたい」
そんなときに、交流会とはまた違った形でつながることができる場所それが凸凹村です。
月10円から参加できるので、興味のある方はぜひ覗いてみてください!
第13回を終えて
今回で13回目となった凸凹村交流会。
皆勤賞の方もいれば、初めて参加する人もいます。話すのが得意な人もいれば、聞くことを中心に参加する人もいます。
それでも「同じ場所に集まって、いろんな人の話を聞く」ことで、新しい考え方に出会うことができます。
凸凹村交流会では、無理に話す必要はありません。
聞くだけでもOK。一言だけでもOK。途中参加・途中退出もOK。話したくないことを話す必要もありません。
「ちょっと参加してみようかな」くらいの気持ちで参加できる場所を、これからも作っていきたいと思います😊
次回の開催日についても、参加者の皆さんの意見を聞きながら決めていく予定です。
一人ではできないことも、仲間とならできる。そんなきっかけの一つになる交流会を、これからも続けていきます🌱
交流会のお知らせはこちらで随時投稿しています。
・凸凹村雑談村・凸凹村公式Facebook
- 暮らし・生活
席の譲り合いを革命する「オタスケニャー」
座りたいけど言えない、譲りたいけど言えない
公共交通機関を利用しているとき、「座りたいけれど、誰かに声をかけるのは難しい」「席を譲ってあげたいけれど、誰に譲ればいいのか分からない」そんな経験はないでしょうか。
9月22日、「席を譲ってほしい人」と「席を譲れる人」をつなぐアプリ「オタスケニャー」の説明会を開催しました。
今回の説明会では、オタスケニャーを開発している塩谷賢作さんから、アプリの仕組みや現在の開発状況について説明していただき、参加者同士で「なぜ席の譲り合いがうまくいかないのか」「どうすれば多くの人に使ってもらえるのか」などについて意見を交わしました。
オタスケニャーは、現在Android版のベータ版が開発されている段階で、まだ一般公開前のアプリです。
だからこそ、今回の説明会では「アプリを紹介する」というだけではなく、これからどう育てていくのかを一緒に考える時間にもなりました。
「席を譲ってほしい」と言うことのハードル
「席を譲ってください」と周囲に声をかけることは、どうしてもハードルがあります。
「自分の障害や体調について説明しなければならないかもしれない」「大げさだと思われないだろうか」「本当に譲ってもらっていいのだろうか」
そんなことを考えてしまうと、結局何も言えずに立ったまま過ごしてしまうこともあります。
参加者からもさまざまな体験談が
今回の参加者からも似たような経験が聞かれました。
ある方は、疲れていたり腰が痛かったりして「座りたい」と思うことはあるものの、「みんな座りたいよな」と考えて我慢したり、次の電車を待ったりして対応しているとのことでした。
またある方は、ヘルプマークを身につけていて、若い人のほうが席を譲ってくれることが多いが、一方で、バスなどでは「お年寄りに席を譲る」という意識が強く、若く見える自分には席を譲ってもらえないこともあるそうです。
また、座っているときにヘルプマークが服などに隠れてしまうと、周囲から状況を理解してもらえず、なぜお年寄りに席を譲らないのかと、威圧的な態度を取られてしまった経験も語られました。
また別の方からも、ヘルプマークをつけて立っていても、なかなか席を譲ってもらえないという経験が共有されました。
その一方で、一度だけ中年男性が席を譲ってくれたことがあり、そのときはとても嬉しかったという話もありました。
こうした体験談から見えてきたのは、席を譲ってほしくても、「席を譲ってください」と声をかけられる人は多くないということでした。
ヘルプマークだけでは伝わらない「何をしてほしいのか」
ヘルプマークが伝えること、伝えられないこと
では、なぜ席の譲り合いがうまくいかないのでしょうか。今回の説明会では、その原因についても話し合いました。
ヘルプマークは、「配慮や援助を必要としている人が身につけるもの」ということを周囲に伝えるための大切なツールです。
しかし、ヘルプマークを見ただけでは「席を譲ってほしい」「少し助けてほしい」「声をかけてほしい」など、具体的に何を求めているのかまでは分かりません。
「譲りたい側」にも迷いがある
一方、席を譲りたい側にも「この人は座りたいのかな?」「声をかけても大丈夫かな?」「自分から声をかけて、嫌な思いをさせたらどうしよう」という迷いがあります。
さらに、公共交通機関では多くの人がスマートフォンを見ていたり、周囲を気にせず過ごしていたりします。
「席を必要としている人」と「席を譲れる人」が同じ車内にいたとしても、お互いがその存在に気づけるとは限りません。
必要なのは「伝える仕組み」
つまり、そこには「譲る気持ちがない」という問題だけではなく「必要としている人」と「譲れる人」をつなぐ仕組みがないという問題があります。
オタスケニャーは、まさにこの部分にアプローチするために開発されています。
両者をつなぐオタスケニャー
2つの役割でシンプルにマッチング
オタスケニャーには、大きく分けて2つの役割があります。
ひとつは「タスケテさん」。これは、今「席を譲ってほしい」と思っている人です。もうひとつは「オタスケさん」。こちらは、「今なら席を譲れる」という人です。
タスケテさんがアプリ上で席を譲ってほしいという操作をすると、周囲にいるオタスケさんに通知が届きます。
同じ番号を見せ合うだけ
そして、両方がマッチングすると双方の画面には同じ番号が表示されます。
たとえば、タスケテさんの画面に「123」、オタスケさんの画面にも「123」と表示される、といった仕組みです。
同じ番号が表示されていることを確認すれば、相手を特定することができます。
つまり「席を譲ってほしいです」「あなたに席を譲ります」と、直接声をかけなくても、お互いに意思を確認できるわけです。
理由を説明しなくても使える
オタスケニャーの特徴は、シンプルな操作で席の譲り合いを実現できることです。
そして、もうひとつ大きな特徴があります。それは、障害の有無に関係なく、誰でも利用できるということです。
そう、オタスケニャーは障害がある人だけのアプリではないんです。
妊娠している人、高齢者、けがをしている人、体調が悪い人、疲れている人など、席を必要とする理由を問わず利用できます。
障害名や年齢、性別などの登録も必要ありませんし、「なぜ席を譲ってほしいのか」を説明する必要もありません。
障害の有無に関係なく、誰でも使えるアプリへ
「障害者向け」から「みんなが使えるもの」へ
これは、オタスケニャーが当初の「障害のある人のための仕組み」から、「誰でも使える仕組み」へと考え方を広げてきた結果でもあります。
席を必要とする理由は、人によってさまざまです。外から見ただけでは分からない事情を抱えている人もいます。
