2024.08.20

LD (学習障がい)とは?特徴や診断方法、対処法を解説

「学習障がい(限局性学習症)」と聞くと、子どもが勉強を苦手とする状態を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、発達障がいの一種である学習障がいは、大人になってからもさまざまな困難を引き起こすことがあります。大人の学習障がいの特徴や適切な対処法を知ることで、自分に合った働き方が見つけやすくなるはずです。

 

この記事では、「大人の学習障がい/限局性学習症(LD / SLD)」の概要や特徴、文部科学省の定義と医学的診断基準の相違点などを紹介します。職場でよくある困りごとと、その対処法についても解説するのでぜひ参考にしてください。

 

LD (学習障がい)/ SLD(限局性学習症)とは

LD (学習障がい)は「Learning Disorder」または「Learning Disability」の略で、日本語では「学習障がい」と呼ばれていました。2022年に改訂された(邦訳は2023年)アメリカ精神医学会が発行する最新の診断基準である「DSM-5-TR(精神疾患の診断・統計マニュアル)」では、LDの診断名が「SLD = ”Specific Learning Disorder” (限局性学習症)」に変更されました。

 

LD / SLDは、全体的な理解力などに遅れはないものの、読み書き計算などの特定分野の学習に大きな困難がある状態です。単に成績が悪いということではなく、視覚的短期記憶や聴覚的情報処理といった認知能力の凸凹が、結果として特定科目の苦手さという形であらわれます。

 

またLD / SLDは、文部科学省の定義と医学的診断基準が異なる点に注意が必要です。教育の立場においては、文部科学省の定義である「全般的な知的発達の遅れはないものの、見たり聞いたり推論するといった広い面での学習能力の障がい」を指すのに対して、医学的には「読み書きや算数技能の獲得における特異的な発達障がい」を指すことが多くあります。

 

なお、LD(学習障がい)は現在、「SLD(限局性学習症)」に名前が変更されていますが、最新の診断基準である「DSM-5-TR」以前の名称である「学習障がい」といわれることが多くあるため、本記事では「LD / SLD」と併記しています。

 

LD / SLD の特徴

LD / SLDにおいて困難が生じる学習分野は「読み」「書き」「算数」の3つに大別され、それぞれ名称や特徴が異なります。ただし一般的には、「読み障がい」だけ見られるということはほとんどなく、「読み」の障がいがある場合は「書き」にも困難さがある状態がほとんどです。ここでは3つのLD / SLDの特徴である、「ディスレクシア」「ディスグラフィア」「ディスカリキュリア」について解説します。

 

ディスレクシア(読字不全/読字障がい)

ディスレクシア(dyslexia)は、字を読むことが困難な状態を指し、読字障がいや難読症などと呼ばれることもあります。文章をすらすら読めない、正確な読み方がわからない、読めても内容を理解できないといった困難さがあります。

LD / SLDの中でも特によく見られる特徴であり、欧米では約10~20%の人がディスレクシアに該当するといわれています。

ディスレクシアの特徴的な症状は以下のとおりです。

  • 文字を一字ずつ拾って読む(逐次読み)
  • 変なところで区切ってしまう
  • 読み飛ばしや文末を変えて読むなど、不正確な読み方をすることが多い
  • 本などで文章を読むとすぐに疲弊する(易疲労性)

 

ディスグラフィア(書字表出不全/書字表出障がい)

ディスグラフィア(dysgraphia)は文字を書くことが困難な状態です。ディスグラフィアはディスレクシアが影響していることも多く、文字を読むこと自体難しい、読めるのに書けないといったパターンがあり、症状の出方は人それぞれです。

ディスグラフィアの特徴的な症状は以下のとおりです。

  • 鏡文字などの不正確な文字を書く
  • 「ぬ」と「ね」など似ている文字を間違えて書きやすい
  • 「っ」「ゃ」「ょ」などの小さな文字を間違えることが多い
  • 「お」と「を」など似た発音の文字を間違えやすい

 

ディスカリキュリア(算数不全/算数障がい)

ディスカリキュリア(dyscalculia)は算数障がいなどとも呼ばれ、数の感覚や計算など算数・数学の学習に困難がある状態を指します。ディスカリキュリアの方は一般的に、数の概念や数式の規則性などを理解するのが難しく、文章問題などの推論も苦手としています。

