2024.04.10

視覚障がいとは?点字ブロックの形の意味、買い物の方法、気になるアレコレ Part2

視覚障がいを持つ人々が日常生活を豊かに送るためには、私たちの理解と支援が不可欠です。彼らのニーズに配慮し、声をかけてサポートすることは、彼らが自立して生活する上で重要な要素です。公共の場での移動や買い物、さらには日常の活動においても、私たちができる小さな配慮が大きな支えとなります。そこで、視覚障がいの方々に対する配慮やサポート方法について見ていきましょう。

 

点字ブロックの形にはどんな意味があるの?

点字ブロック(正式名称:視覚障がい者誘導用ブロック)には、進行方向を示す「誘導ブロック(線状ブロック)」と危険な場所や誘導する施設などの位置を示す「警告ブロック(点状ブロック)」の2種類があります。線状ブロックは進行方向を示し、点状ブロックは危険箇所や施設の位置を知らせる役割を果たします。

 

世界中で広く普及

また、点字ブロックの色は弱視の人が見つけやすいように黄色が使われています。これによって、視覚障がい者がより安全に移動できるようになっています。

点字ブロックは、1965年に三宅精一氏によって考案され、1967年には日本の岡山市内の交差点に世界で初めて敷設されました。そのため、点字ブロックは日本発祥のサポート施設であり、世界中で広く普及しています。

 

視覚障がい者は漫画本を読むの?

視覚障がいの人が漫画本を読む方法はいくつかあります。まず、拡大読書器やルーペを使用して、文字を拡大して読むことができます。これは、弱視の人にとって有用な方法です。

 

「録音図書」で漫画本を楽しむことができる

また、漫画本を点字に訳す「点訳」や音声化する「音訳」を利用することもできます。音訳された本は「録音図書」と呼ばれ、絵や物語が音声で説明されます。ただし、訳す人の表現力や読者の想像力によって、物語の伝わり方は異なります。

録音図書には、ページめくり効果音などの設定がある場合もあり、より臨場感のある読書体験を提供します。これらの方法を通じて、視覚障がいの人も漫画本を楽しむことができます。

 

部屋が暗くなったら全盲の視覚障がいの人でも明かりをつけるの?

部屋が暗くなったとき、全盲の視覚障がいの人が明かりをつけるかどうかは個人によって異なります。暗い部屋で生活する中で、必要に応じて明かりをつけない人もいます。特に月明りや外部からの光がある場合は、明かりをつける必要がないと感じることがあります。

 

防犯対策として明かりをつけることも

しかし、明かりをつけることで消し忘れを防ぐためにつける人もいます。近年では、スマートフォンアプリを使って気軽に明かりの状態を確認できるようになりました。特に一人暮らしの場合は、防犯対策として明かりをつけることもあります。要するに、部屋の明かりをつけるかどうかは個々の状況や好みによって異なります。

 

カップラーメンにお湯を注ぐとき、視覚に障がいのある人はどうやって確認するの?

カップラーメンにお湯を注ぐ際、視覚に障がいのある人は視覚以外の感覚を使って確認します。例えば、お湯を注いでいる時間や容器の重さでお湯の量を判断することがあります。また、容器の外側を触って温かさを感じることで、お湯がどこまで入っているのかを確認します。

 

お湯を温める際にも注意深く行う

一部の人は、お湯を注ぐ際に直接容器に指を入れて確認する方法を取ることもありますが、この場合は火傷を防ぐために特に注意が必要です。安全を確保するために、お湯を温める際にも注意深く行います。

 

視覚に障がいがある人は、どのように買い物をしているの?

視覚に障がいがある人が買い物をする方法はさまざまです。一部の人は自分でお店に行き、店員に商品の説明を聞いたり、必要な商品を選んだりします。ただし、白杖を持っているため、大きなものを持ち帰るのが難しいことがあります。

 

通販を利用

そのため、多くの人はネットスーパーや通販を利用して食材や日用品を購入します。ネットスーパーや通販を利用すると、自宅でゆっくりと商品を選ぶことができます。また、一度登録すれば複数のオンラインサイトや通信販売を利用できるため、利便性が高いです。

また、一部の人はガイドヘルパーのサービスを利用して、買い物に行ったり帰ったりすることもあります。このように、視覚に障がいがある人もさまざまな方法で買い物をしています。

 

視覚障がいの人はみんな点字の読み書きができるの?

視覚障がい者の中で点字を活用できる人の割合は低く、約1割と言われています。これは、視覚障がいになる人の中で中途で視覚障がいになる人の割合が高いことが一因です。点字の習得は難しく、特に加齢や病気などで視覚障がいになった人の中には、指先の感覚が鈍くなり、挑戦しても挫折してしまうことがあります。

 

スマートフォンの読み上げ機能を使うこともある

最近では、スマートフォンの読み上げ機能など、音声で情報を確認できる技術が進歩しています。このような技術の発展により、視覚障がい者でも日常生活に必要な情報を得ることがより便利になっています。点字ができない人でも、他の手段で情報にアクセスできるようになったことは、大きな進歩です。

 

視覚障がいのある子どもは、どんなことをして遊んでいるのですか?