だからこそ、「この人は障害者だから」「この人は高齢者だから」といった属性で判断するのではなく、
今、席を必要としている人と、今、席を譲れる人をつなぐ。
それがオタスケニャーの考え方です。
誰もが「タスケテさん」にも「オタスケさん」にもなれる
今日は席を必要としているけれど、別の日には誰かに席を譲れる。そんなことも当然あります。
「助ける人」と「助けられる人」を固定するのではなく、そのときの状況によって誰もがどちらにもなれる。
オタスケニャーは、そんな使い方ができる設計になっています。
現在はまだベータ版。一般公開に向けて開発中
現在使えるのはAndroidでのテスト版のみ
説明会では、参加者から「オタスケニャーはどこからダウンロードできますか?」という質問もありました。
実は、現時点ではまだ一般公開されていません。
現在存在しているのはAndroid版のベータ版で、アプリストアから誰でも自由にダウンロードできる状態ではありません。
テスト版は開発者からインストールファイルを直接もらう形式となっています。
これから必要なのは「実際に使ってもらうこと」
そのため、現在は「完成したアプリを広く使ってもらう」という段階ではなく、実際に使ってもらい、フィードバックを集めながら改善していく段階にあります。
今後は、団体やグループ単位でテストに協力してもらう機会を増やしていくことも課題となっています。
「良いアプリ」だけではいけない理由
利用者が増えて初めて成立する仕組み
今回の説明会では、アプリそのものだけでなく、「どうやって普及させるのか」という話も大きなテーマになりました。
オタスケニャーは、「席を譲れる人」と「席を譲ってほしい人」の両方が利用して初めて機能する仕組みです。どちらか一方だけが増えても、マッチングは成立しません。
そのため、アプリの完成だけではなく、「知っている人を増やすこと」が重要になります。
普及を支える人材も必要
今回の参加者から、エンジニアリングと普及活動では必要な能力が異なるため、アプリを広める部分をサポートする人材が必要ではないかという意見が出ました。
まずは「オタスケニャーというものがある」と知ってもらう。そのうえで、実際に使ってみたいと思ってもらう。
そのための情報発信やサポート体制も、これから整えていく必要があります。
これからのオタスケニャー
まだまだ解決していく課題がある
今回の説明会を通して見えてきたのは、オタスケニャーにはまだまだ開発・普及の課題があるということです。
現在はAndroid版のベータ版のみ。iOSユーザーはまだテストに参加できません。テスト版のインストールにも手間がかかります。テストに協力してくれる団体やグループも、これから探していく必要があり、さらに、外部に紹介するための素材も整備途中です。
一方で、今回説明会をしたからこそ、こうした課題を一つずつ具体化することができました。
参加者から寄せられた具体的な提案
参加者から
・定期的に説明会を開催する・アプリのUIやスクリーンショットを公開する・紹介動画を作る・漫画などの紹介素材を活用する・口コミやSNSで知っている人を増やす・テストに協力できる団体を探す
といった具体的な提案が寄せられました。
アプリが公開された際には、参加者がSNSでシェアしたり、知人に紹介したりすることについて協力の声が上がっています。
「譲りたい」と「譲ってほしい」を、もっと簡単につなぐために
「善意」だけに頼らない仕組み
公共交通機関で席を譲る。
言葉にすると、とても簡単なことのように感じます。でも実際には、
「譲ってほしいけど言えない」「譲りたいけど、誰に声をかければいいか分からない」「相手が困っているのか判断できない」
という、双方の迷いがあります。
その迷いを「善意」だけで解決するのではなく、仕組みでつなごうとしているのがオタスケニャーです。
もちろん、まだ開発途中です。これから実際に使ってもらう中で、さまざまな課題や改善点も見つかっていくでしょう。
だからこそ、今回のような説明会や意見交換の場が重要になります。
みんなで育てていくアプリへ
「こんな場面で使いたい」「ここが分かりにくい」「こうしたらもっと使いやすいのでは?」
そんな一つひとつの声が、これからのオタスケニャーを形づくっていきます。
現在は、一般公開に向けた準備とテストの段階です。
今後も説明会や情報発信を通じて、オタスケニャーのことを知ってもらい、実際に使ってみたい人、開発に協力したい人、普及を手伝いたい人を増やしていくことが目標です。
「席を譲りたい人」と「席を譲れる人」がつながる社会へ
「席を譲ってほしい人」と「席を譲れる人」。
そんな人たちが、もっと自然につながる社会へ。
オタスケニャーは、そのための新しい選択肢を広めるべくこれからも活動を続けていきます。
- 活動・取材レポ
【活動報告】第44回 募金プロジェクト
9月18日(金)スマーク伊勢崎で募金活動を行いました!
9月18日(金)、スマーク伊勢崎にて、凸凹村募金プロジェクトの活動を行いました!
ご協力くださった皆さま、本当にありがとうございました😊
今回は活動の様子も撮影しました!
今回は、募金活動の様子を撮影することもできました📹
これまではなかなか撮影まで手が回らないこともありましたが、実際にどんな場所で、どんな雰囲気で募金活動をしているのかをより多くの方に知っていただける機会になりそうです。
撮影した動画は、時間を見ながら編集して、後日投稿したいと思います。
「募金活動って、実際にはどんなことをしているんだろう?」そんな疑問を持っている方にも、活動の様子を見てもらえたらうれしいです😊
一人の活動から、みんなの活動へ
凸凹村の募金プロジェクトでは、募金活動を「誰かがやっている活動」で終わらせるのではなく、「自分もやってみたい」と思った人が一歩踏み出せる活動にしていきたいと考えています。
今回も、募金にご協力くださった皆さまのおかげで、活動を続けることができました。
金額の大小だけではなく、こうして活動を続け、その様子を発信していくことも大切にしながら、これからも少しずつ活動を広げていきます。
次回の募金活動
次回は、10月30日(金)に活動を予定しています!
今回撮影した動画も、編集ができ次第投稿する予定です。
「募金活動をやってみたい」「誰かのために、自分にもできることをやってみたい」
そんな方にも、ぜひ凸凹村の活動を知ってもらえたらうれしいです😊
今回ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました!これからも凸凹村募金プロジェクトをよろしくお願いします💛
■募金支部
- 活動・取材レポ
DBVお話会を開催しました!
9月12日、畑番長を中心に活動している「DBV」のお話会を開催しました!