ディスカリキュリアの特徴的な症状は以下のとおりです。

  • 簡単な数字や計算式で使う記号を理解できない
  • 繰り上げや繰り下げ、数の大小などがわからない
  • 筆算をすると桁がそろわない
  • 文章問題や図形、グラフなどが苦手

 

LD(学習障がい)の診断

学習障がいが疑われるときには、中枢神経系の器質的な疾患の有無を明らかにするために、医学的な評価も重要です。これまでの発達歴・既往歴などを確認し、必要に応じて頭部画像検査などが行われます。また心理学的検査によって視覚認知機能や音韻認識機能を知ることも重要です。

 

学習障がいの中で最も多いディスレクシア(読字障がい)では、文字を音に変換するための音韻操作や読みの速さの能力をみることが支援につながるため、専門家(小児神経科医師など)と相談することが必要になります。ADHDや広汎性発達障がいがある場合は、学業不振がそれらに伴うものかどうか見極めが必要となります。家庭と学校そして医療関係者の連携がとりわけ重要です。

DSM-5※ では、以下のような診断基準が定められています。以下のうち1つ以上に当てはまり、少なくとも6ヶ月以上持続している

  • 文字や単語、文章を読むときに正確でなかったり速度が遅かったりする
  • 単語を読み間違えたりためらいながら読み上げる
  • 当てずっぽうで読むことがある
  • 発音が正確でない
  • 読んで意味を理解することが難しい
  • 文章が正確に読めていても文章に登場するものの関係性や意味理解ができていない
  • 文字を書くことが難しい
  • 文字の一部分を付け加えたり、入れ忘れたり、置き換えたりすることがある
  • 文章を書くことが難しい
  • 文法や句読点を複数間違える
  • 段落ごとに内容がうまくまとまっていない
  • 伝えたいポイントが明確でない
  • 数の概念、数値、計算を学ぶことが難しい
  • 数字やその大小、関係性の理解が弱い
  • 1桁の足し算を暗算でなく手の指を折って数える
  • 計算の途中で迷ってしまい別の方法に変える
  • 数を使って推論することが難しい
  • 数量の問題を解くために数学の概念や事実、方法を使うことが大変難しい

※ DSM-5 = 「精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版」アメリカ精神医学会作成

 

LD / SLDのアセスメントと診断方法

LD / SLDの診断は精神科や心療内科などの医療機関で行っています。上記の診断基準や問診の内容を参考にしたり、アセスメントとして読字と書字の正確さを測る検査の「RaWF(ローフ)」や、読み書きの困難を自己評価する尺度であり、LD / SLDの方が成人期に体験しやすいことを項目化した「RaWSN(ロースン)」といった読み書き検査をしたりする方法もあります。

 

LD / SLDの診断はまず最初に、「WAIS-Ⅳ」などの成人用のウェクスラー式知能検査等を用いた知能検査が行われるのが一般的です。検査により知能指数が知的障がいレベルではないことが確認されたら、ひらがな音読検査など必要な検査を行い診断を進めていきます。

 

ただし使える検査が限られていることもあり、大人になってからLD / SLDの診断をするのは難しいケースが多いです。医療機関で診断を受けられないわけではありませんが、LD / SLDに詳しい医師・医療機関はごく限られているのが現状となっています。

 

生活での支障

LD / SLDの方は、本人の実年齢でできると期待されるよりも、明らかに低いレベルまでしか作業ができない傾向にあります。学齢期では、学業不振だけでなく、学習以外の意欲の減退や心身症、不登校など、学校生活における様々な問題に発展することが多いです。さらに、成人になっても仕事や日常生活の様々な場面で支障が生じることが、医師や専門家によって確認されています。

 

他の発達障がいとの重複

ASD (自閉スペクトラム症)、 ADHD (注意欠如多動症)同様、 LD  (学習障がい)/ SLD (限局性学習症)は他の発達障がいと重複している場合があります。ある研究では読字障がいがあるときに、ADHDと43.6%、ASDと25.8% もの高い比率で重複が認められたとのことです。そのため、実際に起こっている困りごとが、どの障がいに起因するのか判断するのが難しい場合があります。