視覚障がいのある子どもたちも、外で元気に遊んでいます。視覚支援学校などでは、ブランコや鉄棒などで体を動かしたり、おにごっごやかくれんぼをして楽しんでいます。このような遊びの場では、声を出したり、手をたたいたりして音を出し、見えない状況でも楽しむ工夫をしています。

 

子どもたち同士で助け合いながら楽しい時間を過ごしている

また、視覚に障がいのない子どもたちと一緒に遊ぶこともあります。その際には、お互いにサポートしあいながら遊んでいます。弱視の子どもが全く見えない子のサポートをすることもあり、子どもたち同士で助け合いながら楽しい時間を過ごしています。

 

盲導犬と一緒にペットとして犬を飼うことはできるの?

盲導犬は「身体障がい者補助犬法」で定められ、特別な訓練を受けています。そのため、一般的なペットとは異なります。盲導犬と一緒に他のペットを飼うことができるかは、盲導犬を育成している協会や団体によって異なります。

 

引退後も愛情を注いで大切に育てられる

一般的には、盲導犬を適切に管理していれば、他のペットと一緒に飼うことが許可されることがあります。ただし、盲導犬の訓練や健康管理に支障をきたさないよう、注意が必要です。

また、盲導犬にも引退があります。引退後は、新しい家庭でペットとしてのんびりと余生を過ごすことが一般的です。引退した盲導犬も、愛情を注いで大切に育てられます。

視覚に障がいのある人は、郵便物をどうやって確認しているの?

視覚に障がいのある人は、印刷物を見て確認することが難しいですが、いくつかの方法で対処しています。家族やヘルパーさんに見てもらったり、拡大読書器やルーペなどを利用することで、印刷物の内容を確認しています。また、自治体などから届く封筒や宅配物の不在票には点字がついていたり、切欠きがついているなど、触ってわかるように工夫されています。

 

スマートフォンのアプリを活用

さらに、最近ではスマートフォンのアプリを活用しています。カメラで文字表示部分を撮影し、その内容を音声で確認できるアプリがあります。これにより、視覚に障がいのある人も郵便物の内容を簡単に確認できるようになりました。

 

義眼の人は、涙がでるの?

義眼を使用している場合でも、涙は出ます。なぜなら、眼球が摘出された場合でも、涙腺は上まぶたの内側に存在しており、涙はそこを通って出てくるからです。つまり、義眼を使用していても、涙が出る仕組みは変わりません。

また、義眼を使用していても、まばたきや花粉症の症状など、眼の一般的な機能や問題に関することは変わりません

 

視覚障がいのある人と食事をするとき、どのようなサポートをしたらいいの?

視覚障がいのある人と食事をする際には、以下のようなサポートが役立ちます。まず、テーブルの上にある料理や食器の位置を説明してあげることが重要です。

例えば、「右側にコップがあります」「左側にお皿があります」といった具体的な指示が役立ちます。

 

時計の文字盤に見立てて説明する方法

また、お皿の中のおかずの配置を時計の文字盤に見立てて説明する方法もあります。「1時の方向にサラダがあります」「9時の方向にから揚げがあります」といった具体的な説明で、視覚障がいのある人が自分のお皿の中の配置を把握しやすくなります。

向かい合わせに座る場合は、視覚障がいのある人から見た方向で説明することが重要です。このように配慮することで、円滑な食事を楽しむことができます。

 

視覚障がいの人は、どうやって信号を判断しているの?

視覚障がいの人が信号を判断する方法はいくつかあります。まず、信号機が音響式であれば、青信号になったときに特定の音が鳴ります。

「とおりゃんせ」や「ピヨピヨ」、「カッコウ」といった音が使われ、これによって視覚障がいの人は信号が青になったことを知ることができます。ただし、音響式信号機が設置されていない場合や、周辺の状況が騒音でわからない場合は、周囲の音や車の動く方向などを頼りに横断します。

 

小型の送信機を使用することもある

また、小型の送信機を使用することで、必要なときに音響や音声の案内を受けることができます。このような方法を利用することで、信号機を渡る際の安全性を確保できます。ただし、一部の信号機は深夜や早朝の時間帯に音が止まる仕組みになっているため、その場合は他の手段を頼る必要があります。

まとめ

視覚障がいのある人々が日常生活をより快適に送るためには、私たちができることがたくさんあります。理解と配慮を持ち、声をかけてサポートを提供することが重要です。例えば、駅や公共施設で迷っている視覚障がいの方に声をかけ、必要な情報を提供することで、安心して移動できる環境を作ることができます。また、買い物や食事の際には、視覚障がいの方が必要な商品を選ぶ手助けをすることも大切です。お互いに助け合い、思いやりのある社会を築いていくために、私たち一人ひとりができることを考え、実践していきましょう。

 

参考

視覚障がい者に関するクエスチョン|ゆうゆうゆう

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