DBVのお話会は、毎月開催しているオンラインの交流の場です。農業のことを中心に、
「今日はこんなことがあった」「最近、こんなことを考えている」「こういうことで困っている」
そんな日常の何気ない話や、活動のこと、人間関係のこと、障がいとの付き合い方まで、さまざまな話題が飛び出します。
今回も約1時間。参加したメンバーでゆっくり話をしながら、とても良い時間を過ごすことができました。
「何を話すか」より「誰かと話すこと」が大切
何気ない会話から生まれるつながり
障がいがあると
「人と関わるのが苦手」「何を話したらいいかわからない」「自分のことを理解してもらえない」
と感じることがあるかもしれませんが
今日あった出来事。最近ハマっていること。これからやってみたいこと。
そんな何気ない会話でも、人とのつながりは生まれます。
DBVのお話会も、最初から何か特別なことをする会ではありません。みんなで話しているうちに、自然と話題が広がっていきます。
「話すだけ」でも、ちゃんと意味がある
誰かに話を聞いてもらうだけで、頭の中が整理されることがあります。
自分では大したことないと思っていたことが「それ、結構大変だったんじゃない?」と言ってもらうことで、自分の気持ちに気づくこともあります。
逆に、自分が何気なく話した経験が、誰かにとってのヒントになることもあります。
今回も、神戸での募金活動について話したり、日常の悩みについて話したり、人間関係をうまくやっていくためのコツについて考えたり。
一つひとつは何気ない会話でも、そこにはたくさんの「経験」が詰まっていました。
障がいがあるからこそ、人間関係で悩むこともある
「すぐに解決しなきゃ」と思ってしまう
今回の会話では、人間関係についても話題になりました。
特に印象的だったのが、「相手の悩みまで、自分が何とかしなければと思ってしまう」という話です。
誰かが困っている。悩んでいる。苦しんでいる。
そんな姿を見ると、「自分が解決しなきゃ」と考えてしまう人もいます。
ADHDなどの特性がある人の中には、問題を見つけると「すぐに解決したい」と行動したくなることもあります。
でも、すべての問題を自分一人で解決する必要はありません。
「自分一人で何とかする」から「仲間に相談する」へ
今回の話では「自分が何とかしなきゃ」ではなく、仲間に相談するという選択肢もあるという考え方が出ました。
これは、障害がある人に限らず、とても大切なことではないでしょうか。
困ったときに相談する。意見を聞く。一度立ち止まる。誰かと一緒に考える。
それだけでも、抱えているものが少し軽くなることがあります。
「頼る=負け」ではありません。一人では難しいことを、仲間と一緒に考える。それも立派な前進です。
会話から「お悩み相談」という新しいアイデアも!
畑番長から生まれた新しい挑戦
今回、さらに面白い話が生まれました。
それが「お悩み相談をやってみよう」というアイデアです。
お話会の中で、人間関係や悩みについて話しているうちに「こういう相談を受ける場所があってもいいんじゃない?」という話になりました。
畑番長さん自身も「お悩み相談の場所にしてみたい」と話し、そこから実際に企画として形にしていく話へと発展しました。
まだこれから具体的な形を考えていく段階ですが「こんなことをやってみたい」という一言から、新しい活動が始まろうとしています。
「やってみたい」を一人で終わらせない
これこそ、凸凹村で大切にしていることの一つです。
「こんなことをやってみたい!」
と思っても、一人だと、
「無理かな」「どうやればいいかわからない」「誰に相談すればいいんだろう」
と、そのまま終わってしまうことがあります。
でも、凸凹村で誰かに話すと、仲間が「いいじゃん」と言ってくれる。「じゃあ、やってみようか」となる。そこから少しずつ形になっていく。
今回のお悩み相談のアイデアも、まさにそんな流れでした。
凸凹村では、こうした「小さなアイディア」を「挑戦」に変えていくことを大切にしています。
神戸の募金活動にも新しい動き
「自分もやってみたい」から始まった活動
今回のお話会では、神戸での募金活動についても話しました。
畑番長さんは、群馬で行っている募金活動をきっかけに、自分でも神戸で活動してみたいという思いを持ち、実際に準備を進めています。
さらに、群馬と神戸のメンバーが一緒になって活動することも考えています。
障害があるから「誰かにやってもらう」のではなく、「自分もやってみる」というところから始まった挑戦です。
もちろん、できることや体調、環境は人それぞれ。最初から大きなことをする必要はありません。自分にできる範囲で、一歩ずつ。
それで十分です。
一人の挑戦が、誰かの「やってみたい」につながる
一人が挑戦すると、それを見た別の人が「自分も何かやってみたい」と思うことがあります。
そして、その人がまた別の挑戦を始める。こうして挑戦が広がっていく。
凸凹村では、この「挑戦の連鎖」を大切にしています。
実際に今回のお話会でも、単なる雑談から「お悩み相談をやってみよう」という新しいアイデアが生まれました。
何気ない会話が、誰かの一歩につながる。それが、こうした場の面白さなのだと思います。
毎月開催しているからこそ「また話せる」がある
毎回、特別なことをしなくてもいい
DBVのお話会は毎月開催しています。毎回、大きなテーマを決めているわけではありません。
そのとき集まったメンバーで「最近どう?」から始まることもあります。
それでも、毎月顔を合わせていると「前に話していたこと、その後どうなった?」と続きから話せるようになります。
これは、単発のイベントとは少し違うところです。
「また来てもいい場所」がある安心感
障がいがある人にとって「新しい人間関係を一から作る」ことは、大きな負担になる場合があります。
だからこそ「またここに来ればいい」と思える場所があることは、とても大切です。
話したいときは話す。聞いているだけでもいい。今日はあまり元気がなければ、少しだけ参加する。
そんな関わり方でもいい。無理をしなくても、つながりを続けられる。
それがOSBのお話会の良さの一つです。
凸凹村には「参加する」だけではなく「つくる」楽しさがある
凸凹村では、障がいがある人を「支援される人」として捉えていません。
一人ひとりに「これならできる」「こんな経験がある」「これをやってみたい」というものがあります。
それを持ち寄ることで誰かの力になったり、新しい活動が生まれたりします。今回のお話会も、最初は何気ない会話でした。
そこから神戸の募金活動について話し、人間関係について考え、悩みについて相談し、最後には新しい「お悩み相談」のアイデアまで生まれました。
「自分には何もできない」ではなく、「自分にも何かできるかもしれない」。そんな気持ちになれる場所を、凸凹村では目指しています。
有料凸凹村では、こうした活動にもっと深く関われます
DBVのお話会のような活動だけでなく、有料凸凹村では、メンバー同士での交流や相談、プロジェクトづくりなどにも挑戦できます。
「こんなことをやってみたい」「同じ趣味の人とつながりたい」「自分の経験を誰かの役に立てたい」「一人ではできないけど、仲間とならやってみたい」
そんな人にとって、凸凹村は一つの選択肢になるかもしれません。
もちろん、最初から何かを企画する必要はありません。まずは誰かの話を聞いてみる。自分のことを少し話してみる。チャットで参加してみる。
そこからでも大丈夫です。
一人ではできないことも、仲間とならできる。そして、「やってみたい」を一人で終わらせない。
それが凸凹村の大切にしている考え方です。
今回のお話会も、参加したメンバーにとって前向きな気持ちになれる時間になりました。
これからも、DBVのお話会を通して、何気ない会話から新しい挑戦が生まれる場所をつくっていきたいと思います。
「ちょっと気になる」「誰かと話してみたい」「自分も何か始めてみたい」
そんな気持ちが少しでもあるなら、ぜひ凸凹村を覗いてみてください。あなたの「やってみたい」が、次の誰かの一歩につながるかもしれません。
畑番長がリーダーの凸凹村農園プロジェクトはこちら
- 活動・取材レポ
第12回 凸凹村交流会レポート
障害があるからこそ話せること
8月29日(土)、第12回となる「凸凹村交流会」をZoomで開催しました!