 

例えば、実際の困りごととして「長い文章を読むのが苦手」ということがあるとします。これが、視知覚認知のアンバランスさが原因の「読み書き障がい」が原因なのか、それとも周囲の刺激を受容しやすく気が逸れてしまう「 ADHD 」が原因なのか、一般の人が見分けることは困難です。

 

しかし、現実に「長い文章を読むことが苦手」という困りごとは起こっているわけですから、具体的な策を立てていく必要はあります。診断名だけを重視するのではなく、ご本人の現状に沿って「こうしたら上手くいくのでは?」という仮説を立て、ご本人にあった工夫をしていくことが大切です。可能であれば専門家(例えば精神科医や心理士)の助言を受けながら対策ができると、よりご本人のニーズに合った対策をとることができるでしょう。

 

視覚の問題の可能性

LD / SLDのような学習の困難さは、発達障がいだけでなく視覚の問題が影響している可能性があります。学習を進めるためには、基盤となる視覚などの知覚機能の発達が必要不可欠です。視覚に問題がある場合、見たものを正確に認識できない、見たものと言葉が結びつかない状態だと、学習面でも大きな支障をきたします。

例えば文字や図形の構造を視覚的に認識できなければ、その意味するところも理解できません。学習においては視覚が正常に機能していることが前提であるため、特定の学習に困難さが見られる場合は、視覚に問題がないか調べてみることも大切です。

苦手さの背景にある障がい特性

子どもたちを適切にサポートするためには、その子の苦手さがどんな障がい特性から来ているのかを正しく知ることが欠かせません。一つひとつの苦手さの背景にどんな障がい特性が隠れているのか、順番に見ていきましょう。

 

1.読むことが苦手 の背景にある障がい特性

「読むことが苦手」の裏には、大きく分けると以下の2つの特性が隠れています。この2つの苦手さは全く違うところから来ているので、大人が丁寧にお子さんの様子を掴み取ってあげることが大切です。

 

1.目の動きによる「見え方」の苦手さ

  • 文字を目で追うことが難しい
  • 目のピントを合わせるのが難しい

などの苦手さがある場合、つまずきの原因は「目の動かし方」にあります。

目の動かし方、眼球運動につまずきがあると、文字を目で追う「追視」が難しく、

  • 何度も同じ行を読む
  • 飛ばし読みをする

といった行動が見られます。

また、目のピントを合わせる機能がうまく働かないと、

  • 文字がにじんで見える
  • 二重に見える

といった困難が表れます。文字に限らず、○や△などの形の認知も難しくなります。

 

2.言葉としてのまとまりを意識することの苦手さ

一つひとつの文字を読んで音にすることができても、それを一つのまとまり、意味のある言葉として理解できていないことがあります。

たとえば「い」「ぬ」と一文字ずつ発音することはできるけれど、それが動物の「いぬ=犬」だと理解しているわけではないので、読み方がたどたどしくなります。

学齢が上がると、物語の文章を読むことができても登場人物の心理までは読み取れない、といった困難も出てくることがあります。

 

2.書くことが苦手 の背景にある障がい特性

書くことが苦手、文字が雑で汚い、といった様子を見せる子は多いものですが、LDの子どもたちの苦手さは独特のもので、何度も繰り返し書く、といった一般的な練習方法ではなかなか改善されません。

そんな苦手さの背景には、大きく分けると3つの特性が隠れています。

 

1.位置関係の認知の苦手さ

形や大きさのバランスが悪い文字を書く子の場合、見たものの奥行きや、左右・上下の位置関係を認知する力が弱いことがあります。

文字の形や大きさを適切に書くことが難しいため、

  • 鏡文字を書く
  • 一つずつの文字の大きさがバラつく
  • マスや罫線からはみ出す

といった様子が見られます。

 

2.手先を使うことの苦手さ

感覚の偏りから、手先が不器用なことも多く、

  • 筆記用具を正しく持てない
  • 適度な筆圧を保てない

といった難しさがあり、文字を書くことの苦手さにつながります。

 

