- コラム
左手指全指機能全廃の私から。「障がいがあっても、みんなと同じようにできる」
私は生まれつき、左手指全指機能全廃という障がいを持っています。
どういう障がいかというと、左肘から下の神経がほぼ全廃してしまい、左の手首を曲げたり、手を握ったり、物をつまんだりすることができません。
なので、生まれた時からずっと右手を使って生活しています。
小さい頃の私は、生まれつき左手が使えなかったので、左手は使えないものだと思い、あまりショックを受けることはありませんでした。ゲームと運動が大好きで、よく友達と家でゲームしたり公園で遊んだりしました。
けれど、兄弟がやっていた空手ができないのは、ショックでした。
何か習い事がしたくなって、親と相談して、兄弟がやっていた空手を習い始めましたが、片手だけでは危険ということですぐにやめてしまいました。そのほかのスポーツも大好きでしたが、片手が使えないという理由であきらめたことは多くあります。
空手を続けることはむずかしいとわかったとき、次に手を使わないサッカーをやってみてはどうかと親に提案されました。
サッカーはよくテレビで見ていたし、遊びでたくさんやって楽しかったので興味があり、挑戦することに決めました。最初は少し緊張もありましたが、足をよく使うスポーツなので、片手しか使えない私でもみんなと同じようにプレーすることができました。サッカーは5歳ぐらいから始めて、中学生まで部活などで真剣に取り組みました。
しかし、サッカーでも片手が使えないことで不利な点が2つ見えてきました。
1つ目は、スローインです。コート外にボールが出てしまった時、両手を使ってボールをコート中に投げるので、両手を使えない私は遠くまで投げることができませんでした。
2つ目は接触プレーをする時です。サッカーではボールを敵から奪うときなど、相手と接触する時に、手や腕を上手く使うことが多いので、私だと力負けをしたりすることが多かったです。
それでも基本的には足を使うスポーツなので、みんなと変わらずプレーできることが嬉しくて、長く続けることができました。長く続けることで、不利な点を補うこともできるようになりました。
片手だからという理由で、兄弟がやっていた空手ができなかったり、サッカーでも上を目指すことはあきらめましたが、サッカーを長く続けたことは、大事な思い出です。みんなとサッカーができて、勝敗など同じ経験をすることができました。一生懸命何かを続けることで、片手でもみんなと同じようにできることを学べました。
今の自分でいられるのは、この経験があったからだと思っています。
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