今回も、障害の種類や年齢、住んでいる場所、普段の生活スタイルもさまざまなメンバーが参加。
自己紹介から始まり、福祉についての考え方、障害者の社会参加、プリペイド・キャッシュレス決済の活用方法、結婚や人間関係まで……。
一見するとバラバラに見える話題ですが、どの話にも共通していたのは「自分らしく生きるにはどうしたらいいか」というテーマでした。
凸凹村交流会では、誰かが一方的に教えるのではありません。自分の経験を話す人がいて、それを聞いて「自分もそうだった」と共感する人がいる。「こうしたらいいんじゃない?」とアイデアを出す人がいる。そして、そこからまた別の話が始まる。
今回も、そんな凸凹村らしい交流会になりました。
まずは自己紹介!今回も個性豊かなメンバーが集合
障害も、趣味も、住んでいる場所もみんな違う
今回も、それぞれが自分のことを紹介するところからスタートしました。
ADHDの特性について話した人、発達障害や精神障害について話した人、身体的な障害について話した人、先天性の疾患がある人など、参加者の背景はさまざま。
趣味も、ギター、アーチェリー、読書、グルメなど、本当にバラバラです。さらに、群馬、長野、栃木、東京、千葉、神奈川など、住んでいる地域もさまざま。
「地元のおすすめ」を紹介する場面では、焼きまんじゅうや鯉料理など、地域ならではの話題も出ました。
こうした何気ない自己紹介から、意外な共通点が見つかることがあります。
今回はなんと、参加者の中に函館出身者が2人いることが判明!「いつか凸凹村で函館旅行できたらいいよね!」そんな話でも盛り上がりました。
話すのが苦手でも参加できる
凸凹村交流会では「人前で話すのが苦手」「声を出して話すのが難しい」「今日はちょっと調子が悪い」という人でも参加できます。
画面をオフにしてもOK。声を出さず、チャットだけで参加してもOK。途中から参加しても、途中で抜けてもOK。飲み物を飲みながら参加してもOK。
「交流会だから、ちゃんと話さなきゃ」とは考えなくて大丈夫です。その日の自分にできる方法で参加する。それも凸凹村交流会の大切な考え方です。
「福祉の中だけで生きる」ってどういうこと?
支援があっても、その先で困ることがある
今回、特に深い話になったのが、福祉の枠組みと障害者の社会参加についてでした。
「障害があるから支援を受ける」
これは決して悪いことではありません。
必要な支援を受けることで、生活が安定したり、働くことができたり、自分のやりたいことに挑戦できたりする人もたくさんいます。
一方で
「支援を受けている間は大丈夫だけど、その外に出たときにどうすればいいのか分からない」
という問題についても意見が出ました。
福祉施設の中では、人間関係について学ぶ機会が十分ではない場合があります。「作業をする」「訓練をする」だけではなく、他者と意見が違ったときにどうするのか。自分の意見を伝えるにはどうしたらいいのか。相手の意見を受け入れながら、自分の考えも大切にするにはどうすればいいのか。
こうしたことも、社会の中で生きていくためには重要です。
「否定するか、自分が壊れるか」の二択にしない
参加者からは「相手の意見を受け入れられず拒絶してしまう」あるいは「相手に合わせようとして、自分が壊れてしまう」という二つの極端な状態になってしまうことがある、という話も出ました。
これは、障害の有無にかかわらず、人間関係で悩んでいる人なら共感できる部分があるのではないでしょうか。
大切なのは「相手の意見=正解」でもなければ、「自分の意見=絶対に正しい」でもないということ。
「そういう考え方もあるんだ」と一度受け止めてみる。そのうえで「私はこう思う」と伝えてみる。
そんな関係を少しずつ作っていけたら、社会との関わり方も変わっていくかもしれません。
障害者だけで話すからこそ、出てくる本音もある
「障害者だけのコミュニティでは、社会全体の問題は解決できない」そんな意見もありました。
これは確かに、その通りかもしれません。
でも同時に、障害当事者だけだからこそ、「実はこんなことで困っている」「支援を受けているけれど、こんなところが苦しい」「こういうとき、どうしたらいい?」という本音を出しやすいという良さもあります。
凸凹村交流会では、こうした本音を安心して話し「じゃあ、どうすれば少し良くなる?」を一緒に考えることを大切にしています。
「お金を使いすぎる」をどう防ぐ?生活に役立つ話も
プリペイドカードで使いすぎを防ぐ
今回の交流会では、意外にも「お金の管理」の話で盛り上がりました。
きっかけは「クレジットカードだと使いすぎてしまうので、プリペイドカードを使っている」という参加者の話。
あらかじめ必要な金額だけチャージしておけば、使いすぎを防ぎやすくなります。
そこから「PayPayを使っている」「Suicaもチャージ上限があるので使いすぎ防止になる」「お店独自のプリペイドカードを使ってポイントを貯めている」
など、さまざまな方法が紹介されました。
「自分に合った仕組み」を作る
お金の管理が苦手な人にとって「使わないように我慢する」だけでは難しいことがあります。
そんな時は視点を変えて「使いすぎないように頑張る」のではなく、「使いすぎにくい仕組みを作る」という考え方も大切です。
これは障害の有無に関係なく、誰にとっても役立つ考え方かもしれません。
「これ便利だったよ」「私はこうしている」という経験を共有できるのも、凸凹村交流会の面白いところです。
結婚や人間関係についても本音トーク
「結婚=幸せ」とは限らない
後半には、結婚や人間関係についての話題も出ました。
「昔、あまりにも魅力的で近づけなかった人がいた」という思い出話から始まり、「付き合いたい相手と、結婚生活を続けられる相手は違うかもしれない」という話に発展。
さらに「お互いに気を使いすぎない関係のほうが、長く続くのでは?」「自分の好きなことを理解してくれる相手がいい」といった、それぞれの経験をもとにした意見が飛び交いました。
自分の好きなことを大切にする人生もある
今回、特に印象的だったのが「結婚だけが人生ではない」という話です。
ギターが好きならギターを楽しむ。アーチェリーが好きならアーチェリーを続ける。仕事に打ち込む。趣味を楽しむ。友達と過ごす。一人の時間を大切にする。
人によって「幸せ」の形は違います。
「周りが結婚しているから」「年齢的に結婚しないと」「障害があるから誰かに支えてもらわないと」
そんな「こうあるべき」に無理に合わせる必要はありません。
自分が何を大切にして生きたいのか。それを考えることも、自分らしく生きるための一歩なのかもしれません。
凸凹村交流会は「答えをもらう場所」ではありません
それぞれの経験が、誰かのヒントになる
今回の交流会で改めて感じたのは「誰かの経験は、別の誰かにとってのヒントになる」ということです。
お金の管理に困っている人に、プリペイドカードを使っている人が方法を教える。人間関係に悩んでいる人に、自分の経験を話す。福祉について疑問を持っている人と、それぞれの考えを話す。
障害があるからできないことを嘆くだけではなく、「じゃあ、どうすればできる?」をみんなで考えていく。
それが凸凹村交流会です。
昨日まで「相談する側」だった人が、今日は誰かの力になる
凸凹村では「障害者は助けてもらう側」という固定概念を打ち破り一人ひとりが、自分の経験や得意なことを持ち寄ることを大切にしています。
もちろん、困ったときは誰かに頼っていい。助けてもらっていい。でも、自分が誰かを助ける側になることもできる。
昨日まで誰かに相談していた人が、今日は別の人の相談に乗っている。そんな循環が生まれることこそ、凸凹村の大きな魅力です。
次回の凸凹村交流会も開催予定です!