3.一時的に記憶することの苦手さ

何かを一時的に記憶しておく力を「ワーキングメモリ」と呼びます。

この機能に弱さがあると、聞いた話や見た文字を再現することが難しくなります。そのため、

  • 先生の話を聞き取って書く
  • 黒板の文字をノートに書き写す

などの作業に困難があり、「書けない」という状態像につながります。

ワーキングメモリの弱さは、聞くこと・話すこと・計算することなどのさまざまな苦手さにもつながり、日常生活のあらゆる場面で小さなつまずきを繰り返すことにもなりかねません。

 

3.聞くこと・話すことが苦手 の背景にある障がい特性

聞くこと・話すことの苦手さにはさまざまな要因が絡み合っていますが、主な理由を切り取って考えてみましょう。

 

1.必要な音だけを聞き取る苦手さ

クーラーの動作音、窓の外を走る車の音、イスのきしみ、他人の呼吸や咳、、、私たちの周囲には実にさまざまな音が流れています。

これらの音の中から、必要な音(たとえば先生の指示や会話の相手の声など)だけを聞き取り、それ以外の音は上手に無視することができるからこそ、私たちは「聞く」「話す」ことができているのですが、聞く力の弱いLDの子どもたちはここに苦手さが隠れています。

たとえば、注意力が弱い子の場合、聞き漏らしが多くなります。

聴覚過敏がある子の場合、周囲のわずかな雑音が気に障るほど大きく聞こえ、必要な音に意識を向けられません。

全ての音が同じように意識に入ってくる子の場合、かすかな雑音も先生の話も全て同じ音量で聞こえるので、先生の話だけを聞き取ることが難しくなります。

 

2.音を聞き分けることの苦手さ

似た音や、長音・拗音・促音の聞き分けが難しいと、

  • 「はち」と「はし」などの似た言葉を聞き分けられない
  • 長音の聞き落としがある(例:「ひこうき」が「ひこき」になる)
  • 拗音の聞き落としがある(例:「シャベル」が「アベル」「サベル」「タベル」などになる)
  • 促音の聞き落としがある(例:「ねっこ」が「ねこ」になる)

などの様子が見られます。

文字の読み書きのスキルは、音を正しく聞き分け、発音することが土台になっています。そのため、うまく聞こえない音は、正しく読み書きすることもできません。

 

3.考えを頭の中で整理することの苦手さ

  • 人の話を聞いて理解することはできるけれど、自分が話す番になると言葉が出てこない
  • 自分の考えをうまく話せない

などの様子を見せる場合、脳内の情報処理能力につまずきがあると考えられ、頭の中で自分の言いたいことを整理して、文章にして口に出すという作業に難しさがあります。

 

4.計算や推論が苦手 の背景にある障がい特性

読み書きの苦手さと同様、計算や推論の苦手さにもさまざまな要因が絡み合っており、これまで述べてきた3つの苦手さとも深い関係があります。 ざっくりと全体を眺めてみましょう。

  • 数の順序、少数、分数などがわからない

数の基本的な概念が理解できなければ、当然計算もできません。

  • ワーキングメモリが弱い

繰り上がりや繰り下がりの数を覚えられず計算や暗算が難しくなります。 指を使った計算からなかなか抜け出せないこともあります。

  • 図形やグラフの問題が苦手

見て認知する力が弱いと、図形やグラフの問題の形を正しく捉えられません。 手先の不器用さを持っている子の場合は、コンパスや定規で図形を描くことも苦手です。

  • 証明問題や作文が苦手

事実から結果を予測する、結果から原因を推し量るといった作業を「推論」と呼びます。

この「推論」に苦手さがあると、証明問題や作文などの課題から、日常的なコミュニケーションにもつまずきがちです。

 

支援のポイント

読むこと、書くこと、聞く・話すこと、計算・推論すること。学習障がいの子どもたちに見られる4つの苦手さと、その背景にある障がい特性を見てきました。これらの4つの苦手さのうち、どれか一つだけが苦手な子もいれば、複数の苦手さを持つ子もいます。4つの苦手さの特徴を踏まえて、実際には子どもたちにどのように働きかけていけばよいのか、支援のポイントをまとめてみましょう。

 

何に困っているか見極める

学校の先生ならば、算数や国語などの授業場面で。家庭の保護者ならば、食事や身支度、入浴や着替えなど日常生活のふとした場面で。子どもたちが困っている様子に気付くタイミングはさまざまでしょう。 ある場面での困り感に気付いたら、ぜひ行っていただきたいのが「それ以外の場面」での様子も含めて見守るということです。

 

これによって、お子さんがどこに苦手さを感じているか、具体的に見えてきます。 たとえば、教科書を音読する時に、一文字ずつぎこちなく読んでいく様子があれば、

目の動かし方が苦手なのか?