今回の第12回交流会も、さまざまなテーマについて話すことができました。
障害の話だけではありません。趣味の話、地域の話、お金の話、人間関係の話、仕事の話……。そのとき集まったメンバーによって、毎回違う話が生まれます。
そして、そこに「正解」はありません。
「自分はこう思う」「私はこうしている」
という一人ひとりの経験を持ち寄る場所です。
少しでも気になったそこのあなた!!ぜひ次回の交流会にご参加ください!!
「ちょっと気になる」「話すのは苦手だけど聞くだけなら参加してみたい」「チャットだけなら参加できそう」そんな方も大歓迎です🥰
凸凹村なら、交流会の「その先」もあります
有料凸凹村では、交流会だけではなく、オンライン上でいつでも交流できる環境も用意しています。
有料凸凹村では、チャットでの交流や相談、メンバー自身によるプロジェクトの立ち上げなど、さまざまな活動に挑戦できます。
「こんなことをやってみたい」「同じ趣味の人とつながりたい」「自分の経験を誰かの役に立てたい」
そんな気持ちを、実際の活動につなげることもできます。
そして、凸凹村では「障害があるから誰かにやってもらう」のではなく、「自分たちで考え、自分たちで動いてみる」を大切にしています。
一人では難しいことも、仲間とならできるかもしれません。
誰かの挑戦を見て「自分もやってみようかな」と思えるかもしれません。
実際に、凸凹村での活動を見たことをきっかけに、新しい挑戦を始めたメンバーもいます。
挑戦は、連鎖する。
それも凸凹村の大切な魅力です。
「障害があるからできない」で終わらせるのではなく「どうしたらできる?」を一緒に考えてみませんか?
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- スポーツ・趣味・おでかけ
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身体障害があってもできる簡単ストレッチ
家で無理なく身体を動かそう
「運動したほうがいいのは分かっているけど、外に出るのが大変……」「車いすだから、できる運動が少ない気がする」「身体に麻痺があって、普通のストレッチは難しい」
そんな悩みを抱えていませんか?
身体障害があると、「運動したい」と思っても、一般的なストレッチやトレーニングをそのまま行うことが難しい場合があります。
だからといって「運動できない」=「何もできない」ではありません。
肩を少し動かす。手首を回す。足首を動かす。座ったまま身体を伸ばす。
それだけでも、「身体を動かす」ことにつながります。
この記事では、身体障害のある方が自宅で身体を動かすときの考え方や、実際に参考にできる動画・情報をご紹介します。
「運動する=激しく身体を動かす」ではありません
ほんの少し身体を動かすことから始めよう
「運動」と聞くと、ウォーキングや筋トレ、ランニングなどを想像する人もいるでしょう。しかし、身体障害がある人にとっては、そうした運動だけが選択肢ではありません。
座った状態で肩を動かす。腕を伸ばす。手を開いたり閉じたりする。足首を動かす。
こうした小さな動きも、自分の身体と向き合う大切な時間になります。
理学療法は、病気やけが、障害などによって低下した運動機能の維持・改善を目的として行われるもので、最終的には日常生活やQOL(生活の質)の向上も目指します。
つまり、「スポーツ選手のように身体を鍛える」ことだけが身体を動かす目的ではありません。
自分らしく生活するために、今の身体と付き合っていく。
そんな考え方も大切です。
「全部やらなくていい」が、今回のテーマ
身体障害といっても、身体の状態は一人ひとり違います。
車いすを使っている人。杖を使っている人。片側に麻痺がある人。関節が動かしにくい人。手や指を動かすことが難しい人。
だから、「身体障害者向けストレッチ」と一つにまとめても、全員に同じ運動が合うわけではありません。
例えば動画を見ながら「これはできそう」と思ったものだけやってみる。難しいものは飛ばす。途中で疲れたらやめる。
それで十分です。
「1分だけ」でもいい
最初から「毎日30分運動しよう」と考えるとハードルが高くなります。
今日は肩を数回動かす。明日は手首を動かす。余裕がある日は少し長くやってみる。
そんな取り組み方でも構いません。
「できる日に、できることを、できる範囲で」
これくらいの気持ちで始めてみましょう。
家でできるストレッチを探すなら
専門機関の動画もおすすめ
インターネットにはたくさんのストレッチ動画があります。
ただし、身体障害がある方の場合、一般向けの動画を無理に真似するよりも、医療機関や理学療法士などが監修・制作した動画を参考にするほうが安心です。
ここでは、実際に参考にできるものをいくつか紹介します。
順天堂大学|自宅でできる運動プログラム
https://www.youtube.com/embed/ZJMeOAo1DoA
順天堂大学保健医療学部理学療法学科が、自宅でできるストレッチ・エクササイズを紹介しています。
症状別・疾患別のプログラムも用意されているため「自分に近いものがないか」を探すきっかけになります。
ただし、動画内でも注意されているように、主治医から運動制限を受けている場合は実施せず、心配な場合は主治医に確認することがすすめられています。
また、運動中に胸痛、呼吸困難、めまいなどが出た場合は中止してください。
J-Workout|手足が動かしにくい方向けの運動
https://www.youtube.com/embed/IL4G4UB4Mpc
脊髄損傷者専門トレーニングジム「J-Workout」が公開している動画です。
お尻のストレッチ、足踏み、膝の曲げ伸ばし、肩・肩甲骨周りの運動、指の運動などが紹介されています。
特に、手足が動かしにくい方や車いすユーザーを想定した内容が含まれているのが特徴です。
動画では、難しい動きについて反対側の手を使ったり、介助者のサポートを受けたりする方法も紹介されています。
「全部自分だけでやらなければならない」と考えなくてもいいことが分かる動画です。
長尾病院|椅子に座ってできる自宅リハビリ
長尾病院「自宅でできるリハビリ」
長尾病院では、椅子に座った姿勢でできる体操を紹介しています。
運動編、ストレッチ編、タオル体操編などがあり、それぞれ3分程度。
「床に座るのが難しい」「立った状態で運動するのが不安」という人にとって、選択肢の一つになりそうです。
椅子から転落しないよう注意し、痛みのない範囲で無理をせず行ってください。
京都大原記念病院|肩・手首・指・体幹・膝のストレッチ
京都大原記念病院「自宅で使える動画集」
京都大原記念病院では、自宅で取り組める動画集を公開しています。
「肩・肘・手首・指」「体幹」「膝まわり」のストレッチに分かれているため、全部をやるのではなく、自分に必要そうな部分から選ぶという使い方ができます。
滋賀県立障害者福祉センター|自宅でできる簡単トレーニング
滋賀県立障害者福祉センター「自宅でできる簡単トレーニング」
こちらも参考になる情報です。
床でできる運動、座ってできる運動、立ってできる運動などが紹介されています。
特に「座ってできるトレーニング」ではストレッチ的な要素も取り入れられており、起床時や就寝前などに取り組む方法が紹介されています。
「身体を動かしたい」という気持ちを大切にしよう
できないことではなく、できることを見る
身体障害があると、どうしても「できないこと」に目が向きやすくなります。
「歩けない」「腕が上がらない」「片足が動かしにくい」「長時間座っていられない」
もちろん、それらは生活するうえで大きな困りごとになることがあります。でも、それだけが自分の身体ではありません。
「右手は少し動かせる」「肩なら動かせる」「指なら動かせる」「今日は昨日より少し楽」
そんな小さな変化にも目を向けてみてください。
自分の身体を知る時間にする
ストレッチを「身体を柔らかくするためだけのもの」と考えなくて大丈夫!
「今日は肩が重いな」「昨日より手が動かしやすい」「今日は疲れているから休もう」
そんなふうに、自分の身体の状態を確認する時間として使うこともできます。自分の身体を知ることは、無理をしすぎないためにも役立ちます。
無理をしないことが一番大切
ここは、とても重要なポイントです。
身体障害がある人全員に同じストレッチが適しているわけではありません。
麻痺、関節の拘縮、骨折や手術後、人工関節、神経疾患など、身体の状態によって注意すべきことは異なります。
「動画で紹介されていたから、自分も同じようにやらなければ」とは考えないでください。
痛みや違和感があれば中止する
ストレッチは「痛いほど効く」というものではありません。
強い痛みが出る。息苦しくなる。めまいがする。胸が苦しい。身体に普段と違う異変を感じる。
そうした場合は運動を中止しましょう。
順天堂大学の自宅運動プログラムでも、胸痛、呼吸困難、動悸、めまい、気分不快などが出た場合には運動を中止するよう案内しています。
自分に合った運動を知りたいなら専門家へ
「自分の場合は何をしていいのか分からない」
という人は、主治医や理学療法士などに相談してみましょう。
理学療法士は、障害や病気などによって運動機能が低下した人に対し、運動療法などを用いて機能の維持・改善を支援する専門職です。
インターネットの情報を参考にすることはできますが、自分の身体に合った方法を知るには、専門家に相談するのが一番確実です。
まとめ:「できることを、できる範囲で」
身体障害があるからといって、身体を動かすことを諦める必要はありません。
ただし
「毎日やらなきゃ」「みんなと同じようにやらなきゃ」「最後まで全部やらなきゃ」と頑張る必要もありません。
肩を一回動かす。手を開く。足首を少し動かす。座ったまま身体を伸ばす。
それだけでもいいのです。
できることを、できる日に、できる範囲で。
それが、身体障害のある人にとっての「自分の身体との付き合い方」の一つになるかもしれません。
そして、もし今日何もできなかったとしても、それで失敗ではありません。休むことも、自分の身体を大切にする大事な選択です。
「運動できない自分」ではなく、「自分にできることを探してみよう」
そんなふうに考えてみませんか?小さな一歩から、自分の身体との新しい付き合い方が見つかるかもしれません。
※この記事を読む際の注意
この記事で紹介している運動・ストレッチは、身体障害のあるすべての方に適しているものではありません。
特に、主治医から運動制限を受けている方、手術後の方、強い痛みや麻痺、関節の拘縮などがある方は、自己判断で行わず、主治医や理学療法士などの専門家に相談してください。
紹介した動画も、「自分にもできそうなものだけを、無理のない範囲で参考にする」という使い方がおすすめです。
また、この記事は医療行為やリハビリテーションの代替ではありません。
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自分を大切にするということ
「もっと頑張らなきゃ」「周りに迷惑をかけないようにしなきゃ」「こんなことで疲れている自分はダメだ」
そんなふうに、自分自身を追い込んでいませんか?
障害や発達特性、生きづらさを抱えていると、周りに合わせることに一生懸命になってしまうことがあります。
仕事を続けるために無理をする。人間関係を壊さないために我慢する。家族を心配させないために元気なふりをする。
そして気づいたときには、自分の心や身体が限界を迎えてしまう。
「自分を大切にする」という言葉は、少しきれいごとのように聞こえるかもしれません。しかし、自分を大切にすることは、決して特別なことではありません。
自分の疲れや苦しさに気づき、自分に合った方法で生きていくこと。
それも立派な「自分を大切にする」ということなのです。
「自分を大切にする」とは、どういうこと?