見る力が弱いのか?

言葉のまとまりを意識することが苦手なのか?

などと、いくつかの理由が想像できます。

 

これらの理由を頭の中に浮かべながら日常生活を見守ってみた時に、遊びの最中にボールを目で追えていない様子があったとしましょう。すると、目でものを追う力が弱いのかもしれない、という仮定が浮かび上がってきます。このように、お子さんの日常生活を丁寧に見守り、複数の事例から考えることで、お子さんの苦手さを明確に見極めていくことができます。

 

子どもの苦手に合わせた工夫を

苦手さを把握したら、お子さんそれぞれに合わせた支援を工夫していきましょう。たとえば、見ることが苦手で文章を読めないなら、

・文章にラインを引いて目立たせる

・追視・注視がしやすい教材を作る

などの働きかけが考えられます。

 

またたとえば、聞き取る力が弱いなら、

・話し手の声に集中できるように注目させてから話す

・短くはっきりした表現で話す

・視覚的に伝える

などの働きかけが考えられます。言葉の理解力、ワーキングメモリ、手先の器用さ、などに弱さがある場合は、学習や日常生活を含めたさまざまな場面で影響してくるので、根本的にこれらの力の発達を促すような遊びや運動を行うことも大切です。

 

叱らずに具体的な方法を提案する

学習障がいの子どもたちは、発達全般に遅れがあるわけではなく、特定の範囲にだけ苦手さが目立つため、

「やればできるのに努力が足りない」

「頑張ればできるはず」

と思われがちです。周囲がそういう気持ちでいると、ご本人もそうと思い込み、頑張ってもできない自分に落ち込んで、自信もやる気も下がっていきます。できないものについては、大人が一緒に対応を考えながら、ご本人が物事に対応しやすくなる方法を具体的に伝えていきましょう。

たとえば、ボールを目で追うことができないお子さんに、「ちゃんとボールを見て」と口で言うだけでは不十分です。目を動かす練習をしたり、見る動作を自然に行えるような遊びを行ったりしながら練習していくと良いでしょう。

 

自信をつけ、意欲を持たせる工夫を

子どもたちの心と身体がすこやかに育つためには、苦手な物事にチャレンジして乗り越える、「できた!」という達成感を味わう、という体験が欠かせません。お子さんの今のレベルに合った課題を用意する、課題を細かく区切って一つできるたびに褒めるなど、大人が意識して成功体験につながるように働きかけましょう。

 

保護者、学校、専門家の連携

お子さんの成長につれて、お子さんの周囲の環境も変わり、お子さん自身が求める支援の質も変わってきます。家庭と学校とでお子さんの状態を情報交換したり、専門家にアドバイスを受けたりなど、適切なサポートができるよう、常に支援方法を見直していきましょう。

まとめ

大人が学習障がいの子どもたちの能力の偏りに気付くのは、本格的な学習が始まる就学以降が多いようです。それまでも、○や△などの形の認知ができない、大人の説明がわからないなど、つらい思いをしていることがしばしばあるはずなのですが、苦手な分野以外の学習能力には問題がないため、発見は遅れがちです。

また、学習障がいのお子さんには、ADHDや自閉症スペクトラムを併せ持つ方も多く、社会性の困難や不器用さ、集中することの苦手さなどから、学習の困難を一層高めている場合もあります。「LDだから」「ADHDだから」などと、診断名でお子さんをひとくくりにせず、その子の得意・不得意をよく見つめて、その子に合わせた柔軟なサポートを行いたいですね。

 

参考

学習障がいとは|四谷学院

大人の学習障がい/限局性学習症(LD/SLD)とは?特徴や診断方法、対処法を解説|Kaien

 


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