自分の気持ちを無視しない
自分の気持ちよりも「周りがどう思うか」を優先してしまう人がいます。
「断ったら嫌われるかもしれない」「こんなことで困っていると言ったら迷惑かな」「みんなできているのだから、自分もできなければいけない」
そう考えて、無理をしてしまいます。
でも、自分の気持ちを無視し続けると、少しずつ心が疲れていきます。
「今日は疲れた」「これは苦手だ」「今は一人になりたい」「助けてほしい」
そんな気持ちが出てきたら、それを否定せずに受け止めてみましょう。すぐに問題を解決できなくても構いません。
まずは、「自分は今、こう感じているんだ」と気づくだけでも十分です。
「できない自分」を責めすぎない
障害や発達特性があると、周囲の人が簡単にできることが自分には難しい場合があります。
朝起きること。人と話すこと。仕事を続けること。予定を管理すること。音や光、臭いなどが多い場所、強い場所に行くこと。
人によって困りごとはさまざまです。
できないことがあると「もっと頑張らなければ」と考えてしまうかもしれません。でも、できないことがあるからといって、あなたの価値が下がるわけではありません。
人間には誰にでも得意・不得意があります。障害があるかどうかに関係なく、完璧な人はいません。
だから、「できない=ダメ」ではなく、「自分には別の方法が必要」と考えてみることも大切です。
無理をしないことは「逃げ」ではない
休むことも大切な行動
「休むのが苦手」という人は少なくありません。
休んでいると「何もしていない」「周りは頑張っているのに」と罪悪感を抱いてしまうことがあります。
しかし、休むことは何もしないことではありません。心や身体を回復させるための大切な時間です。
特に障害や持病、発達特性などによって疲れやすい人にとっては休息そのものが生活を安定させるための重要な行動になります。
「今日はここまでにする」と決めることも、自分を大切にする選択です。
「できる範囲」を知る
自分を大切にするためには自分の限界を知っておくことも大切です。
例えば「人と会うのは1日に1人まで」「外出した次の日は予定を入れない」「集中するのは1時間くらい」など、自分なりの基準を作ってみるのもよいでしょう。
もちろん、毎日同じ状態とは限りません。調子が良い日もあれば、何もできない日もあります。
だからこそ「昨日できたから今日もできるはず」と決めつける必要はありません。
その日の自分に合わせて、できることを調整していいのです。
人に頼ることも「自分を大切にする」こと
一人で全部抱えなくていい
「人に頼るのが苦手」という人もいます。
障害があることで助けてもらう経験が多かった人ほど「また迷惑をかけてしまう」と感じることもあるでしょう。
しかし、人に頼ることは悪いことではありません。
困ったときに相談する。支援を受ける。家族にお願いする。友人に話を聞いてもらう。
それも自分を守るための方法です。
自分一人では難しい部分を、誰かと補い合うこと。それは人間関係の自然な形でもあります。
「助けて」と言える強さ
「助けて」と言うことを弱さだと思っていませんか?実は、助けを求めるためには自分の状態を理解する力が必要です。
「今の自分には難しい」「このままだとつらくなる」「誰かに相談した方がいい」
そう判断できることは、とても大切な力です。
無理をして倒れてしまう前に助けを求める。それは、自分の人生を守るための前向きな選択なのです。
自分に合う環境を選んでいい
「自分を変える」だけが答えではない
生きづらさを感じていると「自分が変わらなければ」と思ってしまいます。
もちろん、自分自身が少しずつ工夫することで楽になることもあります。しかし、すべてを自分の努力だけで解決する必要はありません。環境を変えることも選択肢です。
仕事が合わなければ、働き方を見直す。人間関係が苦しいなら、少し距離を置く。刺激が多い場所が苦手なら、静かな環境を選ぶ。会話が苦手なら、文字で伝える方法を使う。
「自分が社会に合わせる」のではなく「自分に合う環境を選ぶ」という考え方も大切です。
「普通」より「自分に合っているか」
世の中には「普通はこうする」という考え方がたくさんあります。
毎日働く。自立した生活する。人付き合いをする。朝起きて夜寝る。
もちろん、それができることは素晴らしいことです。でも、それがすべての人にとって正解とは限りません。
自分に合った働き方。自分に合った生活リズム。自分に合った人間関係。自分に合った居場所。
そうしたものを見つけていくことも、自分らしく生きるということです。
自分を大切にすると、できることが増える
自分を大切にするというと「何もしない」「甘やかす」というイメージを持つ人もいるかもしれません。
でも、実際には逆です。自分の状態を理解して、無理のない方法を選ぶことで、結果的にできることが増える場合があります。
十分に休む。食事をとる。睡眠を確保する。苦手な環境を避ける。必要な支援を受ける。好きなことをする。
こうした小さな積み重ねが、自分の力を発揮するための土台になります。
自分の「好き」を大切にする
障害や生きづらさについて考えていると、「できないこと」ばかりに目が向いてしまうことがあります。でも、自分を大切にするためには「好きなこと」にも目を向けてみてください。
好きな音楽。好きなゲーム。好きな食べ物。好きな場所。好きな人。好きな活動。
「好き」という気持ちは、人生を前に進める大きな力になります。障害があるからこそ見つかる、自分だけの楽しみや居場所もあります。
「自分を大切にする」は、自分勝手ではない
自分を大切にすることに、罪悪感を持つ必要はありません。
自分の体調を考える。苦手なことを伝える。休む。断る。助けを求める。好きなことを楽しむ。
どれも、自分勝手ではありません。むしろ、自分を大切にできるからこそ余裕が生まれ、誰かに優しくできることもあります。
自分を犠牲にして誰かを支え続けるのではなく、自分も大切にしながら、誰かとも支え合う。そんな関係を目指していいのです。
まとめ:あなたの人生だから、あなたのペースでいい
障害があると「周りと同じようにできない自分」を責めてしまうことがあります。でも、人生は人と競争するものではありません。
できることも違う。苦手なことも違う。疲れ方も違う。必要な支援も違う。
だからこそ、自分に合った生き方を探していいのです。
「今日は休もう」「これは苦手だから誰かに相談しよう」「この環境は自分には合わないかもしれない」「これが好きだから、もう少しやってみよう」
そんな小さな選択の一つひとつが、自分を大切にすることにつながります。
誰かと同じになる必要はありません。障害があっても、できないことがあっても、思うように動けない日があっても。あなた自身の価値がなくなることはありません。
まずは今日の自分に「今日もよく頑張ったね」と声をかけてあげてください。
それはきっと自分らしく生きていくための大切なスタートの言葉になりますよ。
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「障がいのカタチを変える」とは何か。市村均弥(いちむら きんや)に聞く、選択肢を増やし続ける理由|株式会社ワンライフ代表インタビュー
「みんなの障がい」は、障がい福祉施設に特化したポータルサイトとして、全国の施設情報をお届けしています。今回は少し趣向を変えて、当サイトを運営する株式会社ワンライフの代表取締役・市村均弥さんに話を聞きました。
ワンライフは2014年に群馬県前橋市で創業し、就労継続支援、児童発達支援、グループホーム、生活介護、相談支援と、子どもから大人までを対象にした障がい福祉サービスを展開しています。直営23店舗、フランチャイズを含めると100店舗以上。掲げる理念は「障がいのカタチを変える」です。
なぜ障がい福祉だったのか。「選択肢を増やす」とはどういうことか。編集部が聞きました。
「選べなかった側」にいた原体験
──まず、市村さんご自身のことから聞かせてください。障がい福祉に入る前は、何をされていたんですか。
僕は高校を中退しているんです。工場、飛び込み営業、建設現場。高校を出ていない10代の自分にできる仕事を、片っ端からやりました。飛び込み営業では、トップの成績を取ったこともあります。
ただ、結果を出せば道は開けると思っていたのに、次の仕事を探すたびに、応募できる求人は限られていく。学歴という一点で、選べる道が減っていくんですよね。どれだけ結果を出しても、履歴書の一行で判断されてしまう。その現実がきつかったのを、いまでも覚えています。
──そこからどうやって起業に至ったんでしょう。
大検を取って東京の大学に進学して、群馬に戻ってウレタンの製造加工の会社の経営に携わって、24歳で起業しました。
自分の場合は、大検を取って進学するという方法がありました。動いた分だけ、道は広がった。でも、誰もがそうできるわけではありません。狭まった道の前で、立ち止まるしかない人がいる。それは自分がよく知っています。
障がいのある方や高齢者、女性、子ども。立場が弱いとされる人の力になりたいという気持ちは、昔からありました。ただ、そのために自分が何をすればいいのかは、まだ分かっていませんでした。
工場の奥で見た光景が、事業の出発点になった
──障がい福祉との出会いは。
いくつかの事業をやるなかで、偶然です。そして2014年に、前橋市でワンライフを創業しました。その頃は、自分がこの世界に10年以上も身を置くことになるとは思ってもいませんでした。
転機になったのは、ある就労継続支援事業所を見学に行ったときのことです。工場の奥にある、決していい環境とは言えない場所で、多くの利用者さんが毎日、同じ単純作業を繰り返していました。話を聞いてみると、ほかに通える場所がないから、みなさんそこに来ているということでした。
──10年前の就労支援は、そういう状況が普通だったんでしょうか。
内職や工場での軽作業、清掃。就労支援といえば、その程度しか用意されていませんでした。どんな仕事が向いているかを考える前に、選べるものがそれしかない。働く選択肢が、あまりにも少ない。
「障がいがあるから仕方ない」。そのひと言でとどまってしまうには、一人ひとりの可能性は大きすぎると思ったんです。これは誰かが取り組まなければいけない課題だと感じました。自分にできることは何だろうとずっと考えて、辿り着いたのが「選択肢を増やす」ことでした。
「障がい × ○○」で、働く選択肢を増やす
──ワンライフの事業は、eスポーツ、保護犬・保護猫、農業と、福祉のイメージから遠いものが多いですよね。
働く場所が少ないなら、自分たちでつくればいい、という発想なんです。eスポーツ・動画編集の「ONEGAME」、保護犬・保護猫のお世話やトリミングを仕事にする「ONEPET」、農業の「ONENOUEN」、映像の「ONEFRAME」、プログラミングの「ONECODE」。「やってみたい」と思える入り口を、ひとつずつ事業として増やしてきました。
どの事業も、出発点は「障がい × ○○で選択肢を増やす」です。
──ONEPETは、保護動物の課題とも重なっています。
ONEPETでは、保護した犬や猫のお世話、トリミング、トレーニングを、そのまま障がいのある方の仕事にしています。働く場所が生まれて、同時に、一匹でも多くの命が救われる。どちらかのついでではなく、両方を事業として成立させています。
社会の課題はどれも根が深くて、ひとつ解決してから次へ、と順番に進んでいては、いつまでも追いつきません。だから、課題と課題を重ねて解くことを考えています。
子どもの支援も「当たり前」を変えるところから
──児童発達支援の「chouchou」についても聞かせてください。
発達に遅れのある子が、みんなと同じ経験をしないまま小学校に上がって、不安になる。親御さんは、わが子の運動会を一度も見ないまま、子育ての時期が過ぎていく。「障がいがあるから、普通の体験ができない」。それが当たり前になっていました。
だからchouchouは、外装も内装もデザインにこだわって、運営の形も通常の保育園・幼稚園に近づけています。卒業式があって、運動会があって、園歌もあります。子どものころも、大人になってからも、人生のどの段階にも選べる道がある。その状態を全国でつくるために取り組んでいます。
「みんなの障がい」を立ち上げた理由
──このサイト「みんなの障がい」も、ワンライフが運営しています。施設の運営とは毛色が違いますが、なぜ始めたんですか。
選択肢を増やしても、その選択肢が知られていなければ、ないのと同じだからです。どんなにいい施設があっても、本人やご家族が存在を知らなければ選べません。実際、「近くにどんな施設があるのか分からない」「どうやって探せばいいのか分からない」という声は、現場でずっと聞いてきました。
だから、全国の障がい福祉施設を探せるポータルサイトとして「みんなの障がい」をつくりました。自社の施設を紹介するためのサイトではなくて、業界全体の入り口にしたいと思っています。
選択肢を「つくる」のが事業所で、「知ってもらう」のがこのサイトです。両方そろって、はじめて選べるようになる。そう考えています。
これからやりたいこと
──最後に、これからやりたいことを教えてください。
まずは「みんなの障がい」をもっと充実させて、いろんな方の困りごとに応えられるサービスにしていきたいです。
ワンライフとしては、選択肢を増やすコンテンツを増やしていきたい。直近では、飲食を掛け合わせた「ONESUSHI」を大阪市大正区でオープンしました。今後は、フィットネスと掛け合わせた就労支援や、起業と掛け合わせた就労支援もつくっていきたいと思っています。
日本では、障がいのある方の数は年々増え続けています。いまや国民のおよそ9.2%、11人に1人。けっして遠い誰かの話ではありません。「○○だから、できない」——選択肢が少ないという社会課題を、事業で解決していきたいです。
プロフィール
市村均弥(いちむら きんや)株式会社ワンライフ 代表取締役
高校中退後、工場勤務や飛び込み営業などを経て大検を取得し大学へ進学。ウレタンの製造加工会社の経営に携わったのち、24歳で起業。2014年に株式会社ワンライフを創業し、「障がいのカタチを変える」を理念に、就労継続支援・児童発達支援・グループホームなど障がい福祉サービスを全国に展開。直営23店舗、フランチャイズを含め100店舗超。
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【活動報告】第43回 募金プロジェクト
7月31日(金)スマーク伊勢崎で募金活動を行いました!
本日は凸凹村運営2名と、ボランティアの方々4名合計6名でスマーク伊勢崎での募金活動を行いました。
夏休み期間ということもあり、多くの方が行き交う中でパンフレットを受け取ってくださったり、活動に関心を持って声をかけてくださる方もいらっしゃいました。
お金より大切なこと
募金活動というと「募金を集めること」が目的と思われるかもしれません。しかし、凸凹村が一番大切にしているのはお金ではありません。
障がいがあっても自分たちで行動し、人や社会とつながり、新しい一歩を踏み出すこと。そして、仲間と一緒に活動することで「やってみよう」という気持ちが生まれたり、自信につながったりすることがこの活動で一番大切にしていることです。
より多くの方に活動を知ってもらいたい
活動を続ける中で「もっと多くの方に知っていただくにはどうしたらいいだろう」「より参加しやすい形にするにはどうしたらいいだろう」と、新たな気づきや改善点も見えてきました。
こうした経験を一つひとつ積み重ねながら、これからもより多くの方に凸凹村の活動を知っていただき、障がい者が主体的に挑戦できる社会を目指して活動を続けていきます。
ご協力いただいた皆さま、そして一緒に活動してくださったボランティアの皆さま、本当にありがとうございました。
これからも温かく見守っていただけると嬉しいです🍀
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